雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

ドクターXについて

2016-12-09 11:00:00 | つれづれ日記

ドクターXについて

 ドクターXが高視聴率を維持している。
群れを嫌い 
権威を嫌い 
束縛を嫌い 
自らの経験とスキルのみを武器に生きる一匹狼のフリーランス外科医大門未知子。
荒唐無稽のドラマだが20%代の高視聴率をたたき出す原因は何処にあるのだろう。

 有能な外科医だが非常識。
空気読めない。
日常の常識というルールから逸脱しているが、
やりたいことを自由にやって生きていける。

派遣される病院には味方はいない。
孤立無援のフリーランス外科医だ。

思いきり丈の短いスカートを履き、ピンヒールで病院内を闊歩する。

たった一つのよりどころは、
大口開けて好きなものを食べ、
「名医紹介所」で師匠や紹介所の仲間たちと好きな麻雀をする。
大門未知子にとって心の癒される唯一の場所だ。

 「私、失敗しないので」、
「…いたしません」など大門のキャラクター作りにも一役かっているフレーズも人気の一つ。

水戸黄門の印籠に等しい役どころであり、
テレビドラマ「半沢直樹」の「倍返しだ!」のフレーズと同じ役どころだ。

 医師の立場を離れた大門未知子はまるっきりアホになる。
こんなところにも、人気の秘密が隠されている。

一種の変身願望である。
手術に関することは、一歩も譲らず、妥協を許さない。

私たちは生活の中で、
沢山の妥協や我慢をしながら日常の中に、
穏やかさと小さな幸せを手にしようとしている。

反対意見を述べ、
相手を批判するようなことを言えば、
陰湿な個人攻撃や、
陰へ回っての悪口などに合い、
辟易してしまう。


 日常の中で起きる生きづらさとは全く無縁な場所で自信に満ち、
「私、失敗しないので」と生きていける未知子に、
私たちは心に淀んだ「憂さ」を晴らしているのかもしれない。

                     (2016.12.08記)


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