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雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

坂村真民の言葉(6) 大切なのは…

2022-06-20 06:30:00 | 読書案内

坂村真民の言葉(6) 大切なのは…            

坂村真民について (坂村真民記念館 プロフィールから抜粋)
  20歳から短歌に精進するが、41歳で詩に転じ、個人詩誌『詩国』を発行し続けた。
  仏教伝道文化賞、愛媛県功労賞、熊本県近代文化功労者賞受賞。
  一遍上人を敬愛し、午前零時に起床して夜明けに重信川のほとりで地球に祈りを捧げる生活。
  そこから生まれた人生の真理、宇宙の真理を紡ぐ言葉は、弱者に寄り添い、
  癒しと勇気を与えるもので、老若男女幅広いファン層を持つ。
  写真の本は「一日一言」と称し、真民が生きた日々の中で浮かんだ言葉の中から365を厳選、
  編集したものです。

  

 『今』

    大切なのは
    かつてでもなく
    これからでもない
    一呼吸
    一呼吸の
    今である

         真民さんにとって大切なことは、過去でもなければ未来でもない。
      『息をする』、その一呼吸が大切なのだと。
      真民さんは機会あるごとに今を生きる一瞬の大切さを説いている。
     「一途に生きる」ことがどんなに難しいことか、私たちは知っている。
     ときに妥協し、自分をなぐさめ、自分に嘘をつく……。
     筋の通った一本の道を歩ゆんでいきたい。
     でも、人生行路は平坦な道ではない、山あり谷あり、紆余曲折の変化に富んだ道を
     右により、左により、立ち止まり、時に後ろを振り返り、来し方道を眺める。
     
     「雨にも負けて、風にも負ける」人生の辛い時期に遭遇しても、
     遅い歩みではあるけれど、一歩を踏み出すことが次の一歩を繰り出すための
     貴重な経験となることを私たちは知っている。
     だから、「生きる」ということは、
     真民さんのように「決然と今を生きる」ことも大切だが、
     「ゆらりゆらりと揺れながら生きる」ことにも意味があるのではないかと思う。
     
     良寛さんのように、風に吹かれるまま、世間のしがらみを捨て、
     なかなか難しいことだが、気の向いた方向に歩いていくのも粋な生き方だと思う。

     愛弟子とも愛しい人とも言われた貞心尼との出会いは、良寛和尚70歳のときで、
     歳の差40歳といわれている。
     それから4年、良寛の遅い春は終わりを告げる。
     臨終の席に呼ばれた美貌の貞心尼に良寛は辞世の句を贈る。
     
     裏を見せ表を見せて散る紅葉
        私、良寛は貴女(貞心尼)の前で、風に散りゆくもみじのように裏も表てもなく、
                                すべての飾りを捨てて真心をつくすことができました。
        良寛の童子のような素直な心を散りゆくもみじに例えて貞心尼に贈った歌です。
         また、潔い人生訓の歌として現在も多くの人に愛されています。

   さて、本題の真民さんは自分の生き方を次のような詞で表現しています。
   『妥協』

     
決して妥協するな
     妥協したらもうおしまい
     一番恐ろしいのは
     自己との妥協だ
   
     つねに鞭うち
     つねに叱咤し
     つねに前進せよ

   私は求道者でもなければ、人生の達人者でもない。
  普通に生きて、悩んで、一歩進んで二歩下がる、
  曲がりくねった道を踏み外す場合だってある。
  幸せだとか、不幸せだとか考える時間もなく、
  時々、真民さんの詞に励まされながら、
  今日という時間を大切に生きてゆきたい。

  (読書案内№184)      (2020.6.19記)

 

 

 

 


      

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(ニュースの声12) 出生81万人 少子化加速 他

2022-06-12 06:30:00 | ニュースの声

(ニュースの声12) 出生81万人 少子化加速

(1) 出生81万人 少子化加速 (朝日新聞朝刊6/4) 関連記事(読売新聞6/10)
     国推計より6年早く到達
    人口が加速度的に増加し頂点に達すると、やがて人口の飽和状態が訪れる。
    人口の飽和状態はやがて、バケツの底に小さな穴が開くように人口の減少状態が続くようになる。
    減少状態が長く続くと社会は衰退していく。
     生物の増加は植物、魚族、人間を問わず飽和状態が続けば、増加から減少に転じ、
    種の保存を計ろうと自然淘汰されるのは自然の摂理だ。

     人間も増えすぎたのだろうか。
     増えすぎた人口を入れる社会という器に見合うように、
     社会の仕組みは人口の増加に見合うように、変化し成長していく。
     増えていく人口に比例するように経済の仕組みも拡大成長していく。
     消費社会は人口の増減に合わせ変容していく。
     大きくなりすぎた消費社会が、人口の減少とともにその規模を縮小せざるを得無くなると、
     仕組みのバランスが崩れ、社会保障や労働問題、教育等の仕組みなどにひずみが出てくる。
     だから、人口問題は政策の大切な課題であり、最重要課題なのだ。

