【創作びより】

【コピーライターになろう!】転職活動★印刷会社編

【コピーライターになろう!】転職活動★印刷会社編

 

おはようございます。

大阪にもいよいよ本日、緊急事態宣言が発令される予定です。前回とは大きく異なるようですが、また、いろいろな制約があるのでは?とヒヤヒヤしています。

 

今日の【コピーライターになろう!】は、「転職活動★印刷会社編」です。

 

20年のブランクを乗り越え、46歳で再度、コピーライターへの道を目指したものの、状況はかなり厳しく、心が弱りきったまま、転職活動を続けていました。

 

そんなある日、大阪にある印刷会社の求人募集を見つけました。

大手の会社の子会社ということで、会社の名前にも大手の名前がついています。

ポートフォリオを送付すると、京都にある本社で面接をしますということで、京都まで行きました。

けれど、このとき、グーグルのマップを頼りに行くと、高速道路を渡らないといけない道が出てきて、激しく道に迷ったのです。

40分近く歩きましたが、目的地にまったく近づかず、交番でたずねると、2キロ以上離れているということで、慌ててタクシーに乗ったことを覚えています。

気を効かせた運転手さんが、門のなかまでタクシーを乗り入れてくださったのですが、

「ひい〜〜〜、タクシーで面接に来るなんて! 担当の方に見られていたら、どうしよう」とヒヤヒヤしました。

 

国道沿いにある大きな会社で、学校のように広々した建物に入り、1階のインターフォンで面接に来たことを伝えると、しばらくして、2階の会議室に通されました。

 

面接をしてくださったのは、30代のアートディレクター。

持参したポートフォリオや絵本を丁寧に見てくださって、絵本についてもたくさん質問してくださいました。

 

いろいろな話をするなかで、ご自身がデザイナーになったのは父親の影響だったことも話してくださるなど、面接とは思えないほど、深い話ができ、

「あぁ、この人と仕事がしたいなぁ」

そう思いました。

 

仕事をする部屋を見せていただくと、コピー年鑑がズラリと並び、打ち合わせをするスペースもとてもオシャレです。

 

大阪での仕事は校正だけで、実際に広告を制作しているのは京都ということでしたが、京都の本社までは、自宅からドアツードアで2時間ほどかかります。

 

残業はというと、夜9時、10時まではザラで、赤ちゃんが生まれたばかりの女性デザイナーは、定時で一旦、自宅に戻り、また戻ってきて仕事をするということでした。

 

もし、京都まで通うとなると、朝6時過ぎに自宅を出て、帰宅するのは夜中の12時過ぎ。

家事との両立で、果たしてコピーライターとして働けるだろうかと、不安がどんどん膨らみます。

 

しかも、帰り道は、田んぼのあぜ道を通ったあと、真っ暗な道を歩き、地下道も通らないといけなかったのです。地下道の入口でウロウロしている人もいて、生きた心地がしませんでした。

 

仕事のやりがいは大きそうですが、通勤や残業のことを考えると、続くかどうか不安になります。

 

ただ、アートディレクターさんとは、もう一度、話をしたいなぁという気持ちが高まっていました。

そんなある日、取締役と面接をしてほしいと連絡が入ります。

 

あのアートディレクターの上司なら、どんなに素敵な方だろうと喜び勇んで、京都の本社に向かいました。

 

前回のように、ポートフォリオや絵本を見ていただこうと、テーブルの上に並べて待っていると、50代の取締役がバタン!と扉を開けて、部屋に入ってこられました。

 

足を組んで、パラパラとポートフォリオをめくったあと、絵本には見向きもせず、取締役の口から出た言葉は、

「絵本って、儲からないんだねぇ。46歳で正社員はムリだからね。働くとしても、契約社員だ」

 

一瞬、耳を疑いましたが、次の瞬間、取締役は立ち上がると、携帯を取り出すと、

「おい、次の人を通してくれ!」

そうおっしゃったのです。

 

情けない気持ちになりながら、慌ててカバンに絵本を詰め込み、部屋を後にしました。

 

46歳でもう一度、コピーライターになりたいと思った私がバカだったのか。

子育てをしながら、残業の多い広告業界で働くのは、不可能なのか。

 

しばらくは転職活動をする気も薄れ、カフェでぼおっとする日が続きました。

 

そうして、1か月ほど経ったとき、採用させていただきたいので、京都の本社に来ていただけないでしょうか?というお電話がありました。

 

だれが、行くかぁっ!!

 

くそがぁっ!!

そんな言葉をグッと飲み込み、丁重にお断りさせていただきました。

 

のどから手が出るほど欲しかったコピーライターの職ですが、プライドだけは捨てたくない。そう思ったのです。

直属の上司、アートディレクターが素晴らしい人だったとしても、あんな取締役がいる会社はごめんです。

 

それから数年後、その会社の元役員が、巨額の資金を不正流用し、実刑判決を受けたという記事を見た私。

 

親切なアートディレクターのことが心配になった反面、

 

 

ざまぁみろ!!!!!

 

心のなかで、叫んでしまいました。

 

さぁ、その後、転職活動はスムーズに進んだでしょうか?

明日、また、ご紹介させていただきます。

 

【コピーライターになろう!】

1.  お仕事の種類を知ろう

2.  実際には、どんなお仕事があるの?(商品広告の場合)

3.  実際には、どんなお仕事があるの?(求人広告の場合)

4.  どんな働き方ができるの?

5.  どんな就職・転職の方法があるの?

6.  チャンスをつかむ

7.  真っ白の状態で学ぶ

8.  未経験からスタートする場合

9.  入社してすぐは、どんなお仕事から?

10.  転機は突然、訪れる

11.  最初はどんなお仕事から?(商品広告の場合)

12.  社会人としてのルールやマナーを学ぶ

13.  作品ではなく、商品を作る

14.  どんな仕事も全力で取り組む

15.  転職を考えたときは……

16.  経験1年での転職活動は大変!

17.  転職活動で会社を選ぶポイントは?

18.  経験1年、入社して半年間は…

19.  同じ会社でも状況は変わる

20.  コンベンション用パンフレットのお仕事

21.  取材からコピーを考える

22.  Uターン・Iターン用のパンフレットのお仕事

23.  製品パンフレットのお仕事

24.  強い分野を持つ

25.  一度きりの人生なら、挑戦しよう!

26.  チラシのお仕事

27.  広告はチームでするお仕事

28.  スランプは突然、やってくる!

29.  コピー観を持つ

30.  趣味や遊びが活きてくる

31.  転機はチャンス!

32.  24歳で東京へ!

33.  24歳、経験3年で東京進出の結果は!?

34.  東京でのコピーライター生活、スタート

35.  最初は失敗の連続

36.  駆け出しの頃の取材は……

37.  年末年始はコピー漬けに!!

38.  東京でのお仕事

39.  憧れの東京でコピーライターになれたのに…

40.  やっぱり、コピーが好き!

41.  子育てがひと段落し、再チャレンジ!

42.  17年ぶりに宣伝会議賞に挑戦!

43.宣伝会議賞の授賞式へ!

 

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こちらは、コピーライター&児童文学作家

大野さとみ(おおのさとみ)の

公式ブログ『創作びより』です。

 

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