君とともに生き、君とともに逝くのならば、僕は君の為に生きよう。

真城灯火の小説ブログです。
二次小説とオリジナル小説の置き場となっています。
同人に傾いているので入室注意★

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☆入室ありがとうございます☆ PN:真城灯火です。 『小説家になろう』で書いています。「なろう」で書いている小説も転載させていますが、ここはアニメ「地球へ…」の二次小説置き場です。本編の『君がいる幸せ』は終了しています。今は続編の『限りある永遠』を連載中です☆まずは、カテゴリーの「はじめに」と「目次」「年表」で(設定やR指定について等…)ご確認の上、お進み下さい。 ブログタイトルですが、これの「君」は自分自身、心の事で、「僕」は自分の身体の事です。 自分の心がそうであるなら、自分はそれに従う覚悟を意味しています。 だから、ジョミーや誰かが一方的に誰かに…って意味ではありません。(小説停滞中) 2021年に、他にあるブログを統合させたので、日常の駄文とゲームの話が混ざった状態になっています。

『君がいる幸せ』 一章 閑話「セルジュのひとり言」(過去話)

2011-07-24 01:08:06 | 『君がいる幸せ』(本編)一章「黄昏の海」
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です
<用語>
木星軌道上の衛星メティス キースとジョミーが住む太陽系拠点
惑星メサイア ミュウが向かった新しい移住惑星
ジュピター キース警護時のジョミーのコードネーム


 「君がいる幸せ」

  一章「黄昏の海」

  閑話「セルジュのひとり言」(Jupiter Bilrost) 
  2年くらい前
「キース・アニアン大佐」
 今は大佐ではないが、僕は心の中でそう呼んでいた。
 大佐がメティスで暮らしていた時、改修が終わったビルレストの部屋に呼ばれた事があった。
 丁度ジョミーも部屋に来ていて、その二人を見て惹かれあっているなと思った。
 大佐が大戦後、人間的にずいぶん丸くなってきているのは感じていたが、それがまさか、ミュウのジョミーの影響でなんて思いもしなかった。
 でも、地球で大佐の名を叫んだジョミーならそれも有り得るのかもしれないなと思った。
 せっかくなので前からの疑問を聞いてみる事にした。
「地球で、キースはここに」と何故言ったのか?という疑問だ。
「地上に出た時は、僕もよく覚えてないけど、キースを助けたいと思っていたのは覚えてる。だから…じゃないかな?」と言いジョミーは笑った。
 ジョミーに関しては、一般的にはMの世代交代で長になったと思われているが、アタラクシアの出身で成人検査の最中にソルジャー・ブルーにさらわれたタイプブルー。
 人間として育ち、十四歳以下の記憶を持ったままミュウになり、長として成長。
 ナスカを乗り越え、人間との対話まで導いたという経歴の彼。
 その彼が今ここに、目の前にいる。
 驚きである。
 もちろん、僕もメンバーズエリートだから度々ジョミーに会う機会はあった。
 その度に「ミュウの長」という怖いイメージと違うと感じていた。
 こうしてオフの状態の彼は見た事が無かった。
 なんというか、まったく普通の人なんだよなぁ…。
 ドジだし…。
 この日、どうも、調子が悪くなってたらしいブラインドを手で下ろそうとしたが届かずに苦労してたのを大佐が手伝ったのを見た。
 けど、あれは…「その身長が欲しいーーー」って顔だった。俺も、それわかる。
 力を使えば降りるだろうに、とも思わなくないけれど、ここビルレストでは使わない生活をしているようだった。
 それと、大佐がなにか皮肉を言うと「うるさいなぁ」と結構単純に怒っている。
 (大佐の皮肉は結構本気が入っていたりするのだが…)
 二人が同じ場所で暮らすと聞いた時に、どちらかが、どちらかの勢力を牽制する為と思っていたが、大佐の護衛をしたいって言うのは本当だったのかと思った。
 何となく、大佐を命がけで救ったという噂。地上で大佐を助けてと叫んだ事。今の彼。
 全部がピタッと当てはまる気がする。
 まあ、僕の心配は徒労に終わった訳だ。
 実際に、ジョミーはジュピターとして任務をこなしているというし、見ていて何より良いのは大佐が楽しそうだという事。
 二人は教育ステーションで同期になるはずだったと聞いた。
 二人が失われた時間を再び巡っている気がする。

 今日は久しぶりに友人と飲むかな。って気になった。



   終


 ※『君がいる幸せ』第一章「黄昏の海」がこれで終わりました。
 セルジュは動いてくれる良いキャラです。
  

『君がいる幸せ』 一章番外「ウルドの泉」三話(キースの回想)※BL風味

2011-07-22 13:54:09 | 『君がいる幸せ』(本編)一章「黄昏の海」
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です
<用語>
木星軌道上の衛星メティス キースとジョミーがいる太陽系拠点
惑星メサイア ミュウが向かった新しい移住惑星
ジュピター キース警護時のジョミーのコードネーム