   
 2021年に生まれた日本人の子ども(出生数)は81万1604人で、
   データがある1899年以降で最少となった。
   前年より2万9231人(3・5%)少なく、減少は6年連続。
   国の推計より6年早く81万人台前半に突入し、少子化の加速が鮮明になった。
                                  (朝日新聞6/4記事を引用)

 
  (朝日新聞デジタル記事より)
   政府は人口減少が1年間で81万人台の前半になるのは、2027年との想定だったが、
  それより5年も早く少子化が進んでいることになる。
  日本の総人口は2021年10月で、1億2550万2000人だが、このまま人口(出生数)減少が続いた場合、
 1億人を切るのは27年後の2049年と想定しているが、これも早まる見通しだ。
 
  自然増減数(出生数から死亡率を引いた数)は、
 マイナス62万8205人で過去最大の現象だ。
 62万人の人口減少をもう少し具体的に表現してみると、
 鳥取県の人口57万人や島根県の人口69万人ぐらいの県が消滅するに等しい数字だ。
 日本社会の危機が目前に迫っていることに気付きます。
  少子高齢社会という人口ピラミットが自然増減数の価を高くしていることや、
 コロナ感染者の死亡者数(1万6千756人)なども人口減少に拍車をかけているのでしょう。

(2
) 少子化 保育現場に危機 (朝日新聞朝刊6/4)
           定員割れ 収入減に悩む施設も 
           「待機児童解消」から一転
   少子化が子育て環境を一変させている。足りなかったはずの保育施設は定員を満たせず、
  存続が危ぶまれる自治体も出始めた。(ヘッドラインから引用)
   
   一例として、本州最北端、下北半島に位置する青森県〇〇村の「認定こども園」は
  人口6000人の小さな村の唯一の保育施設。
   2019年は200人を超える園児は、現在は3分の1ほど減って140人になっている。
  「10年経ったら、園の子どもたちは100人は切るでしょう」(園長談話)
   この村の国税調査による人口推移を見てみると、
  北の果てを襲う過疎化の波が深刻な問題として浮かび上がる。
    2005(平成17)年 8042人
    2010(平成22)年 7252人
    2015(平成27)年 6607人
    2022(令和4)年3月末 6006人  記載した2005年からの現在の17年間で25%の人口減は
                    危機的状況である。
                    それでもこの村が、村としての行政単位を維持していけるのは
                    東北電力の原発2基を抱えているための莫大な電源三法交付金
                    が村の財政を支えているからなのだろう。
     自治体が直面しているような人口減に関する課題は、
    今後20年のうちに全国の大半の地域が経験するとの見方がある。(引用)
    子どもが生まれなくなれば、保育施設、産科、小児科などの医療機関が消えていく。
   教育の仕組みも変えざるを得なくなり、学校の併合により地域から学校がなくなり、
   給食の仕組みも変わっていく。社会保障やインフラ整備など資金のかかる行政は機能しずらくなり、
   住民サービスは滞りがちになる。
   関西大学の山縣文治教授(子ども家庭福祉学)は、近未来の社会に警鐘を鳴らす。
    「若い世代の生活には医療、保育、教育のどれもが必要。それがなくなれば、
    住める地域を求めて移動するだろう。全国で住むのを諦めざるを得ない地域が
    出てくる時代が来るかも知れない」(引用)

   教授の発言はとても控えめな発言で、
  少子・高齢化の課題が論議されるようになった1990年頃から30数年が経過するが、
  政府の対策は後手に回り、逼迫する人口減の問題に歯止めがかからないのが現実である。
   人口10万人の市の人口をなんとしても維持したいと市長選に打って出たわが町の
  市長は公約を果たせず、市の人口は10万人を割ってしまった。最近では、市長の施政演説でも
  人口問題に触れることは無くなってしまった。
   格差社会ではなく、誰もが自由で溌剌と行ける社会の実現にには、人口問題は最重要課題である。

    (ニュースの声№12)       (2022.6.11記)

 

 

 

 

 

 

 


   

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ニュースの声(11) 「はやぶさ2」砂に生命の起源 他

2022-06-07 06:30:00 | ニュースの声

ニュースの声(11)    
   (1)  「はやぶさ2」砂に生命の起源
             (朝日新聞朝刊6/6)

                    地球に降った最初の雨 
          46億年~45億年前、原始惑星との巨大衝突をした直後の地球は、
         生物の存在しない死の世界だった。地球は灼熱のマグマに包まれていたという。
         マグマの海を覆う水蒸気。やがて水蒸気は雨となる。長い長い地球の「大降雨時代」
         の幕開けだ。
         雨がやんだのは約1000年後のことだという。原始の海の誕生である。
         地球は「青い星」になる成長の過程を歩み始める。
      生命の起源(地球に登場した最初の生命)
          母なる海をたたえた青々とした惑星へと成長した地球だが、青い海の時代は長くは
         続かなかった。40億~38億年前、再び地球は原始の海を襲う隕石に襲われる。
         この隕石の中に生命のもとになる物資含まれていたのではないか。
          生命の起源を探る科学の目は、宇宙へとむけられる。一方で、最初の生命は「海の
         中で誕生」したというのが、一般的な説になっている。しかし、詳しいことは難しく
         て理解できないが、生命を形づくるたんぱく質や核酸、アミノ酸などの物質は宇宙か
         らもたらされたとする説が近年脚光を浴びている。

