君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

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「実は、前から好きだったんだ」で。完全番外編

2014-06-16 00:00:00 | 地球へ…完全番外編「snub cube」
☆本編が遅れ気味なので、番外を挟みました。すみません。もう少しお待ちを^^;

「じつは、昔、好きだったんだ」をテーマで書いてみようと思い立ち、少しチャレンジ。
気になっている順に書きました。

・トォニィからセルジュへ
「だけどさ、前から、好きだったんだ。セルジュのこと」
「え?」
 お酒も入って機嫌が良くなったトォニィが急にそんな事を言い出した。
 ここはノアの一室、セルジュが会議に参加したトォニィを誘ったものだった。
「前?前は嫌いだったんじゃないか?」
「ああ、嫌いだったよ。でも、一緒に戦ったし、良いヤツなんじゃないか?くらいは思ってた」
「そうか」
「真面目なセルジュだから、こんな事を言いだしたら何て返すかと想像してた」
「それは…想像通りだった?」
「僕がそう言うまでしか想像しなかった」
「言うまで?何故?」
「その、先がさ。まだ何の準備も出来ていないから…」
「?何か準備がいるのか?」
「僕は、アルテラの死を乗り越えた。だから、もう、先へ進む準備を始めなよ」
「トォニィ」
 この大雑把に見える友人は、普段の彼から思いもつかない繊細さで、十年以上もそんな事を考えていたんだと…。気づかされた。
「僕にはもう何のわだかまりも無い」
「…そう?じゃ、僕の事好き?」
「ん、ああ」
「じゃあ、合意だ。部屋(寝室)に行こう」
 と立ち上がり腕を掴んだ。
「えええ?」
 ニッとトォニィが笑う。
「冗談さ」
 

・ジョミーからスウェナへ
「実は前、好きだったんだ」
「あら?今も好きだって言ってくれないの?」
「あはは、そういうの言い返せるようになったんだね」
「そりゃ、そうよ」
「あの頃は、恋なんて気持ちすら気が付いていなくて…」
「ジョミー」
「ごめん。君たちはあの頃の記憶は無いんだったね。でも、僕も同じさ。あれからが大きく重すぎて…。あの頃が優しく暖かだった事だけ…」
「羨ましいわ」
「でも、それを美化する気はないよ。僕達はまだ闘い続けるんだ」
「そうね。ジョミー」


・ジョミーからフィシスへ
「実は前、好きだったんだ」
「どうかしたのですか?」
「言いたくて…」
「嬉しいですわ。そういう言葉は何度聞いても良いものですわね」
「僕、何度も言ってましたっけ?」
「言っていますわ。心の中で」
「そっか…」と笑う。
「私たちの間ではもう何も言わなくていいのですよ」
「僕らは同じものを愛し、失ってきた」
「ええ」
「でも、言わせてよ。君の事が好きだって気持ちはずっと変わらないから」


・ヴィーからキースへ
「実は前から好きでした」
「そうか」
「はい」
「それだけか?わかった。下がっていいぞ」
「……」


・シドからジョミーへ
「前から、好きでした」
「知ってるよ」
「少しは本気にして下さいよ」
「…うーん…」
「ジョミー?」
「僕もシドは好きなんだけど…これって…」
「本気で考えなくていいです」


※ここまで考えたら、有り得ないパターンも考えてみたくなりました。

・キースからブルーへ
「俺は、前からお前が好きだった」
「……」
「二度言わせるのか?」
「…キース」
「信じられないか?」
「ああ」
「まぁ、そうだろうな。今のは忘れてくれ」
「いいや。忘れない」
「ブルー」
「面白くなりそうだ」



  終




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