君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編二章十三話

2016-01-24 16:17:07 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編二章
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です。 説明不足ですみませんでした。
寒波来襲。寒いので家で「シナリオ講座」の課題をやりつつ、書いています。

 <用語>
惑星ノア 人類の首都星
惑星メサイア ミュウの星 ノアに近い位置にある
軍事基地ペセトラ 人類の軍事拠点 戦後十二人の代表で議会制になる
<人物>
ジョミー ノア前副首相 ジュピターという宇宙の軍を動かせる権限を持っていた
キース・アニアン ノアの首相 人類の評議会議長を兼任していたが…行方不明中
ソルジャー・トォニィ ジョミーの後を継ぎミュウの長となる。ニュクス事件による政変でノアの議会を掌握する。現在、ジョミーのジュピターの権限を預かっている。
ソルジャーズのブルー 人類が作ったブルーのクローン(タイプブルー)
      ジョミー 本当はジョミーのクローンではない(タイプイエロー)


   『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編二章十三話

  SD617年末 惑星ニュクス事件後

「力を」
 と言って出て行ったトォニィ。
 生まれながらにして力のある彼は権力を欲しいと言うタイプでは無かった。だが、ここ最近は違ってきていた。彼の言う力は政治的な権力を指してしるのだろうか?
 この部屋は、隣にキッチンなどがあり、この広い部屋を区切れば十分に何人かが暮らせるスペースがとれる事に気が付いた。
 ここは、隔離された集合居住スペースだ。
 その完成していない部屋に僕が入る事になったという感じだった。
「何故、こんな部屋が必要なんだ…」
 ミュウの能力を完全に遮断する部屋が、どうしてメサイアに必要なのか?
 壁には外の情報を見る事が出来るパネルがはめ込まれていて、何でも見れた。
 首都星ノアやセルジュのいるペセトラは、トォニィの圧政を人々は受け入れている。マザー信奉者の代わりに彼がとって変わっただけだが、それでも軍縮和平へと動いてゆくように思えた。
 ここからの情報はトォニィの所へ送られているようだった。
 僕は、ここを出る条件を改めて聞いたが、答えは無かった。
 なので僕は『ソルジャーズのジョミーに会わせてもらえないか?』と聞いた。
 ソルジャーズのジョミーはニュクスでキースの足止めをする時、僕に条件を出した。それは全てが終わってブルーに会いに行く時に自分を同行させて欲しいというものだった。
 この辺りのいきさつはトォニィへも伝わっていた。その件だと言っても、自分がこの状態でブルーの所へ行けるかどうかもわからない。僕は簡単に会えないと思っていた。
 二日後に『明日午後、会えるようにしました』と、意外な返事が届いた。
 当日、シャワー室のランドリーに着替えとしてソルジャー服が届いていたが、着る気になれず、トレーニングウェアを羽織る。
 今日はトォニィがメサイアに居ないのは聞かされていた。
「トォニィには彼との会話を全て見ていて欲しいな…」
 僕はそんな事を思いながら、壁のメインモニターの前にトォニィが用意してくれたテーブルセットを移動させ、モニターの録画機能を確認する。
「これで、良し」
 午前中に、紅茶の用意をしようと温度のセットした所で、唐突にトォニィからのコールを受けた。