         生物の根源が深い海の底に中に存在していたのではなく、宇宙の塵のなかにあったな
         んて、生命の根源を探る旅は、私たちの「故郷」を探る旅でもあるのだろう。
                                     (参考資料 地球46億年の旅4、5号)

     『20種以上のアミノ酸 小惑星リュウグウ 地球外で初確認』
                          (朝日新聞同日のサブタイトル)
      2014年12月、種子島宇宙センターから打ち上げ、
      2020年12月に豪州の砂漠地帯に帰還したはやぶさ2のカプセルには、
      小惑星リュウグウから採取した5.4㌘の砂や石が入っていた。
      この砂や石の中にたんぱく質の材料になるアミノ酸が、
      20種類以上確認されたと記事は伝え、
      生命のもととなる物質が宇宙からもたらせられたという研究の
      後押しをする結果となりそうだ。
      
       アミノ酸はもともと、
      46億年前に誕生したばかりの地球にもたくさんあったという見方もある。
      その後、地球はマグマに襲われた時期があり、いったん失われてしまった。
      地球が冷えた後に飛来した隕石がアミノ酸を改めてもたらしたのではないか
      とする説があり、今回の結果はその仮説を補強する結果となりそうだ。
                                                                                                               (記事引用)
        初代はやぶさが訪れた小惑星「イトカワ」や「月」からはアミノ酸は見つかっていなかった。

   (2) 北朝鮮、弾道ミサイル8発
       4カ所から同時発射 異例 (朝日新聞朝刊6/6)
       
       ロシアが4月24日にウクライナを侵攻開始してから、6日で104日を経過した。
      プーチン大統領によればこれは戦争ではなく、西側からの脅威からロシアを
      自衛するための特別軍事作戦」なのだと訳の分からない責任逃れの発言を繰り返している。
              この間、中国は高みにのぼり、欧米西側の動きを探り隙あらば、世界の大舞台に立ち虎視
      眈々と情勢の行く末を探っている。
       北朝鮮の動きも、穏やかではない。
      世界の批判なぞ、われ関せずと、国家を私物化し仮想敵国アメリカをけん制するように
      ミサイルの性能実験を繰り返す。
      A地点、B地点、C地点、D地点からミサイルを同一目標点Oに向けて同時発射。
      目標地点に一発のミサイル発射では、迎撃されてしまう。
      目標点を確実に破壊するには、四方向から同時に発射すれば、
      迎撃ミサイルに撃ち落とされずに、目標点に着弾させることができる。
      
      兵器の進化は、簡単に敵を殺せるし、建物を破壊することができる。
      方向を定め角度を合わせれば、ミサイルは勝手に飛んでいき、
      見えない敵ゃ建物を簡単にとらえてしまう。
      人の命や文化を破壊する罪悪感もなく、
      ボタン一つで目的を達成できる兵器の恐ろしさと、
      兵器を作ることの愚かしさを感じる。
      兵器のたどり着いた先に、核兵器があり、
      核兵器は、この危険な大量破壊兵器が、
      所有する側も所有しない側のどちらにとっても脅威の兵器だ。
      「核は抑止力の一つの手段だ」という言葉が、
      きれいごとで空しい理屈だということに気づく。

      『毒を持って毒を制する』という方法が、
      破滅へ向かうことを歴史は証明しているのだが、
      それを制止することができない人間の愚かさが浮かんでくる。

      同時多発的な8発ものミサイルの発射は前例がない。
      韓国軍が4日夜、4年7ヵ月ぶりに米原子力空母が参加する米国との
      合同軍事演習の実施を発表しており、
      北朝鮮はこの動きを強く牽制したとみられている。
                                (記事引用)

      岸田文雄首相は、「断じて許すことはできない」と強い口調でコメントするが、
      かつて、「だからどうするのだ」という大切な部分に降れる発言を聞いたことがない。
      犬の遠吠えに似た威嚇は、何の効力も発揮しないことを知り、
      北朝鮮の指導者のほくそ笑む顔が想像できる。
      
       (ニュースの目№11)       (2022.6.6記)

                          

 

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季節の移ろい 矢車草と麦秋

2022-06-01 06:30:00 | 季節の香り

 はじめに

ブログ休載のお知らせをしてから、45日が過ぎました。2~3週間の休載予定でしたが、ずいぶんと時間のたつは早いものです。
 休載中に行なう仕事の予定の半分をこなしただけですが、とりあえずブログを再会することにしました。
 「心に思うよしなしごと」を綴っていきたいと思います。