 「君がいる幸せ」一章「黄昏の海」

  番外「ウルドの泉」三話
 確かにシロエとのキスは子供同士の遊びのようなものだった…だが、あれは…。
 自分でも何故あんな事をしたのかわからなかった。だが、理由があるとするなら…それは多分…。
「あの時の『泣かないで』はお前だろ?」
「……」
「シロエはそんな愁傷な事を言うようなヤツじゃない」
 キースはもう完全にシロエを思い出していた。シロエの本をどう入手したか、何があったか、何を忘れさせられたかもわかっていた。
 傷に触れていたジョミーの手が離れる。
「思ってたより勘がいいね」
 ジョミーはちょっとつまらなそうな顔をした後、キースに向き直った。
「じゃあ、やっぱり、はっきり言わないといけないかなぁ」
 じっと見上げてくる緑の瞳。その瞳がにっこり微笑む。

「今度はちゃんと僕に、もう一回してよ」
「…それは、別にいいが。その酔っ払い状態は、どうやったら治るんだ?」
 了解の答えをもらったジョミーはキースの腰に両手を回した。
「さぁ…ね、どうだったかな?」と微笑する。
 キースは少し困惑していた。
 さっきから感じるジョミーの艶っぽさに呑まれそうになっていた…。
「して…くれたら…思い出すかも」
 これが合図だったかのように、二人の影は一つになった。


 この時から友人のように呼び合うようになったけれど、翌朝、なぜキースが自分の部屋で寝ているのかがジョミーにはさっぱりわからなかった。



  番外 終

『君がいる幸せ』 一章番外「ウルドの泉」二話(キースの回想)※BL風味

2011-07-19 01:47:40 | 『君がいる幸せ』(本編)一章「黄昏の海」
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です
<用語>
木星軌道上の衛星メティス キースとジョミーがいる太陽系拠点
惑星メサイア ミュウが向かった新しい移住惑星
ジュピター キース警護時のジョミーのコードネーム


 「君がいる幸せ」一章「黄昏の海」

  番外「ウルドの泉」二話(二年前)
 キースは医師を呼び、ひと通りの検査をさせたが結果に異常はなかった。
 サイオンの数値の異常も今はもう出ていなかった。
 ジョミーに関するミュウの能力や身体のデータは知っていはるけれど、まだわからない部分があるのなら本人に聞くしかない。
「もう、大丈夫だから」と言われても、部屋を出る気はキースには無かった。
 ジョミーはベッドではなくソファーに横になっていた。
「どうしたんだ。一体何をした?」
 ジョミーは考えながら話出した。
「ん…実は治癒がうまく出来ないから練習をしてた…だけど…何故か」
 ジョミーの手のひらからサイオンが出る。
「こうなっちゃうんだ」
「え?」
 よく見るとサイオンが青ではなく少しピンク色をしている。
「これに反応して異常な数値が出たのか?」
 すぅっと消えるサイオン。
「多分…僕にもよくわかってない…。僕に治癒は無理なのかも…カリナに練習するように言われたのに…」
 そう独り言のように言うと、横にいるキースに手を伸ばした。
「ちゃんと治せてたら…こんな酷い傷が残る事も無かった…」
 服の上からキースの傷跡に触った。
 焼けただれた傷跡は随分ときれいになっていたが、まだ痛む時があった。そこは敏感になっていて触れられると痛みと共にぞくっとする感覚が走る。
 キースはその痛みよりも、目の前にいるジョミーから感じる違和感が大きかった。
「おい、お前、どうしたんだ?」
 ジョミーはキースの顔をじっと見つめていた。
 キースは戸惑いを感じたまま「ジョミー・マーキス・シン」と再び声をかけた。
「フルネームで呼ぶのをやめて、ジョミーだけでいい…」
 と怒ったようにじっと目を見てくる。
「では、ジョミー。前にもこんな風になったことは?」
「んー、お酒を飲んだ時になったかな?船でね。キムと作って遊んだ事があって、後から叱られた。僕、弱いんだって」と笑った。
「……」
 何だ?それは?サイオンで酔っ払っているのか?それか、サイオンが酔っ払っているのか??
「確かに酔っ払っているような感じはするな…」
 とキースはジョミーを眺める。
「今はお酒なんて飲んでないけど、治癒は微妙だから、やっぱり僕向きじゃ無いんだろうね」
「……」
 キースの違和感はまだ続いている。だが、今はどうしてそうなったかは後にして、こんな状態で本気でも出されたらマズイ事になる。ここは何も無いような宇宙空間ではないのだ。
 キースは部屋の操作パネルまで行きサイオンに対するシールドのレベルを二つ上げた。
 普通のミュウだと動けなくなるレベルだ。ジョミーには少し息苦しくなる程度だった。
「ねぇ、キース。あの時ってさ…」とすぐ後ろから声がした。
「いつのことだ?」
「ちょっと気になってたんだ。世界樹(イグドラシル)で…エレベーターで僕がシロエになってた時、あの時、最後のキスは僕だとわかっててしたよね?」
 と言いながら、また傷に触れてきた。

