君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

☆ご案内☆

☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

月イチ雑記。駄文の駄文。2013年も終わりますね。

2013-12-31 22:43:36 | 月イチ雑記「青い星」
☆駄文の駄文。
こうなるともう読む価値なし。って気がしますが^^;

今年中のUPを目指していますが、出来なかったら、
松の内UPで、お許し下さい。
年始のお休みに友人に会いに京都に行く事になりました。
急に決まったので、新幹線やホテルが取れるかどうか焦りました。

前に行った時は見に行けなかった「京都マンガミュージアム」へ行ってみようと思っています。
開いてないかもしれないけど、場所の確認をしてきます。

えー、今年UPを目指して、
加筆・修正。最終調整をしてきます。
今頃になって新キャラの設定変更をしてしまったので右往左往しています;
加筆したいと思った場所の不自然さもあって苦悩しています。

あと一時間。
UP出来るか?
書いてきます^^;

では、では良いお年をお迎えください。
来年もどうぞ宜しくお願いします^^


地球へ…クリスマススペシャル2013

2013-12-25 02:58:30 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編

☆イベントには参加して行きたいと思っています。
未だに本編をUP出来ていないので、ベタ遅れのお詫びもかねて、がんばってほんのり甘いのを書いてみました……。

出会いから恋愛へと移ってゆく過程が一番書いていて楽しいです。
なので、ここは最初に戻って。楽しく。



 第三部「限りある永遠」クリスマスSP2013 



 大戦後、木星の軍事基地メティス・ビルレスト

 
「キース、ここはこれでいい?」
「…ああ」
 人類と離れて暮らしていたミュウ達のNaturalizedのデータをまとめていたジョミーが「だけど」とキースの方をじっと見た。
「なんだ?」
「疲れたから、休まない?」
「休憩はさっき取っただろう」
「…ミュウなんだから…こんなのわざわざデータにしなくても…」
「諦めて続けるんだな」
 時はSD605年12月24日大戦直後である。
 キースには今日がクリスマスイブであると知っていたが、ジョミーは知らないようだった。
 明日からはここは休暇に入る。なので、こんな事務的な事は済ませておきたかった。

「だから、人類にまかせておけば良いんだ」
「古参の仲間は終わったけど、戦中の参加の仲間に手間取っているだけ…、そのあたりは知られたくない情報も絡んでるから」
「それは適当でいいんじゃないか…」
「そういう訳にはいかないよ」
「真面目に手の内を全て明かすようなことはしなくていいって事だ」
「でも」
「だから」とジョミーが作っていたデータをざっと見てキースが「こことここは無くていい」と言った。そこは戦闘記録の部分だった。そして、「どうしても気になるなら、そこはお前が覚えていればいい」とキースはジョミーの胸を指差した。
「そうか…。そうだね」
 しばらくデータと格闘していたジョミーが「終わった」と言った頃は夕刻の時間になっていた。そろそろメティスの外装ドームが夜の色に変わる時間だ。
 キースが部屋から出ようと車いすで移動してゆく。
 小さく唸るような音がしたと思ったら部屋の明かりが落ちる。
 ジョミーはとっさに戦闘態勢に入ったが何も起きない。
「ジョミー」
 少しして暗闇に目がなれた頃に時にキースが困惑したような声を上げた。
「キース。まさか開かない?」と彼を見て何が起きたのかを理解したジョミーは駆け寄った。キースはドアの前にいた。そして何が起きたのか車いすも動かなくなっていた。部屋の空調も落ちているようでどんどんと部屋の気温も下がっていた。
 見る間に息が白くなった。
「これは…まずいな」とジョミーは一人ごちるとビルレストの全体をサーチし始めた「キース。下は何も異変はない。ここだけだ。ただの故障だと思う」
「ああ、だろうな。すぐに戻るだろう」
 キースはそう言って端末までも落ちてしまった状態に太陽活動の活性化の所為か?と一人憤っていた。
「キース。君に…」
「何だ?」言い澱んだジョミーに聞き返すキース。
「触れていいかな?」
「?」
「顔色が悪くなっているんだ。その車いすは医療の設備も備えているものだ。それが止まっている。だから」
「だとしてもお前に何が出来るというんだ」
「君を温める事が出来る」
「すぐに治る」
「キース。ここは宇宙だ。僕たちは30秒後に死んでいるかもしれない。僕が君を守るというのは何も暴漢からだけではないと思う」そういうとジョミーはキースの手を取った。ふわっと空気が動く気配がして少しずつ自分たちのまわりが温かくなったのをキースは感じた。
「今なら、サーモでもお前の力は見えるという事だな」
 タイプブルーではない優しいオーラが流れている。
「暖かい…」
 キースの表情が緩んだ。さっきのは強がりだったとジョミーは思った。
「そうだね。キースも暖かいよ。きみは機械じゃなかったんだね」と笑う。
「お前も化け物なのに体温があるんだな」
「人を爬虫類みたいに言わないでくれる?」
「血は赤いのか?」
「キースの方が冷血動物じゃないか」
「ああそうだったな」とキースは笑った。
 やがて、部屋の電気が戻る。