季節の移ろい 矢車草と麦秋
 移ろいやすい季節の中で、春の時間は特に短く感じます。
 3月、春を待ちかねたように花が咲き始めます。
 福寿草がやわらかい光を浴びて、金色に輝きます。
 梅が咲く時期はかすかな香りが、
 まだ冬の眠りから覚めない樹々の間を縫って漂ってきます。
 そして、
 春は、桜の開花を待って爛漫の季節を迎え
 風にまいちる花吹雪のクライマックスを頂点に、一気に初夏への扉を開きます。
 

 秒速5㌢で落ちる花の舞は、春の風との共演で人の心を詩人にする。
 惜春ということばが美しい響きを持って思い浮かべることができます。
 また、晩春という言葉もこの時期を表す言葉ですね。

 初夏は、思春期を過ぎた娘たちが大人への扉を開く期待と不安が入り混じった季節です。
 農作業が一気に進む季節でもある。
 田植えの時期と収穫の時期は、農家の人たちの顔が一番輝く時期でもあります。
   植えた苗が田んぼに張られた水の中で根をのばし、成長し始めるころ、
 季節は梅雨前の6月初めになります。
 
 いねの苗が風にそよぎ、水面に注ぐ光が幾分強くなります。
 この時期、黄金色に色づいた麦のあぜ道に矢車草が咲いている時があります。

黄金色の麦と鮮やかなブルーのコントラストがなんとも心を和ませてくれる。
石川啄木はこの花を次のように歌っています。

凾館の青柳町こそかなしけれ友の恋歌矢ぐるまの花
 「清楚」という花言葉を持つこの花には、恋のイメージがよく似合う。
 母が好きでこの時期、小さな庭の片隅に、
「藍芙蓉」とも呼ばれる青紫色のこの清楚な花が好きだ。

矢車草亡母の知らざる齢(よわい)過ぐ   水井千鶴子
 母は79歳で逝った。
 最後まで意識のはっきりしていた母の小さな命に、臨終の幕は静かに降りた。
 春夏秋冬、ありふれた花ではあったが母は庭に花を絶やさなかった。
 来年は私も母の年齢に近づく。

麦秋(ばくしゅう)の季節は初夏の終わりと梅雨前のほんの少しの小さな季節です。
春の終わりは落花の舞で終焉し、惜春というすこし寂しい雰囲気があります。
麦秋には初夏の終わりを告げる枯れ草の匂いがあります。
梅雨入り前の、刈り入れを待つ麦の穂がさやかに揺れる。
晩春や惜春の季節ほどポピュラーではないが、
私はこの「麦の秋」といわれる「麦秋」のひとときが好きだ。

 (季節の香り№37)      (2022.5.31記)

 

 

 

 

 

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ブログ休載のお知らせ

2022-04-15 21:24:42 | 昨日の風 今日の風

年度末から年度初めには、役員会や総会等の行事が多く、資料作りに追われ、
しばらく2~3週間、ブログを休載します。
休載したついでに、数年にわたってすすめていた「家系」をたどる
先祖探しの旅のまとめもしたく、
おなじみになった皆さんには、非常に申し訳なく思っています。


 

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ニュースの声(10) ロシア軍キーウから撤退、後に残ったものは…

2022-04-06 06:30:00 | ニュースの声

ニュースの声(10) ロシア軍キーウから撤退、後に残ったものは…
  ウクライナ当局は2日、首都キーウ州全域を解放したと発表。
  だが、平和への道筋は遠く、主権も人権も不安定なままだ。

 (1) ウクライナ「キーウ州解放」
          ロシア、首都包囲撤退 (朝日新聞朝刊4/4)
    ウクライナ側から見ると『解放』だが、ロシア側から見れば、3月29日の停戦協議で
   キーウ攻撃の「劇的な縮小」だと主張し、前線の舞台は隣国ベラルーシに後退している。
   ロシア軍は今後、ウクライナ東部のマリウポリや南部の都市制圧に作戦変更をする模様。

    ロシアはキーウ制圧は短期間で制圧できると作戦を展開したが、
   ウクライナ軍の抵抗は激しく、戦果は思うように上げられない。
   侵略行為が長引けば、長引くほど国際世論は経済制裁という武器で、
   ロシアの社会的評価はさがっていく。
   一日2兆円もの戦費を費やすロシア。
   戦争が何ももたらさないことを、現実が教えている。
   戦争が長引くことを望んでいる国はいない。
   戦争を始めることは、狂気と非人間性がそなわれば簡単なことだが、
   いかに収束するかが難しい。
   互いの主張にどう納得のいく折り合いをつけるかが大きなカギである。

(2) 軍撤退した街 見渡す限り遺体 (朝日新聞朝刊4/4)
   ロシア軍が去ったあとに残ったものは。
   「民家や装備、殺された人々の遺体にまで地雷が仕掛けられていた」
                         (ゼレンスキー大統領2日の演説)
   「静かな並木道には、見渡す限り遺体が散乱していた」(AFP通信の記者)    
                             
