『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎

2010年05月28日 22時02分59秒 | 伊坂幸太郎


コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止できなかったのか。(新潮文庫より引用)

この小説は伊坂幸太郎のデビュー作で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した作品。

まず設定からして、何でもありの小説。
①江戸時代から鎖国、いや、鎖島状態で
②外部から150年間誰も来ず
③ただ一人だけが外界と行き来しており
④未来が見えるカカシがいて
⑤殺人が許される人がいる
島。

ちょうど前の記事で書いた「失われた町」でも超現実的とかいたけど、この作品はそれを超える超現実。
何を書いても、ストーリーが面白ければ許される。

伊坂幸太郎は、いわばこんな作風で売れているんだから、別にそれは構わないと思うけど、
やっぱりまだ、デビュー作なんだなっていう感想はもちました。


ただ、おもしろいです。


★★★☆☆