「ジョミー」
「何?」
「メリークリスマス」
 外は夜景に変わっていた。

 それは、ほんの数分の事だったが、これはジョミーにとって良い思い出となった。










 BGM-藤澤ノリマサ「愛しい記憶」


月イチ雑記・12月「自分を使って実験をしてみます」

2013-12-09 19:02:14 | 月イチ雑記「青い星」
☆月イチ雑記です。
12月ですね。
年末なので、それなりの話題を書きますね。

先日、忘年会で「今年のひと文字(漢字一文字)を書いて」と紙を渡されて、
「絆」とか、「楔」とか、「変」とかを思いついたのですが、
やっぱり今はこれでしょ!と「結」と書いてきました。
昨年のシーズン、今年のシーズンにかけて友人二人に別々に
「見るべき」とオススメされていた彼の名前です。
それは、

羽生結弦くん。

2013年グランプリファイナル 金メダル おめでとうございます。
19歳の誕生日もおめでとうございます。

19歳って一番好きな年齢で、表現するなら、浅くて若いって感じで大好きです。
小説の年齢はこの辺りが多いです。
結弦くんは「若い」けど「浅く」はないですね。
演技前は「少年」で、演技中は「大人」な感じがして、
私の好きな中途半端な歳を飛び越している気がします。
でも、それでも正真正銘の19歳。
高校生だと思っていたのに、あれ18だった?って見てたら、
誕生日がきて、19歳になりました~。って^^
可愛いなぁ~。とすっかり親気分。
これからの活躍が楽しみです。
(ソチ五輪も楽しみです。)



さて、さて。
上の話とは全然関係ない個人的なものですが、
前出の「今年の一文字」で書こうかと思った「変」
「変革の変」って言うか、
今年は良くも悪くも、強制的に変わらされたなぁ。;と。
それと「怒」も思いついたんだけど、皆が、
秘密保護法強制採決とかあった後だから、一文字は「怒」が多いんじゃ?と^^;
言っていたのでやめました。
ま、怒ったのは私ではないし…。

で、「変」を書かなかったのは、まだ私は動き出していないから、
だから「今年の文字」にはなれない。

なんで動かないで様子見をしているのかと言うと、
「今はまだ動かない方がいい」と予言されたから、、。
言われたのは10月で、そのまま11月も動かないでいた。
今月やっと、もそもそと動き出したけど、、
今度は次の「予言」が足止めをする。
「来年の3月に問題がおきて、4月はもっと悪くなる」らしい。っと言う事で。
何かまた問題を起こすのか?誰かに起きるのか?はわかりませんが;
とにかくその時がきた時に不健康では乗り切れないので、
今は、内科や外科でやれるだけの事を(検査)しています。

となると、
書き始めた「第三部」は最低でも3月までには書き上げていないといけない。
前の9月の時のようにまた書けなくなったら、、
章の途中で書けなくなったら、今度こそ「止まる」・・・・・。
「ごめんなさい」や「すみません」で終わるなんて絶対に嫌だ。

3月~4月に何も無いのが一番ですが・・・。
予言って言うのか、、何というのか、
自分で実験、実証をしようと思っています。
変な気持で、本音は怖いんですけど、

ここに書けないような事柄さえ起きなければ、よしとします。


第三部ですが、もう少し練り上げてから書いてゆきます。
クリスマスをテーマにした短編とかも、書こうと思います。が、、
今度こそイラストを描きたい。なんて企んでいるわけです、うーーん^^;
でも、時間があまり無いような気もするので、、
どうなる事やらです。

とにかく、その時まで書いています^^
よろしくお願いします。


でも、ま、そういう占い?は。
当るも八卦・当たらぬも八卦ですからね。
何かあると言うのなら用意しておこうかな?って感じです。







地球へ…『君がいる幸せ』 「限りある永遠(limitato etemita)」までの軌跡

2013-12-07 02:06:59 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編
 第三部へ入るまで時間が開いてしまったので、ここで、とても大まかな「あらすじ」を入れる事にしますね。^^;
 ここから読む人は居ないだろうけれども;まぁ、こんな感じだったなぁ~と思い出して頂ければ、言う事で。