(共同通信3日 ウクライナ・ブチャで破壊されたロシア軍の戦車などの間を歩く女性。4/5日朝日新聞朝刊掲載)
  見渡す限り…」というのは誇張かもしれないが、通りでは少なくても20人の
 遺体がみつかり、全員が民間人の服装をしていたという。配信された現場写真には、
 両手を白い布で後ろに縛られていたり、自転車に乗ったまま倒れていたりする遺体
 が写されていた、と記事は伝える。
   「これらの人たちは後頭部を撃たれて殺された」(地元の市長)
 
ゼレンスキー大統領
   民間人の殺害が意図的だったとして、
   ウクライナ各地で繰り広げられたロシア軍の犯罪を告発する。(3日夜のビデオ演説)
           「(これらロシア軍の行為は)ジェノサイド(集団殺害)だ」  (米CBSインタビュー)
欧州連合(EU)
             「ロシア軍による残虐行為を可能な限りの言葉で避難する」

林芳正外相
    「無辜(むこ)の民間人の殺害は重大な国際人道法違反であり、断じて許されず、厳しく非難する
                                           (談話)
フランス・マクロン大統領
    「ブチャで起きたことを見れば、新たな制裁を取らざるを得ない」(4日 ラジオ番組にて)


 戦争には膨大な負のエネルギーの消費がともなう。
 勝者にも、敗者にも得るものは何もない。
   『 戦争犯罪』という言葉が飛び交っているが、
 戦争そのものが犯罪であることを私たちは認識しなければならない。
 戦争のあとに残るものは、
 互に傷つけあい、かけがいのない多くの物を失った悲しみと、相手への憎悪だけだ。
 「停戦協議の条件がそろわない」と、ロシア大統領は考えているようだが、
 そろわぬ条件を待ち、相手の腹を探り続ければ、傷はますます深くなる。
 
 狂気に走ったプーチンのロシアは今、重大な岐路に立っている。
 国際社会から孤立無援になり、国が亡びるか、
 戦争を終結し平和への道筋を立てるか、二つに一つだ。
 その大統領の責任を全うして欲しい。
 決して、自分の保身を考えてはいけない。
 まずは、『停戦』、それが難しけれは『休戦』を幾度か繰り返しながら
 平和への道を探ることが必要だと思う。
  (ニュースの声№10)           (2022.04.05記)

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ニュースの声(9) 揺らぐ専制国家ロシア

2022-04-03 06:30:00 | ニュースの声

ニュースの声(9)  揺らぐ専制国家ロシア
    (1) プーチン氏に「誤った情報」
       米英「側近ら、怖くて真実言えず」(朝日新聞朝刊2022.4/1)
       米英政府機関が相次いで機密情報を公開した。

       情報戦の応酬
         メディアを利用した情報戦は、ロシア、ウクライナばかりでなく、
         後方支援をする米英なども参加し、どの情報が正しいのか疑心暗鬼に陥ってしまう。
         プーチン氏に「誤った情報」を側近たちが流している、
         つまり、プーチン大統領が正しい情報を得ずに、戦略的な失敗を重ね、
         部隊の士気も低下していると公表することで、
         ロシア側を揺さぶる情報戦の一環ではないかと報道は伝えている。

       ホワイトハウスの見解(米情報機関)
         ロシア軍のウクライナでの戦闘の不手際や、
         米欧などによる経済制裁がロシア経済に及ぼす影響について誤った情報を
         (側近がプーチン大統領に)伝えている。
         「プーチン氏のことが怖くて真実を伝えられない」からだと。
         「専制国家のアキレス腱の一つは、権力に真実を語る人がいないということだ。
          我々はそれをロシアで見ている」(米・ブリンケン国務長官)

        英国の情報機関・フレミング長官の見解
         プーチン氏がロシア軍の実力を過信しウクライナ側の抵抗や、
         国際社会の結束を見くびっていた点をあげ、
         「状況を大きく見誤った可能性が高い」と述べ、
         ロシア軍の士気の低下についても指摘している。

        専門家の見解(日本大学危機管理学部小谷賢教授) 
         相次ぐ米英側の機密情報の公開をどう評価するか。
          停戦協議に向けた駆け引きで、ウクライナ側が譲歩しすぎないようにし、
           ロシアのペースで協議が進まないよう発信している」
         ② (機密情報を小出しにすることについて)
           「『誰か裏切り者がいる』とプーチン氏の疑心暗鬼を増幅させて
           内部崩壊を狙っている」

         通常、機密情報は公表しない。収集した機密情報は、相手側を徹底的に分析し、
         戦略の基礎材料として利用する。
         機密情報の公表は、相手側に作戦の方向性を教えてしまう危険性を持っている。
         
にもかかわらず、公表に踏み切るのは、
                                 公表する欧米が戦争の実践者ではなく、後方支援者として経済的制裁や 武器の供給、
            資金の援助している部外者的な役割を持っているにすぎないからだろう。
           だから、 ①と②が重要な役割を担っているのでしょう。

(2) 赤十字国際委員会(ICRC)、安全確保ができずマリウポリ市民退避計画に失敗
                               (共同通信社2022.4/2)

 (ウクライナ南東部マリウポリで、荒廃した街中を歩く住民 タス=共同)