「ジョミー。僕は…やっぱり会わせない」
 トォニィは入って来るなりそう言った。
「トォニィ。君はノアに行ってる予定…」
「逃げようとしたんだ」
 そう言って、トォニィは僕を引き倒し、馬乗りになった。
「トォニィ!」
「会う許可をした。だけど、嫌なんだ。でも、ここ(メサイア)に居たら、聞いてしまう。だから、逃げようとしたんだ…」
「僕は君にも居て欲しいと思った。だから、聞いていてくれないか?」
 僕はトォニィを見上げてそう言った。
「嫌なんだ。もう会わせない」
「どうして?」
「だって。あなたはあの子に全てを与えてしまう…」
「…すべて?まさか…セレストを調べ…」
「調べたよ。もうずっと…疑っていた。でも、ジョミーがあの子に冷たくするのを見てホッとしてた。でもさ、最近優しくするようになったよね?」
「冷たくしていた訳じゃないし、優しくもしていない」
「言い訳をしないで。ジョミー。僕はメサイアをここまでにした。僕じゃダメなの?」
「トォニィ。お前は何を言っているんだ?僕は君を認めている」
「どうしたら?くれるの?全てを。ジョミー」
 そう言ってトォニィは僕の首に手をかけ締め上げた。
「くっ…やめろ…」
 ミュウの力で押さえつけられ、締め上げられては抵抗のしようもない。
 意識が揺らぎそうになった時、キッチンで設定温度になったとタイマーが鳴った。その音にハッとなったトォニィが手を緩めた。僕は激しく咳き込んだ。
「…僕は…僕は…どうすれば…」
「…トォニィ…?」
 トォニィは僕の上から降り、泣きそうになっていた。
「…何が…あった?どうして…何も言わないんだ…」
 僕はトォニィの腕を掴んでそう言った。
「何も信じられないんだ。ジョミー。あなたも…」
「だけど、僕は暴きあうなんてしたくない。出来れば話して欲しい。何をそんなに…?たとえ、信じられなくても、僕がそれの答えを知っていると言うのなら相談をして欲しい。どうしてしまったんだ?確かに、僕は君を裏切った。謝って許してもらえるなら、何度でも謝ろう。でも、僕は行動を起こしてしまった。先に進ませてくれないか?トォニィ」
 僕は起き上がり、トォニィの目を見つめて彼の答えを待った。
「……」
「君が僕を信じられないのはソルジャーズのジョミーの事だけじゃない。キースの、あの約束だろう?(ソルジャーズの)ジョミーに会う前に君言うべきだと思っていた。彼らの真実を」
「真実?」
「そう、真実だ。これはセルジュにも協力してもらっていた事だが…。僕が大戦後、人間の中で調べていたのは二つあったんだ。一つはソルジャー・ブルーの身体のある場所。もう一つはある人間の女性の所在だった」
「…だからよくアルテメシアに行っていたんだよね…」
 知っていたかのようにトォニィが小さく頷きながら言った。
「…そう。僕は彼女とその子どもを探していたんだ」
「じゃあ…やっぱり…」
「ソルジャーズのジョミーは、僕の子だ」
「…どうして?」
「どうして…かな…僕が無責任な事をした結果としか言えない…。僕は力であの星を制圧した時、戦う理由を必死になって探していた。僕は人を心底憎んではいない。憎もうとしても…ブルーを失った喪失が大きくて。それをそのまま憎しみに転化出来なくて…憎んでブルーが戻るならそうしたのかもしれないけど…それなのにその大きな穴を埋めて欲しくて、誰かに優しくされたくて…ずっと迷っていた」
「その人に優しくされたの?」
「うん。単純だと僕も思った。けど…何も考えずに二人で逃げようかと…楽だろうなと…」
「ジョミー」
「実際は彼女を友人に託して、僕はいつしか彼女を忘れていった。その後に…僕は彼女が子どもを産んだと知った…でももう、引き返せない。人と戦う日々だった」
「……」
「彼女が行方不明になった知らせも大戦後に聞いた。知っても何も出来なかった」
「ジョミーは子どもがミュウだと思ってた?」
「いいや。思っていなかった。行方不明になったのが船の事故だったから…僕は諦めていたんだ」
「それが、セレスト?」
「幽霊船セレスト。懸賞金が付いていた時もあったらしいね。これが、彼の素性だ。でも僕は彼をこのメサイアにおいておくことを賛成しない…」
「ジョミー。あの子の名前は何?」
「本人にまだ伝えていない…。これでは答えにならない?」
「ん…。先ずは彼からって事?」
「調べてくれた。セルジュやスウェナは知ってるけどね…。この事を、僕は誰にも一生言わないでおこうと思っていた」
「…そんなの…ない。酷いよ。ジョミー」
「トォニィ?」
 僕は彼に取り込まれたのに気が付いたが、墜ちてゆくしか出来なかった。
 そう。僕はトォニィの深層心理へ落とされた。
 真っ暗な何もない世界。ずっと前にトォニィを読んだ時は、こんな世界は無かった。
 『ごめんなさい。ジョミー』
 と、声がした。
「何を謝っているんだ。訳を話してくれ。トォニィ」
 とても、深い悲しみの感情が流れている世界。

