きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

「ツレがうつになりまして。」/細川貂々

2013-07-02 | 読んだ本
借りて読んでいるのは「ツレがうつになりまして。」/細川貂々さんの本である。
これは旦那がある日働きすぎからウツになってしまい、その様子を漫画でコミカルに書いている。

この作者(奥さん)は、それまでネクラで愚痴っぽい性格だったそうだ。(私みたいな)
しかし、この漫画を読んでいると、奥さんが暗くなっていると旦那も一緒に落ち込んでしまうので、この旦那の病気をきっかけにだんだん明るくふるまうようになっていく。

そして巻末には

「私はそれまでは暗い後ろ向きな考え方をするのが楽ちんで好きだったのですが、それは頼れる人がいるからやってしまうこと。自分がしっかりと生きていくためには明るい考え方をして前向きに生きていかなくてはいけない、ということに気づきました。私にとってもツレの病気は財産になったのです。」(原文どおり)

と結んでいる。

私も今まで(あ、今でもかもしれないけれど)、暗い後ろ向きな考え方をするのが楽だったのだ。

子供の頃は親のせいにしてみたり、結婚してた頃は旦那のせいにしてみたり、その後は子供にやたら期待をかけて、そうでないといけないと思ってみた。
なので何か起こるたびに相手が変わることを願った。
だから親とも上手く行かないし、旦那ともうまくいかないし、挙句の果てに子供とも上手く行かなくなった気がする。100%とは思いたくないが、私にも問題があったのだ。

それを心底思い知った。
でも、その一方で自分の良い所も数えている。そんなダメさ加減を素直にみつめられる自分を好きになった。
ダメなんだけど、いとおしいと思うようになった。
「ダメ」なことが悪いことではなかったのだ。
それもまたここで得た一つの財産なのだ。

それまでは親に認められたり、旦那から愛されたり、子供がちゃんと育ってくれることで自信を持とうとした。それは実は間違いだったのだ。
それを人任せにしていると、人がそうでなくなった時に自分が揺らぐ。
本当の自信は、自分でしっかり自主生産した方がいい。そうすれば人がどう動こうと脅かされないで済む。

これからもいっぱい過ちをおかしながらも、そこのところを人に頼らず前向きに生きていこう。
本当にそう思ったのは、子供も22歳になり、いい年になった今である。

その目線で、人の考えていることが少しだけ見えて来た。
それで見渡してみると、両親は愛情を持って育ててくれた事に気がついた。

今までたくさん言い争いもしてきたけれど、kekeの一連のできごとが自分の財産になったのだと思う。