       ロシア側の包囲攻撃が1カ月以上続くウクライナ南東部マリウポリの市民を退避させるため、
       赤十字国際委員会(ICRC)が車両やスタッフを派遣した。

    しかし、安全を確保できず引き返した。
         市内は水道や電気が使えず、食料や医薬品も不足し、
   人道危機が極限状態になっている。
         ICRCは人道支援物資の搬入も(ロシア軍に)
げられた

   
4/2に再び市民退避計画を試みる予定。

     「人口約43万人のうち、約17万人が依然しないに閉じ込められていると推定しているが、
    ウクライナの他都市への組織的な退避は実現していない」(マリウポリ市長)

          戦争になれば、抵抗力のない市民・女や子ども、老人が犠牲になるのは
          いつの時代も同じ。
          無差別攻撃を含んだ非人道的戦闘行為も、大量破壊兵器もかって米軍が
          日本の都市を襲った焼夷弾による殺戮や、核爆弾の使用と変わりはしない。
          核の抑止力は暗黙の合意であったはずなのに、卑劣にもロシアは脅しの手段
          として利用している。
          果てのない、軍備拡張競争の前兆にしてはいけない。
          沖縄戦においては、防空壕などに潜んだ兵士を火炎放射器で焼き殺すシーンを
          ニュース映画で何度も見て、子ども心に、
           「なんてひどいことをするんだ」と恐怖と共に無意識のうちに、戦争の非情さ
          と、それを行う人間の恐ろしさを感じていたが、今、また程度の差こそあれあ
          の時と同じようなことが繰り返されていると、人間って生物の中で最も愚かな
          生き物だなと思う。
          救いは、日欧米等、太平洋条約機構の141カ国が、武力による解決ではなく、
          経済制裁を含む話し合いなどで解決を望んでいることだ。

          ロシア軍によるウクライナ侵攻の終結の第一歩は、無条件の停戦をすることで
          はないか。
          停戦協議が互いの条件の応酬になってしまっては、解決は長引き、机上で停戦
          協議を行い、その裏で戦闘の応戦が行われ、力の劣勢な国が条件を飲まざるを
          得ない状況がつくられてしまう。
           核爆弾等によって徹底的に破壊され、『無条件降伏』を飲まざるを得ない劣
          勢に立たされた経験を持っている。

          『無条件の停戦』が侵略終結へのスタートラインだ。

           (ニュースの声№9)        (2022.04.02記)

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ニュースの声(8) 5回目の停戦協議 壊れた信頼関係

2022-04-01 06:30:00 | ニュースの声

ニュースの声(8) 5回目の停戦協議
   ロシア、首都攻撃減らす方針 停戦協議 中立化巡り進展(朝日新聞朝刊3/30)
  
  トルコのイスタンブールが協議の舞台だ。
  仲介者はトルコのエルドアン大統領だ。
  事前に双方の代表団と会談し、次のように述べた。
  「長引く戦いは、だれの利益にもならない」
  
   (ウクライナ・マリウポリ 装甲車に乗る新ロシア派  KYODO NEWS )

   一方的に戦を仕掛けたロシアは引くに引けない苦戦を強いられている。
  ウクライナもまた、受けて立った戦の犠牲の大きさに躊躇している。
  ロシアは、停戦の条件捜しに時間を費やし、
  少しでも有利な条件をウクライナに承諾させようと模索する。

  情報戦の錯綜する中の5回目の停戦協議である。
  
  ゼレンスキー大統領は、ウクライナの安全が保障されることが(停戦の)条件になるとして、
  第三国が保証国ととなることを求めている。

  第二次世界大戦と違い、大量破壊をする戦闘機やミサイルの規模が格段に進歩している。
  一瞬にして大勢の命を奪い、都市を破壊してしまう。
  人類が長い時間をかけて築いてきた文化やモラルが、
  一瞬にして跡形もなく破壊してしまう。
  後に残るのは大切な人を失った喪失感であり、悲しみである。
  戦争が長引けば、相手への憎しみ、憎悪が増幅する。

(2) 「攻撃縮小」欧米は懐疑的
    停戦協議後もロシア軍による被害 (朝日新聞朝刊3/31)
       ロシアはキエフや北部チェリニヒウなどへの攻撃を「劇的に減らす」
    と表明したが、こんな曖昧な表現では納得しがたい。
    本当に停戦に向けての『協議』ならば、キエフを含む地域の攻撃を
    全面的に停止する提案が必要であり、その上での『停戦協議』でなければ、
    互に腹の探り合いになり、実のある「停戦協議」にはならない。
    「我々の国を破壊しようと戦いを続けている国の代表の言葉を信じる理由はない」
    ゼレンスキー大統領は29日夜の動画メッセージで、不信感をぶちまける。
    停戦協議の終わった夜のメッセージとしては、
    停戦協議をぶち壊しかねない強烈な発言だ。
    また、ロシアに対する経済制裁についても、
    「戦争が終わるまで、正義が戻るまで強化されるべきだ」
    とこれまでの姿勢を貫き通している。

