
【コピーライターになろう!】宣伝会議賞の授賞式へ!
おはようございます。
今日は三連休の祝日。自宅でゆっくり過ごされている方も多いのではないでしょうか。
今日の【コピーライターになろう!】は「宣伝会議賞の授賞式へ!」です。
46歳でもう一度、コピーライターになりたい!と転職活動を始めたものの、求人票には「35歳まで」「30歳まで」という年齢制限が書かれており、なかなか次の会社が決まりませんでした。
一旦、転職活動を休むことにし、通販会社で事務の仕事をしていたとき、第52回宣伝会議賞の最終ノミネートに残ったという電話をいただきました。
第34回、第35回の宣伝会議賞で協賛企業賞をいただいたときは、授賞式に参加しなかったので、初めての経験です。
一人で東京を訪れるのは、まさに20年ぶり。
東京駅から、地元の電車に乗り換えたときには、逆の電車に乗ってしまい、折り返してきました。
そうして、たどり着いた虎ノ門ヒルズ。
最終ノミネートに残った人たちは、2階でお待ちくださいと言われ、上がっていくと、20代、30代くらいの男性が何人かおられました。
すでに顔見知りなのか、ぼそぼそと話をされ、新しい人がやってくるたび、「おっ」「よっ」と照れくさそうにあいさつをされていました。
「な、な、なんなん? みんな知り合いなん⁉」
あうんの呼吸のような関係を横目で見ながら、話に入っていけなかったことを覚えています。
授賞式の前に、唯一、お話をしたのは、トイレで一緒になった女性、
なんでも妊娠中とのことで、同じ主婦とわかり、ほっとしました。
しばらくすると、係りの方に誘導され、会場へ。
想像していた以上に立派なステージに驚きました。
プロのアナウンサーの方が司会をされ、動画配信もされるということで、カメラも何台か設置されています。
会場には、結婚式の披露宴のように、8人ほど座れそうな丸テーブルがいくつか並んでおり、扇子に書かれた番号を見ながら、自分の席に着きました。
今回、私はヤマハさんのコピーで最終ノミネートに輝いていたので、テーブルには、ヤマハの担当の方お二人も来られました。
このとき、すでに協賛企業賞は発表されていたので、ヤマハで協賛企業賞を獲られた望月さんという若い男性も同じテーブルでした。
ヤマハの担当の方とは、あまり話が弾まなかったのですが、望月さんがムードメーカーとなってくださって、雰囲気を盛り上げてくださったので助かりました。
授賞式の時間が近づくと、続々と協賛企業の方がテーブルに着かれたのですが、なかでも印象的だったのがNHKの担当者さんです。
NHKというとお堅いイメージがありますが、ロン毛にジーンズ姿。その頃、子どもたちが見ているNHK教育テレビの番組には、斬新なものがたくさんありましたが、現場はかなり昔とは変わっているんだろうなぁということがうかがえました。
そうして、授賞式が始まり、目の前の大きなスクリーンには、最終ノミネートに残った作品が順番に映し出され、一人ひとりその場で立ち上がり、一礼します。カメラで映されていることはわかっていても、微笑むこともできず、ガチガチです。
最終ノミネートの紹介が終わると、いよいよ、賞の発表です。
「私の作品は、最終ノミネート止まりかも……」
まったく自信がなかったのですが、
なんと、シルバーをいただきました!
協賛企業は、ヤマハミュージックジャパン。
課題は、20代〜30代の方が「ヤマハ大人の音楽レッスン」に通いたくなるアイデア(キャッチフレーズ)です。
「営業の田中」より、
「サックスの田中」のほうが、
自分らしい気がする。
当時は、A5サイズのノートにコピーを書き、その中から選んだ作品を最終的に入力する方法を取っていましたが、選ばれたコピーは、ノートには書かず、締め切り間際に直接、入力した作品でした。
2軒目に勤めた会社で、コピーライターの上司がバレエの習い事をしているとかで、その日だけはどれだけ仕事を抱えていても、「帰ります!」とスパッと定時で帰られていたことを思い出し、書いたコピーです。
実は、ほかの作品で「きっと、これが残るだろう」と思っていた作品がいくつかあったので、自分でも意外でした。
そうして、先ほど、トイレで話した方は、CMゴールドと協賛企業賞をダブル受賞されていました。
この年、キャノンマーケティングジャパンのホームプリンターPIXUSで「写真をプリントすること」の魅力を表現するアイデアという課題では、
プリントすれば、
プレゼントになる。
というコピーで、7人の方が同時に受賞されていて、ビックリ。
見事、グランプリに輝いた作品は、ゆうちょ銀行の「こつこつ貯金することが、カッコイイ」と思えるアイデアという課題のコピーで、
人生の半分は
無職です。
まさに、そのとき、私は無職で、ドキッ!としたことを覚えています。
このあと、受賞者の方がこのコピーを実際の広告で使用してもらおうと積極的に動かれたことが雑誌『宣伝会議』にも掲載されていました。その後、受賞作が実際の広告になることが増えましたが、流れを変えたのはこの方のおかげだと思っています。
授賞式のあとは、ステージ上で記念撮影が行われました。
私の目の前には、一倉宏先生がおられ、
「うわっ、『家に帰れば、積水ハウス』の一倉先生だ!」
と妙にコーフンしたことを覚えています。
記念撮影が終わると、いよいよパーティの始まりです。
テーブルの上には見たことがないような料理がたくさん並んでいました。
「すっごい! 大阪ではこんな料理ないかも!」
アルコールを飲みながら、お皿に山盛りの料理を取り、がっついていたわけですが、この時間はそんなことをしている場合ではなかったのです!
そこそこお腹もいっぱいになり、さぁ、審査員の方にコピーの講評を聞きに行こうと、会場の前の方に行くと……、
大好きな仲畑貴志先生も一倉宏先生もすでに帰られたあとでした。
そうして、弟子入りしたいとまで思ったこともあった児島玲子先生は、体調不良のために授賞式を欠席。
はぁ、せっかく東京まで来たのに……と落胆していたのですが、そのとき、すぐそばに、『宣伝会議』の女性編集長さんがおられるのを発見し、勇気を出して、声をかけさせていただきました。
宣伝会議の方に勧められ東京へ行ったこと、宣伝会議の講座で知り合った人と結婚したこと、今は絵本を書いていること、もう一度、コピーライターとして再就職したいけれど、なかなか面接にも至らないことをお話すると、
「女性のコピーライターはまだまだ求められているので、頑張ってください」
と励ましの言葉をいただきました。
46歳でもう一度、コピーライターになりたいだなんて、ムリなのでは……と半ばあきらめかけていただけに、よしっ、受かるまでチャレンジしよう!と勇気が湧いてきました。
そのあとは、元気が出て、またモリモリとごちそうを食べ、アルコールを飲みまくります。
パーティのあとは、その場で交通費の新幹線代をいただきました。
大阪から来られたという野田さんと向井さんというお二人が、「このあと、懇親会、行かないんですか?」と声をかけてくださいましたが、ホテルも取っていなかったので、そのまま会場をあとにしました。
今思えば、ホテルなんて取っていなくても、朝まで飲んでればよかったのにー!と思うのですが、そこは主婦ですので、当時はそんな発想もなく(^^;)
新幹線のなか、
「よし、もう一度、就職活動、頑張ろう!」
ビールとちくわで乾杯し、大阪に向かいました。
第52回宣伝会議賞でシルバー賞を受賞し、就職活動は果たしてうまく進んだのでしょうか? 明日、また、ご紹介させていただきます。
【コピーライターになろう!】
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こちらは、コピーライター&児童文学作家
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