 ではまずは、最初から、、。

 地球へとたどり着いたミュウ。地球での対話の後、イグドラシル崩壊から無事に生還したジョミーとキース。
 大戦後、太陽系の木星の基地だった「メティス」から動かないミュウ達。そこを出て人類の中、キースの許へ一人向かうジョミー。木星で療養中のキースは戸惑いながらも彼を受け入れる。
 大戦で人間たちは未来と自由を手に入れたかにみえたが、ジョミーには、もう一つの未来を作る使命があった。それは、「地球再生」その謎を追うジョミー。
 キースはジョミーを迎えた。そして悩み苦悩する姿をみて思わず言った「俺を(人間を)好きになればいい」という言葉からジョミーはキースを意識しはじめる。
 木星でキースの護衛をしながら、ジュピターという軍も動かせる権限を与えられるジョミー。そんな木星での暮らしが二年過ぎ、やっと重い腰を上げたミュウ達は人類に用意された新しい星「メサイア」へと移住する事になった。メサイアへ行かない事を決めたジョミーにキースはソルジャーブルーの遺体が人類の許にある事を告げる。キースとジョミーは「月」へと向かう。ブルーを確認したジョミーはその事実をミュウに教える事が何故か出来なかった。
 ミュウのメサイア移住と同時に動き出しす新たな「敵」が動き出す。
 カナリアとフィシスが住む「スメール」で謎のミュウの攻撃を受けたジョミー。防ぎきれなくてジョミーは思念を何人にも分割されてしまう。やがて、現れる盗まれた最後の「メギド」それはミュウ達の移住先の惑星「メサイア」と人類の首都星「ノア」を攻撃をしようとしていた。その計画を察知していたキース率いる人類軍とジョミーは協力して対抗する。
 敵であるブルーとジョミーのクローンの二人の寝返りもあり、彼らの力を借りて何とか防ぐミュウ達。 この事件でミュウ達はメサイアが自分達の星なのだと思いはじめる。
 ミュウとなった二人のクローンはソルジャーズと呼ばれるようになる。
 「スメール」でのクローンのブルーからの攻撃を受けた際に助けにきたのはキースだった事や、キース自身も問題を抱えながらも人類全体の為に前向きに進むのを身近で見てジョミーの彼への認識が変わってゆく。
 その心が、感情だけが先に動くようにキースに「好きだ」と告げるジョミー。
 そんな危い状態のジョミーを見た事がなかったシドは、木星でジョミーを一人で船(シャングリラ)から降ろしてしまった自責の念と今度は彼の信頼を得て一番近くで助けたいと願うようになる。恋愛感情も含まれるシドの思い。シドは度々思いを遂げようとするが、友人でありたいと強く思うジョミーに拒まれ続ける。

 人類はミュウを受け入れ始めた。だが問題は残されている。
 改革へと乗り出したキースは政治の表舞台へと戻っていった。「ノア」の首相に返り咲くキース。そして議会制へと変わっていった。その十二人評議会には長い間キースの許で働き軍の学校の教官をしていたセルジュが入った。
 様々な問題を残したまま死ねないと思い始めたジョミーに「地球再生」の時間が迫る。
 そして、「地球再生」の時、ジョミーはトォニィではなく、クローンのブルーの前で倒れてしまう。

 「地球再生」の時空の彼方で出会ったブルーとの邂逅を経て、ブルーの願いや想いを知り、望みを持って能力を解放する。青い地球を眺めるブルーとジョミー。そして小さなひと欠片となったジョミーは最後の力で現在(いま)へと帰還する。
 ジョミーは会いたいと願ったキースの前に現れた。
  ↑↑ (本編「君がいる幸せ」)

  ↓↓ (アルテメシア編}
 死を覚悟して向かった「地球再生」から何とか戻ったジョミーだったが、自分の身体を遺伝子レベルから再構成した為、子供の姿になってしまった。その上、ミュウの能力も無くし、そんな何もかも失った自分を優しく迎えてくれるキース。何も出来ないただの子供になった自分の価値に悩んだジョミーはキースに想いを残しつつも彼から逃げるように「教育ステーション」に入学する。
 そこで待っていたのは、地方の現実だった。
 人類は紛争を繰り返していた。海賊の攻撃でステーション落下の危機を学園の生徒と共に乗り越えたジョミーは自分はミュウの能力が無ければ何も出来ないと思い込みそこから逃げていた自分を恥じた。
 彼の能力は戦闘特化の「タイプブルー」ではなく、結合する能力「タイプオレンジ」へと変化をしていた。
 ステーション落下の事件の後、同じ東方で戦闘が起こる。海賊を利用して軍事から政府転覆を狙った将軍革命は瓦解した。その中、もう一人のクローンと思われていたジョミーがクローンでは無いと発覚する。