「ジョミー」
 世界が現実に戻る。
「良かった。戻った」
 見ると、僕の前にはトォニィとソルジャーズのジョミーが居た。
 彼らが深層に墜ちた僕を引き上げてくれたのだ。
「ああ…もう君が来る時間?」
「こんな事をしてごめんなさい。じゃあ、僕は行くから…」
 そう言って、トォニィが立ちあがった。
「待って。トォニィ。まだキースの事を話していない」
「僕がキースにした事を二人で責める気?」
「いや、違う…」
 と、僕が言おうとした時。
「力の上乗せ?」
 ソルジャーズのジョミーが言った。
「黙れ!」
 僕は思わず怒鳴っていた。
 僕の言葉にトォニィは辛そうな顔になったが、そのまま出て行った。
 



  続く




『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編二章十二話

2016-01-18 02:10:36 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編二章
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です。

※先日、再開しましたが、五か月も間が開いてしまったのに、いきなりではと、ちょっとな…思いまして…。
『ニュクス事件』の概要をまとめてみました。

ジョミーはセルジュに呼び出され、内密に会談をします。そこでセルジュは最近のキースの不審な行動と情報を伝えます。
セルジュの話からキースに近づいてきたセドルの正体とニュクスという人類が隠してきた星があるとジョミーが気付きます。惑星ニュクスはクローンの故郷。人類が人体実験を繰り返して進歩してきた医学と科学の惑星。マザーはその事実を隠してきたけど、大戦後は放置されていた。(※惑星ニュクス・マザー・イライザがキースを作ったような実験をしていた)
ジョミーはキースの異変と星の正体とを探る為にセドルとコンタクトを取りますが、それは、セドルの罠だった。セドルの雇い主のアガレスはジョミーと大戦前に出会っていて、その時に父を失った事を恨みに思っていました。(←大戦中にジョミーは軍部の情報を得る為に度々人間の町に降り、身体を売るような事をしていた。それを知っていたのはハーレイ)

ジョミーは星の真実と引き換えにアガレスとの不当な契約を結びます。(←この辺りで権力の座から降りるのを決めます)
セドルとアガレスはニュクスの人間で彼らはクローン。その所為か、セドルはキースを嫌っています。
惑星ニュクスに眠る膨大な人類の情報を消そうとするキースは戦艦プロメテウスで星ごと壊そうとします。ジョミーは星を破壊するだけではなく、キースの言葉に騙され集まったマザー信奉者とキース本人も星と共に消す計画だと気付き止めようとします。交渉は決裂しますが、星とキースの両方を救いたいとジョミーは行動を起こします。
マザーシステムに守られた惑星ニュクス入る為にジョミーに協力していたセドルはシドやジョミーと関わる事でアガレスを裏切る行動に出ますが、結局はジョミーがニュクスで集めた情報を奪ってゆきます。(←セドルの心は揺れ動いたまま)
ニュスクでジョミーは時間を止め、精神が木星メティスへ跳んでしまいます。そこへキースが追ってきます。ここで再会出来た事で、このまま、星もキースも助ける決心をするジョミー。
戦艦プロメテウスは星に墜ちるのを止める事は成功しましたが、ジョミーは力を使い過ぎて倒れてしまいます。
ジョミーは二か月眠っています。

その後は。
政界を退いたジョミーはトォニィとセルジュに人類を託します。
セドルに奪われた情報(コンピューター・テラ)はまだ半分以上をジョミーが持っていて、アガレスはそれを狙っています。シドがトォニィの所へ戻った事で、キースの部下だったヴィーがジョミーの所に協力したいと現れます。彼の目的は所在不明になったキース(トォニィの所にいる)を取り返す事で、当然ジョミーも同じように考えていると思っています。
キースの異変が事の始まり。それを引き起こしたのがソルジャーズのブルーの精神攻撃による記憶障害だった事から、ブルーに会うためジョミーは惑星ノアから未知の空域へと出航する。(二章十一話)

※この後の二章十二話「SD617年、年末 惑星ニュクス事件後」ですが、
二か月眠っていたのではなく、本当はその前に目覚めていましたが、トォニィが発表しなかった。
と、まぁ、こんな感じです。^^;
今回ここで、トォニィがどう思っていたのかを語らせてあげたいけど、はっきりしているくせに本心を言えない子に育ってしまいました。;;
↓↓↓再度UPにあたり、少し書き足してます。