    破壊と殺戮の続く戦争は勝者にとっても、敗者にとっても
    激しく、無意味な消耗戦にすぎない。
    『停戦』が戦争終結の話し合いの『場』を生み、
    互いを理解する条件だと私は思う。
    
       (ニュースの声№8)      (2022.3.31記)

    

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ニュースの声(7) 激化するロシアの無差別攻撃 

2022-03-27 08:15:11 | ニュースの声

ニュースの声(7)  激化するロシアの無差別攻撃
                         メディアを通じて気になったnewsをアトランダムに載せます。
                            読者の方々が何かを感じていただければ幸いです。

 (1) 侵攻一ヵ月 市民の犠牲やまず(朝日新聞朝刊2022.3/24)
   激化するロシアの無差別攻撃
   ロシアがウクライナに侵攻してから24日で1カ月になる。
   無差別攻撃も頻繁に行われ、市民への攻撃が激しさを増したのは、3月初めだ。
   大国ロシアが短期決戦でウクライナを制覇しようとした目論見は失敗し、
   理不尽な理由で侵攻開始したロシアにとってみれば、
   国際社会を取りまく世論の非難に会い、ロシア流に言えば、『侵略戦争』ではなく、
   『軍事作戦』が長引けば長引くほど、不利になることを誰よりもよく知っているのは、
   仕掛け屋プーチン氏だろう。

(FNNプライムオンライン)


    戦況の構図は、理不尽に無差別攻撃を加え、核兵器の使用や化学兵器の使用を
   ちらつかせて脅す大国と、国の主権と国民の命を大統領の威信に賭けて守ろうとする
   正義の戦いをする小さな国だ。
   
    侵攻がこのまま続き、もし大国の意のままになってしまうような状況が実現してしまうと、
   私たちは第一次大戦、第二次大戦の苦い経験を乗り越え、米ソ対立の冷戦の危機を回避し、
   徐々にではあるが、グローバル社会の理念に沿った豊かな社会の実現に向けて進んできた
   理念を失い、世界は再び力の強いものが支配する暗黒世界になってしまう。
          
(2)「プーチンの戦争」はどこに向かうのだろうか。(朝日新聞朝刊2022.3/25)
     ウクライナ侵攻から1カ月が過ぎた。
  首都キエフを早期に制圧し、傀儡(かいらい)政権を立ち上げる作戦は失敗した。
  米戦争研究所(ISW)は、「ロシア軍は初期の作戦に失敗した」と認定している。
  ロシア兵の死者は1万人近くにのぼる。
  この死者の数は米軍が20年間にわたるイラクやアフガニスタンでの対テロ戦争で喫した犠牲者数を、
  たった1カ月で越えた計算になると分析している。
  一端引き金を引いた「プーチンの戦争」は、自分から止めるわけにはいかない。
  止めればプーチンは「戦争犯罪人」だ。
  圧倒的な武力と兵員をもって、無差別攻撃を続けるのではないか。
      ロシアとウクライナの比較
          ロシア       ウクライナ
     兵 力   約90万人      約20万人
     攻撃機   98機        1511機
     戦 車   1万2420両       2596両
 ロシア軍の戦闘による死者               
           498人(ロシア国防省発表)(3月2日)          
           約1万5800人(ウクライナ側発表)(3月24日)
 ウクライナ軍の死者
           
2870人以上(ロシア国防省発表)(3月2日)
           
約1300人(ウクライナ側発表)(3月12日)
    戦闘が長期化し泥沼化していけば、不利になるのはロシアである。
 大義名分のない侵略戦争に不満を持ち、ロシア軍の士気が鈍るのは目に見えている。
    各国の経済的制裁措置も真綿で首をしめられるように、あるいはボデイブローのように
 ジワジワと聞いてくる。
  一方、理不尽な武力による侵攻をうけたウクライナは、命を削りながらも
 祖国愛を喚起し、硬い団結心で結ばれていくだろう。


(3) 私たちの国、渡さない
(朝日新聞朝刊2022.3/25)
      「人間の価値観守る戦い」ウクライナ軍、士気衰えず
   ウクライナ南部の前線で戦う38歳になる兵士は言った。
   「ロシアは街を混乱に陥れようとしているが、我々の攻撃がこれ以上の侵入を防いでいる」
   「我々は(ロシア軍の)燃料を運ぶ車や食料補給路を狙って攻撃している。(ロシア軍は)食料が
   亡くなっているだけでなく、装備ももろい」
            市民が眼となり耳となって軍に情報を提供しているため、
            ロシア軍の動きも察知しやすいと語る。
   「これはウクライナの領土を守るためだけの戦争ではなく、ロシアという『テロリスト国家』
   から民主主義、人間の価値観を守るための戦いだ」
(4) 戦争犯罪(朝日新聞朝刊2022.3/25)
   「ロシア軍、戦争犯罪」と認定。米ブリッケン国務長官
   国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ
)
    ロシアのウクライナ侵攻について、戦争犯罪や人道に対する罪、集団殺害(ジェノサイド)
    の罪で捜査を始めている。
            

             (ニュースの声№7)     (2022.3.26記)

  

