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<声明> 政府は、南北関係の復元と平和を望む国民の願いに応えよ

2013年06月03日 | 南北関係関連消息
 
6.15共同宣言13周年記念、統一祈願マラソン大会(2013.6.2、全州市)


 韓国政府が6.15民族共同行事の実務接触(開城)を許可しないと表明したのを受け、6月3日、「6.15南側委」は抗議声明を発表しました。
『統一ニュース』に掲載された声明の全文を紹介します。 (JHK)
 http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=102801 


<声明>南北関係の復元と平和を望む国民の願いに応えよ

 政府は6月2日、6.15南北共同行事に関する実務接触を許可しないと発表した。韓国政府の決定に失望と遺憾を禁じ得ない。また、「6.15北側委員会」は6月3日12時現在、‘軍事通信線が回復したのか確認してほしいと’いう南側委員会の度重なる要請に応じていない。北側の態度にも、同じく失望と遺憾を禁じることができない。

1. これまでの政府の態度には三つの点で問題がある。

 最初に、市民社会を排除する論理だ。政府には疎通の意志さえ見られない。“北の二面性”という政府の判断基準だけに従えと統制している。その間、交流を通じて北を変化させ平和を増進してきた市民社会の努力と功績には、目を向けようともしない。民主社会で、政府のこうした高圧的な態度を受け入れる市民はいない。

 次に、疎通の意志を欠いた政府の対応こそ、葛藤の最も大きな理由になっているという点だ。したがって、葛藤の震源地は北というよりも、南の政府だ。たとえ北に“南内部の葛藤を助長する”企図があるとしても、政府が繰り返して強調してきたように、そのような企図が南の社会で通じるはずもない。私たちの社会が、これを克服するに足る成熟した市民力量を保有していることは、公認された事実ではないのか。

 最後に、今回の過程で政府は、開城工業団地および南北関係の正常化に対する意志はもちろん、“当局間対話”に対しても全く誠意を見せることがなかった。それは、韓国企業の開城訪問を阻止した行為からも明確になった。当局間の会談につながる様々な機会を、ことごとく閉ざしてきたのは韓国政府だった。

2. 私たちは北側に、より誠意ある態度を促す。

 軍事境界線を越えて開城を訪問するためには、北が軍事通信線を復元すると共に、その他の関連した措置を取らなければならない。「6.15北側委員会」が真に開城での行事を成功させようと思うなら、この問題に対する「6.15南側委員会」の度重なる要求に呼応しなければならない。

3. 6月5日に予定されていた開城での実務接触に代わるものとして、「6.15南側委員会」は「時局会議」を(ソウルで)開催する。各界の意見を集約して今後の方針を決定し、これを国民に報告するだろう。

4. 「6.15南側委員会」は『民』という第三の当事者として、南北の葛藤ではなく和解と統合のために、真心をつくして努力してきた。政府も、民間のこうした努力に最小限の誠意を見せるべきだ。6.15民族共同行事に対して、政府が前向きに態度を転換するよう、くり返し促す次第である。

2013年6月3日 「6.15共同宣言実践南側委員会」