 <用語>
惑星ノア 人類の首都星
惑星メサイア ミュウの星 ノアに近い位置にある
軍事基地ペセトラ 人類の軍事拠点 戦後十二人の代表で議会制になる
<人物>
ジョミー ノア前副首相 ジュピターという宇宙の軍を動かせる権限を持っていた
キース・アニアン ノアの首相 人類の評議会議長を兼任していたが…行方不明中
ソルジャー・トォニィ ジョミーの後を継ぎミュウの長となる。ニュクス事件による政変でノアの議会を掌握する。現在、ジュピターの権限を預かっている。


  『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編二章十二話

「事実を知ってしまった者には、それに価する責務が生まれる。僕は信じ護る。永遠という限りある世界を」

  SD617年末 惑星ニュクス事件後

 キースがあんな事になり、トォニィが就任するのを議会は認めた。トォニィは恐怖政治さながらにさまざまな問題を強行採決をさせていた。それに、引っ張られる形で、セルジュのいるペセトラの軍縮もすすんでいた。
「後はジョミーだけだ…。僕はあなたから…全てを奪う」

 ニュクスで倒れたジョミーはミュウのカプセルでメサイアへと運ばれていた。
 そこで眠りについて一カ月が過ぎた頃、ジョミーはゆっくりと目を覚ました。
 光の無い目を開け、もう一度静かに閉じる。
 閉じた目で、回りを探る。
 そこは高い天井と白い壁、素っ気ない広い部屋だった。その真ん中に不似合いな天蓋付きのベッドがあり、ジョミーはそこに寝かされていた。
「ここは…メサイアか…」
 窓のないこの部屋は首都の医療センターの隔離部屋だろうか…。
 あれから、どのくらい経ったのだろう。ミュウの治療は終わったって事なら、二週間か三週間くらいか…。
 脳裏に惑星ニュクスでセドルと居た事や、ソルジャーズのジョミーの顔やシドが浮かぶ、そして、惑星に堕ちてくる戦艦プロメテウス。
 船は堕ちなかった。キースも死ななかった。
「…力…。また使い過ぎちゃったな…。タイプブルーの力…。もう少し僕を生かしていてくれないか?」 
 閉じた瞼の上で小さなスパークが起きる。ジョミーは目を開けた。その目に光が戻っている。
 手がちゃんと動く事を確認してから両手を上に上げて力を使ってみるが、何も起こらなかった。
「まだ無理か…でも、耳は聞こえるし、身体は動きそうだ」
 ふと足に違和感を感じ、僕は身体を起こし、かかっていた布団をめくる。左の足首にミュウの力で付けられた見えない拘束具が付いていた。目を凝らして周りを見ると、ベッドの周囲、部屋のドア、この区画と何重にも力で包囲されていた。この一般のミュウには認識出来ないような結界を作ったのは、誰でもない。ここの主、ソルジャー・トォニィだけだ。
「…トォニィ…君は…」
 ジョミーは小さなため息をついた。
「これは許さないとういう証だろうか…トォニィ。僕が目を覚ましたのは気が付いているのだろう?」
「僕を呼んだ?」
 どこからともなく声がした。
「従ってくれるなら、すぐ解放するよ」
 薄いベールのような二重にも三重にも張られた結界をすり抜けトォニィが近づいて来る。それは、この力が彼の物だと言っている。前から僕は彼を完全に理解していないと思う時があった。今は理解とかでは無くて、全く違うモノのように見えた。
 マザーが作った怪物がブルーや僕なら、トォニィは僕が作った怪物となる。それは、僕がいくら足掻いても彼から拭えないタイプブルー運命なのかもしれない。
「怒ってはいるけど…」
「僕は逃げ隠れしたりしないよ」
「あなたは約束を破った…それが知りたいだけ…」
「キースの事?」
「ジョミーの身体はもう十分ボロボロなのに。あんな風に使うのが、許せないんだ」
「僕は言ったよね。諦めないと」
「キースは言う事を聞かなかった。話は出来なかったんでしょ?それなのに」
「それでも、僕は諦めたくは無かったんだ」
「理解出来ないよ」
「トォニィ君は僕の何を見て生きているんだ?」
「ジョミー。僕はちゃんと見てた」
「嘘…だ」
「嘘じゃない。僕はジョミーを見て生きてきて、今もこうしている。これからもずっとそれは変わらない」
「それは、難しい…ものだね」
「ただ見てろって事?」
「違うよ…。僕は君のお手本にはなれない。そうだろう。もう、君は僕の先にいる。それはわかっている?」
「だから?だからどうだと?僕はグランパがいたから生きてこれた。これは、事実だ。あなたが望んだから…僕は…ここに」
 そう言いながら、トォニィはジョミーの肩を掴んだ。
「トォニィ…君は今でも人類が憎いの?」
「どうしてそれを聞くの?」
 トォニィは静かにジョミーから手を離す。
「僕をここに閉じ込めている事実からかな…?」
「これは、僕の意思表示。あなたがノアへ行く条件…」
「ノアへ?」
「ソルジャーズのジョミーと約束をしたのでしょう?」
「…ああ。確かに僕は彼に会わないといけない…だが…トォニィはどうしたいんだ」
「会わせないと言ったら、困る?」
「なら、せめてシドに…」
「会わせるよ。でもね。僕も…ノアに行く前に話し合いがしたかった。あなたの本当が欲しかった…」
「本当を?じゃあ、この拘束を解いてくれないかな?」
「逃げると困るもの。それは出来ないよ」
「ん、逃げないと言っても無駄そうだ…けど…君に従うよ」
「僕はあなたが僕の本当に気が付いてくれるのを願う」
「トォニィ…の本当?」
「本当を見せて」
「トォニィの本当と僕の本当か…。ミュウなら簡単じゃないか?」
「ダメ。あなたは巧みに隠してしまうもの」
 ソルジャー・ブルーの深層心理に降りた時、見えないベールがいくつもあった。トォニィも僕の中にそんな世界を見ているのだろうか?ならば、僕にも見えないトォニィが居る事になる。
「トォニィ…?」
「ジョミー」
 部屋から出て行こうとしたトォニィは振り返り強い語気で言った。
「僕は、ノアとペセトラを掌握した。あなたもソルジャーズのブルーもいない今、最強になったんだ…。わかってる?」
「トォニィ。僕に君を暴けというのか?それとも、僕を暴くと言うのか?なら、機械にかけてみればいい。僕の深層からは君を怒らせる事しか出てこないかもしれないよ」
「……」
「それでも君は何を望んでいるんだ」
「力を」
「力?」
 トォニィはそのまま何も答えずに出て行った。