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ニュースの声(6) 『 国際幸福デー』だというのに……銃声鳴りやまず

2022-03-24 06:30:00 | ニュースの声

ニュースの声(6) 『 国際幸福デー』だというのに……銃声鳴りやまず

(1) 35万人孤立 市街戦激化(朝日新聞朝刊2022.3/20) 
  今日15日は国連が定めた『国際幸福デー』だ。
  
だというのに、ウクライナ南東部マリウポリは、ロシア軍に包囲され、
  電気や水道が断たれたまま、35万人以上が孤立し戦闘に巻き込まれている。
  市長は言った。
  「戦車やマシンガンでの攻撃が続いている。戦闘が起きていない場所はほとんどない」
  ウクライナ軍は18日、ロシア側から降伏を求められたが、拒否した。
  副市長の言葉は、緊迫感を持って響いてくる。
  「人々は水も食糧もなく死んでいる。この後の数日で、数百から数千人の死者が出るだろう」
  米戦争研究所は2日次のようなコメントを発表した。
  「民間施設を破壊し、市民を殺害して人道的な大惨事を引き起こすことで降伏させるのは、
  ロシア軍が(内戦下の)シリアで繰り返してきた手法だ」

(2) ウクライナ南東部港湾都市マリウポリ続報
      400人避難の学校爆撃 ロシア軍は住民を連行した。(朝日新聞朝刊2022.3/21)
   住民400人が避難している芸術学校が19日ロシア軍に爆撃された。
         16日に空爆された劇場と同様、多数の避難者ががれきの下敷きになっている。
   またしても無差別の爆撃だ。
      思うように戦績の上がらないロシア軍に焦りが見えてきた。
  だから、結果を急いでいる。攻撃は激しくなり、戦場は拡大していく。

  ロシア国防省は極超音速ミサイル「キンジャル」によって、
  燃料貯蔵施設を破壊したと発表。
 
  ウクライナ市当局発表(3/19) (朝日新聞朝刊2022.3/21)
       千人以上の人の一部が、ロシア軍によってロシアに連れ去られたと発表。
     収容施設に連れていかれ電話や身分証明書を調べられた後、一部がロシア
     に移送された。住民はウクライナのパスポートを取り上げられているという。
             ボイチェンコ市長は非難した。
     「21世紀に人々が無理やりよその国に連行されるなど理解しがたい」

(3) ロシア マリウポリへ降伏要求 
   ウクライナは拒否。「人道回路を開け」と。(朝日新聞朝刊2022.3/22)
   21日朝までに武器を捨てて降伏するように要求し、ウクライナ側はこれを拒否した。
    ロシア国防省はウクライナ側が要求を受け入れれば、
   兵士や住民が「人道回路」で避難できるようにすると提案した。
   マリウポリの市長顧問は次のようにSNSで述べた。
   「ロシア側に寝返るよう提案しているようだ。朝までに答えを出す時間が与えられた」
   「くそ食らえだ」
   
   一方、学校や幼稚園に被害を受けながら、ウクライのナゼレンスキー大統領は、
   国を守ると言う姿勢を貫いている。

   「独立国家として妥協できないことはある。領土の一体性であり我々の主権だ」
             (20日米CN
Nの番組でプーチン氏との交渉に意欲を示しながらの発言)

 
(4) 「天声人語」氏は訴える。(朝日新聞朝刊2022.3/15)
  非情な戦争で多くの市民が殺されている。いま私たちが直面するのは、
  幸福を語る前提が大きく揺らぐ現実に外ならない。
  いかなる言葉も空しくなりそうだが、
  こんな悲しみに満ちた世界にいるからこそ、自問したい。
  幸福とは何だろう。


(5) 一番厄介な独裁者(朝日新聞朝刊2022.3/15)
  孤独な独裁者プーチン 独裁者はやがては滅び、消滅する。
  國學院大學教授・大嶋氏は、独裁者の方は数種類あるという。
   『軍部支配型』 軍が政権を握り、選挙は行われず、市民は弾圧を受ける。
           冷戦の頃に多く存在した独裁者の型。
   『支配政党型』 選挙を行い、形の上では民主主義だが、圧倒的優位な政党が国を支配し、
           市民の自由度は低い。近年に多い独裁者の型。
      この二つは曲がりなりにも、組織が国を支配しているので、新興政党など新しい主義の
      政党の出現で独裁者の交代も可能である。
   『個人支配型』 プーチン氏のように個人支配が強くなる、一番厄介な独裁者の型だ。
  「周囲は指導者が言うことがすべて正しいと思うようになる。指導者への崇拝が起きて、
  側近はイエスマンだらけ、反対派はつぶされ、変動が起きにくく体制がずっと続く」

  
   しかし、歴史は何時の時代でも、やがて独裁者が滅亡し、
   新しい体制が生まれてくることを、私たちは教訓として知っている。
   抑圧された民衆の不安や不満が、大きなエネルギーとなって、
   民衆の主義主張を取り入れ、新しい体制が生まれてくる。
         (ニュースの声№6)           (2022.03.23記)

 

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