トケン類の赤色タイプの続きです。
トケン類では、赤色タイプと呼ばれる個体が時々観察されます。
自宅に帰ってから、いろいろ調べてみたのですが、赤色タイプについての資料が少なく、なかなか結論が出ませんでした。
日本では、ツツドリの赤色タイプが有名ですが、実は、カッコウやツツドリでも観察されています。
文一総合出版の「野鳥が識別できる本」に、参考になる記述がありましたので紹介しておきますね。
赤色タイプのトケン類は・・・・・
不思議なことに、それらのほとんどが雌らしく、特に、カッコウでは、幼鳥時代だけに見られ、成鳥の観察記録はないそうです。
カッコウの幼鳥の赤色タイプは、成長する段階の換羽で成鳥の羽衣に変化すると思われています。
では、今回の子は?? 大きくトリミングした写真を載せておきましたが、後頭部に白斑が??カッコウ雌の幼鳥?
ここで、巷で知られている、カッコウとツツドリ・ホトトギスの違いを整理してみました。
一番分かりやすいのは、鳴き声なのですが、残念ながらこの時期は、鳴き声を聞くことができません。
(少なくとも、私は聞いたことがありません。)
大きさ:カッコウが一番大きく、次がツツドリ、一番小さいのがホトトギスですが、並んでくれないと区別しにくいですね。
虹彩:カッコウ(黄色)、ツツドリ(赤褐色)、ホトトギス(暗い赤褐色)ですが、これも光の具合で微妙に変化します。
腹部の横班:カッコウ(11~13本)、ツツドリ(9~11本)、ホトトギス(7~9本)で、ホトトギスが一番粗いです。
下尾筒の班:カッコウ(細くて疎ら)、ツツドリ(太くてはっきりしてる)、ホトトギス(黄白地で有ってもわずか(個体差あり))
上と下の写真は、ちょうど飛び立つところを後ろから撮ったものですが、尾羽と下尾筒の様子が見えます。
どうでしょうか? 上の写真の尾羽には白斑が見え、下尾筒には、わずかに班があるように見えますが、少ないです。
これはホトトギスの特徴?? しかし、腹部の横班は11~12本ありそうです。
また、赤色タイプのホトトギスは尾羽の白斑が、ツツドリの赤色タイプに比べてよく目立つとのこと。
しからば、この子はホトトギスの赤色タイプ???・・・・・でもなさそうですね。
背中の写真をトリミングしたものです。
頭の横じまがはっきりしていて、縞模様がはっきりしてるのは。ツツドリの赤色タイプの特徴??
でもツツドリではなさそうですね。
結論:間違ってるかもしれませんが、悩んだ挙句、「カッコウ雌の幼鳥」と結論付けました。
下尾筒や腹部の横班などは、成鳥か幼鳥かによって、また個体差もあるので、後頭部の白斑で判断しました。
また、カッコウの赤色タイプは雌の幼鳥にしか見られないようなので・・・・
*間違ってたらご指摘くださいね。
参考までに、昨年同じ場所で撮ったツツドリと、カッコウの幼鳥(雄か?)の写真を載せておきます。
1枚目がツツドリですが、下尾筒の班がはっきり出てます。腹部の横班は10~11本??
そして、次のの2枚がカッコウの幼鳥です。後頭部の白斑がはっきり見えます。
カッコウの虹彩は、成鳥は黄色ですが、幼鳥は暗色なので、紛らわしいですね。
*gooブログの編集投稿画面の様式が少し変わったようですね。
写真がそのまま編集画面に出て、イメージしやすくなりましたが、慣れるまでちょっと違和感が・・・・