 続く




新年明けましておめでとうございます。

2016-01-03 02:24:28 | 月イチ雑記「青い星」
☆さて、月イチ雑記・新年の挨拶です。
今年の抱負は、これを終了させることと書くと、
ずるずると続かせる気もあるので、「嘘」を書いた事になってしまいますね。

でも、先ずは抱負より、昨年のお詫びをしないといけません。
昨年は「シナリオ」に燃えてしまったのもありますが、
 ※「あっちの雑記」を読んでくださっている方はわかるかと思いますが…。

昨年は、本当にさまざまな問題や、事件、事故があって…。
結果、書けなくなってしまいました。
転がるように落ちたなと思えるのはやっぱり7月…。
自分に直接何かあるのでは無いけど、一つ間違えば事件事故級でした。
運命といえばそれまでですが、この間に知人が二人亡くなりました。

事件にはその度に精一杯の対応をしてきましたから、後悔はありませんが、
ここがおろそかになってしまったのは、申し訳けありませんでした。


でも、7月の問題から良い事が無いって訳でもないです。
懸念していた「シンガポール」に無事に行けた事は嬉しかったし、
マリーナベイサンズ(私にとっては、シャングリラ)にも行けましたし。
ここでの夜、物語の最後までのシノプシスを書きました。
(ホテルで書くって、コミケ前日を思い出す)^^;

ジョミーが抱える問題で、彼氏であるキースの事以外にも、
子どもであるトォニィの問題があります。

7月の事が、それとリンクするような問題だったものですから、
「このままでいいのだろうか?」となってしまいました。
そこをひっくりかえすと、あちこちで矛盾が出来てきて…。
えーい、一案のままでいい。と決着が着いたのがシンガポールでした。
笑顔のジョミーのイラストを描いて、もうどこに落ちようといい。となりました。


後は、どこから書くかです。
それから今もリアルでの問題は解決されていませんが、
もう一度、頑張ります。


1月は「シナリオ講座」があります。
でも開始まで2週間あるし、少しでもここを進めたいと思っています。

どうか、本年もよろしくお願い致します。