さんでんじです。

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1カ月遅れで、食べる鰻重。

2010-08-29 02:02:15 | Weblog


土用丑の日のちょっと前に、そのうちに鰻丼を食べに行こうね、と妻に言っていた。いつよ、と妻は聞き返す。わ、私が答えるパターンは、そのうちだよ。いつかだよ。気がむいたらね。の、どれか。だから、妻もアホらしくて、いつか、なんて聞き返さなかった。私が考えるのは、土用丑の日の当日や、その前後には絶対行かない。そういうのに、操られるのが嫌いだから。かといって、秋風が吹く頃もなあ。ウナギの旬てのは、春半ば。もしくは、水温がちょっと下がって気持ち良くなった秋頃。だってね、暑いときは、うなぎだって夏バテしているんだから。そりゃ~何年か前に仕上がった輸入物の冷凍蒲焼きなら、旬もクソもないだろうけど。

そんなわけで、残暑厳しき今のうちだ、ということで、いろいろネットで調べて奈良市椿井町の二鶴というお店に決めた。入ったのは、午後の1時半くらい。昼飯時も終わったのか、店内は誰も客がいなかった。その日も奈良は猛暑日で、餅飯殿通りは歩く人も少なかった。あんまり暑いから、出掛ける人も少ないのだろう。で、メニューを見ながら、注文しようとする、肝焼きがない、ということだった。おそらく昼時に、注文する人が多かったのかも。ま、私たちは鰻丼、または鰻重と決めているから、大奮発して特上を注文。しばらくすると待ちに待った、鰻重が運ばれてきた。妻は、鰻屋入ったのは初めてという。鰻重を配膳したのは、何年かあるらしいが。

さて、蓋を取る。ぎっしりと鰻焼きの切り身が並んでいて、ご飯が見えない。鰻の色づきも思ったより薄い。タレをかけて、サーッと焼いた感じだ。その分、香ばしい匂いが立ち上る。鰻を一口、頬張る。表面はカリッとして中はふっくら。味は申し分ない。むしろタレが薄い分、アツアツ鰻の味わいが存分に楽しめるというものだ。よく鰻にべっちょりと濃厚なタレがかかっているのがある。タレの味ばかりが強調されて、鰻本来の味が味わえないものが多い。たとえばスーパーや、コンビニで売っている鰻重がそんな感じ。鰻より、タレを味わっているような感覚にさせられる。ま、それはその程度だろう。

さて、二鶴の特上鰻重。鰻を一切れはがすとご飯があらわれた。ご飯にタレがしっかりとかかり、上には刻み海苔がかけられている。ふっくら鰻をしっかりと味わい、タレご飯で鰻を包み込む。もう、最高の幸せ。やはり、鰻の専門店でなければ楽しめない独特の味わいだ。とにかく、おいしい。蓋を取って、肝吸いを味わう。薄い。でもしっかりとほのかに出汁が効いている。私は、こういうのが大好き。よくお吸い物で、塩味をちょっぴり効かせているのがある。ガッカリする。出汁に自信がないんだね。そんなわけで、鰻重を堪能しました。

そうそう、もう30年以上も前だけど、名古屋で2年間暮らしたことがある。その時に、鰻屋さんに行って、特上の鰻重を注文すると、箱は高かったんだけど、それほど大きくない重箱で、ご飯の上に大きめの鰻がどでんと乗っていた。で、食べ進めると、さらにご飯の中にもまた大きめの鰻が埋もれている。これにはびっくりした。とにかく二重の鰻に感激した。いまでも、名古屋の特上鰻重はそうだといいな。

ところで、二鶴の住所は
奈良市椿井町51 椿井小学校の北の通りにあります。
二鶴のホームページはこちら
http://www3.kcn.ne.jp/~nikaku/
定休日や営業時間を調べてお越しくださいね。


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