 かすかな痛みとともに、自分に触れるジョミーの指を感じた。



 つづく



『君がいる幸せ』 一章番外「ウルドの泉」一話(キースの回想)※BL風味

2011-07-15 16:41:30 | 『君がいる幸せ』(本編)一章「黄昏の海」
☆アニメ「地球へ…」の二次小説です
<用語>
木星軌道上の衛星メティス キースとジョミーがいる太陽系拠点
惑星メサイア ミュウが向かった新しい移住惑星
ジュピター キース警護時のジョミーのコードネーム


 「君がいる幸せ」一章「黄昏の海」

  番外 「ウルドの泉」一話
 (二年前・キースの回想)
 ビルレストの改築が終わり、ジョミーがここで暮らし始めて二ヶ月くらいした頃の事。
 地下にあるジョミーのトレーニングルームから計測した事のない数値が出ていると報告があった。
 キースは数人の部下を連れて向かった。
 外から中の様子はうかがえないが監視カメラのモニターには異常は無いように見えた。
 部屋の真ん中に座っているジョミーに部屋のスピーカーを使って声をかけた。
「おい。ジョミー・マーキス・シン」
「声は聞こえているか?」
「何かあったのか?」
 全く返事がない。
「開けるぞ」
 解除コードを使ってロックを外し、ドアが開く。用心深く中を覗った。
 何も変わった所はなく、ジョミーもミュウの力も何も使っていなかった。
 おかしな数値が出ているのは機械の故障ではないか?と思ったが、念の為に部下に廊下にいるように指示しゆっくりとジョミーに近づいた。
「どうして返事をしない」
 言いながら座っているジョミーの前に回り込む。
 そこで、はじめてジョミーは俺に気が付いたようだった。
「……」
 こんなに警戒心の無い不用心なジョミーは初めてだった。
 まるで、普通の人間のように思えた。
 キースに銃を向けられているのを見て不快な表情を浮かべるジョミー。
「何か?」
 その問いにあきれたようにキースは答えた。
「何か?ではない。さっきから呼んでいるのが聞こえなかったのか?」
 振り返りドアの所にキースの部下がいるのを見て状況を理解したジョミーは、自分の手を見てこう言った。
「あぁ、すまない。何でもない。さっきから…変なんだ……」
「変とは?ここがお前たちに合わないのか?」
 どうも、いつもの彼とどこか感じが違うとキースは思っていた。
「…自分がやった事で…ここの所為じゃない…」
 そう言ってジョミーは立ち上がろうとするが、うまく立てなかった。キースはそれを見て、銃を降ろしジョミーの体を支えた。
「ありがとう」とジョミーは言った。
 ジョミーは部屋に戻ろうとするがやはり足元がおぼつかない。キースはジョミーの身体を支えたまま彼の部屋へのエレベーターに乗り込んだ。

 ビルレストの右側、五階のジョミーの部屋に入った事のなかったキースは自分の部屋と造りは同じでも内装が違うだけで随分違う…と見回した。
 ジョミーの部屋のリビングは淡いクリーム色が基調で床が壁より少し濃い、天井が高く天窓があり外が見える。大きな窓にはカーテンは無く、変光ガラスだけだった。
 明かりは全て間接照明になっていて、やわらかい光が部屋に満ちている。
 キースの背より高い観葉植物が一つと、他には小さいのがいくつか置いてあった。
 部屋の真ん中には白い大きなソファーがあり、向かって右のベッドルームに上がる階段がガラスで仕切られているのは同じだったが、ガラスには文様のような装飾がなされ、黒い飾り格子の欄間とベッドを囲む白いカーテンが印象的だった。
 黒を基調とする自分の部屋よりも落ち着く気がするとキースは思った。


  続く


月イチ雑記 2011,7 「大神」

2011-07-12 02:41:40 | 月イチ雑記「青い星」
RESETで(地球へ)静止画




Resetと言えば「大神」なのですが、無理やり作ってみました;

月にブルーが居て…
地球に住めるようになって…
と言うようなイメージで。

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
今は「黄昏の海」がひと段落してホッとしています
これからは「絵」も描かないと、いけないですね
が、がんばります。


☆☆☆大神…あぁ、「伊勢」に行きたい!