 ↓↓ (ミッシングリンク編)
 その事からジョミー(本人)とクローンのブルーの間に亀裂が入る。怒りや恨みだけで攻撃をしかけるブルーに自分の記憶を壊されたジョミーは彼らの為に先に進む時が来たと思いはじめる。
 キースのよって用意されたのは人類とミュウの両方へ脅威を与えられる存在・楔になる事だった。





 ・次で補完してやりたいのは、「クローン」と「人類」の件と、もう一人の子供「トォニィ」の成長。
  それと、シドとの事も良い着地地点を探してあげたい。
  いつもないがしろになっているキースとの恋も、もっとちゃんと書きたいのだけれど、、。
  あまり詰め過ぎると方向がわからなくなるので、入れれる範囲で頑張ります。
  またまったり更新だと思いますが、よろしくお願いします。

  次は「月イチ雑記」を書きます。





『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita)編 序章兼番外

2013-12-02 02:10:39 | 『君がいる幸せ』 limitato etemita編
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です。
☆12月になりました。このままでは年を跨いでしまう><;
焦ってます。でもまだまだ手を加えるつもりで唸っています。
唸れば唸る程、甘い話から遠ざかってしまいました;;
ベタ甘。をお届けしたいのに…。
唸った挙句、書き始めたブルーとの話は三部の冒頭部分に組み込みやっと開始です。。
冒頭だけですが、UPさせます。(のちに加筆があると思いますが)
相変わらずまったり更新で、自己満足な内容に苦悩しつつ書いています。

 <用語>
惑星ノア 大戦時ミュウが陥落させた人類の首都星
惑星メサイア ミュウの星 ノアに近い位置にある
惑星アルテメシア ジョミーの第二の故郷 ここの教育衛星で学園生活を送る
軍事基地ペセトラ 人類の軍事拠点 戦後十二人の代表で議会制になる
太陽系木星の軍事衛星メティス 大戦直後キースとジョミーが暮らした都市 
ジュピター キース警護時ジョミーのコードネーム(シャトル所有↓)
ベルーガ2 ジョミー所有の小型医療用シャトル(ワープ可能、ステルス機能)
<人物>
ジョミー ノア副首相に就任 ジュピターは宇宙の軍を動かせる権限を持っている
キース・アニアン ノアの首相 人類の評議会議長を兼任
ソルジャーズのブルー 人類が作ったブルーのクローン(タイプブルー)
      ジョミー 本当はジョミーのクローンではない(タイプイエロー)
シド ミュウの優秀なパイロット 今はジョミーの専属

   『君がいる幸せ』 限りある永遠(limitato etemita))編 序章兼番外



 赤い赤い大地が燃え上がる。

 僕が予知を嫌うようになったのは、あのナスカから…
 今はもう先を視る事はしない。いや、したくない…。
 それでも視えてしまった未来を少しでも変えられればと思うだけ。

「会いたい」
「会えない」

 取り戻したい。
 時間が戻せるのなら、僕は、貴方をあの事実から救えるのだろうか?


「ジョミー」

「君は生きろ」

「愛している」


 取り戻せるのなら、
 時間を超えて何度も貴方の所へ跳ぼうとした。
 だけど…
 僕を押しとどめるのは貴方の言葉。

 あれは貴方の覚悟
 命をかけた愛の言葉

 何にも替えられない それは貴方本人であっても。

 そう僕は貴方が消えるのを知っていたんだ…
 わかっていて救えなかった。
 その事実を僕は認めたんだ。
 それは起きるべき事柄だと、仕方がないと…。
 ただ後悔だけが僕を責める。
 わかっている。そうさ、後悔なんて自分を正当化為だけのする手段でしかない。
 それでも、
 今はただ、貴方の姿だけを見ていたい。
 貴方との日々は僕にはかけがえのないものだった。
 僕は貴方を見捨てたのに、また会いたいと願うのを許してくれますか?
 そして、会いに来てくれますか?
 貴方がそこに存在するという幸せを再び教えて下さい。

 今はただ、貴方の事しか想いたくない。
 わかっている。
  過去はただの変えられない真実でしかない。
 もう二度と会えない。

「会いたい」

 だから、ここに

「来て。僕の所へ…」

 今だけでも…

「お願い、僕に夢をみさせて」

「ここへ…来て…ください」


 僕も貴方のように覚悟を決めないといけない。
 僕の記憶は度重なる消去で途切れ途切れになっている。
 でもそれは、思い出したくない記憶を僕自身が忘れようとしているかのようだった。

 そう。僕は逃げているんだ。

 無理やりに過去を思い出そうとするとフラッシュバックのように思い出したくない記憶が浮かんでくる。
 あの凄惨な事実。
 人が焼けるにおいが立ち込める…。
 きっとここは地獄より酷い場所だろう。
 もう一つ映像が重なる。
 僕は再びこの地獄を作ってしまうのか?
 僕の願いは…。
 ひとつだけ。

 もう二度とこんな事を起こさせない。
 だが、それでも僕は…望むのか?


 救いたい…君を…ジョミー。


「会いたい」

「笑って」

「……」

「顔を上げて」

「……」

「ブルー」

「君が願う事が全て悪夢になるなら…きっとそれは僕の所為だ…」
 と、ブルーが告げる。その声を聴かないように見ないようにとジョミーは目を瞑る。
「ひどいです。僕はそう思っていない。貴方は僕が僕を価値のない物だと思ったら、貴方も価値のない物になると言いたいのですか?」
 相変わらずの答えだ。貴方は…。
「いや、違うよ。ジョミー。僕が君を残して死んだから。これは僕の責任だ」
「…ブルー。僕に貴方との夢(過去)を見せて、慰めて下さい。僕が先に進めるように」
「出来ないよ。それは」
「出来ないんですか?貴方は僕の心の中の貴方なのに…慰めてもくれないなんて、本当に冷たいですね。今、これは自分の所為だって言ったのに」
「僕をこんな風にここへ呼ばせてしまったのは僕の所為だろう。けれど、過去の中には答えは無いよ。」
「……」
「君の見る未来は地獄なんかじゃないんだ。悪夢は君が作り出したもの。ゆっくりと目を開けて周りを見てごらん」
 二人の前にもう一人のジョミーが現れる。
 そして問いかける「…僕は皆を裏切り捨てて来たのに?」と。
「いつ?」とブルーが聞く。
「僕は…」
「木星でキースの所へ行った事?地球再生を黙っていた事?それとも…」
「すべてです。僕が選んでいる物、すべて」
「どうすればいい?」
「……」
「君を殺せば終わるの?」と、もう一人のジョミーが言う。
「……」
「終わらせたい?」とブルーが問う。
「もう時間が無いんです…きっと…僕は間に合わない」
「だから逃げるの?」もう一人の自分が問う。
「見えないんです。僕にはなにもない」
「何の為ではないだろう」ブルーが言う。
「……」
「最善を尽くしていくのが君だろう」
「最善なんて選んでいない。それしか選べなかっただけ…だ…」
「まだ選びなおせる?」
「今までは戻ってやり直す事が出来なかった。大丈夫だ。今は、今ならまだ間違ったなら進み直していいんだ」
「後悔も苦しみも選びなおせると…」ジョミーが言う。
「今はまだ何も始まっていないんだ。怯えないで、怖くないから、進んで。ジョミー」
「決める時が来たのか…」そう言った。もう一人のジョミーが消える。
 やっと目を開けてブルーを見つめるジョミー。
 目の前には優しく笑うブルーがいた。

「来てくれたんですね」
「ジョミー」
「やっと会えた」
「ああ、嬉しいです。たとえこれが幻でも」
「僕も嬉しいよ…これが君の中に残した欠片でも…」
「…いいえ。違いますよ」
「ジョミー?」
「欠片でも幻でも、貴方は貴方です」
「ありがとう。ジョミー」
「決心が付きました。僕は進むしかないんですね。覚悟を決めます。僕はこの道を選び進みます」
「…ジョミー。僕はこの命を捧げても守ろう」
「いつか、笑って迎えて下さいね」
「僕は君を信じている。だから、そのまま進めばいい」
「僕は貴方が信じるに値するものでいられるように生きたい。それが今の僕のただ一つの誇り」

 僕たちの愛は形を変えてしまったけれど、僕は貴方を想い続ける。
 貴方も僕を想い続けるのだろう。
 永遠という限りある世界で。





   終