月に一度の社内集会があった。
とうとう社長の口からは賞与の話は出なかった。
それどころか、「最近だらけている」「机の周りが汚い」「仕事がのろい」「こんな事では会社が沈んでしまう」そんな話になっていたので驚いた。
私が入社してから、集会でこんな言葉が飛び出したのは初めてだった。いや、いつもだったら、「少し机の周りも整理していこう」と言う言い方になるはずなのに、「こんなことだから、ダメなんだ」そんな言い方であった。
それは、あたかも「だから賞与なんて出せるわけないだろ」とでも言うかのようだった。
どこかでこんな感触を覚えた事がある。そうだ、不倫して離婚を決意した時の元夫の態度である。「子供の服を買いすぎる」「パートをする事が気に入らない」「性格が合わなかった」・・・などなどなどなどなど。
とにかく今まで積み重ねた全ての事を否定し、「だから俺は不倫をした」と開き直ったのである。
子供の服を買い過ぎると思うなら、その時に言えばよかった。
パート出る前に相談した時に、反対すればよかった。
性格が合わないなら、合わないと思う時に具体的に話し合えばよかった。
本当に真剣に離婚したいなら、その理由で堂々と離婚すればいいのだ。
違う。不倫して離婚したいと思った時に今までの全ての事柄を否定して、ひっくり返す必要があったのだ。自分のゴメンナサイを正当化するために。
賞与が出せないのは、資金状況を見てれば判る。
でも、「お金が無いから賞与が出せません」と正直に言えない。認めたくないのかもしれない。
「お金が無い」と言っても、自分がゴルフや酒や女に流すお金は実際にあるのだから、それが理由にならないのは、一番本人が判っているのだ。
(社員が一番怒っている所はそこなのだ)
「ゴメンナサイ」と謝れない男の人が居る。
男の人とはそういうものかもしれないし、私にはその気持は計り知れない部分はあるから、謝れない事自体をどうこう言うつもりは無い。
ただ、それを相手に責任転嫁する事は違うと思う。
例えば、実際に社員がダラダラ仕事をしていたにしても、それを含めてこれまでの会社全体の方向付けをしてきたのはトップなのだ。賞与が出せないのは、本来は経営責任なのだ。
例え妻に問題点があっても、それまで一切問題提議をせず、いきなり不貞行為と言う(婚姻を継続しがたい理由と法的にもみなされる)理由で、一気にバッサリ相手を刺すのは、本人に問題があるのだ。
このような責任転嫁には気をつけないといけない。
「あなたは正当化してますよ」と指摘すれば、10倍になって逆切れされる事は周知の事実だろう。相手の言葉にもそこそこ頷きながら、「自分はここまでしっかりやってきてるんだ」と言う確固たる自信を内面に持つこと!
まさか、うちの会社で「俺が悪かったから賞与が出ないのか」と自分を責めるような人間が居るとは思わないが、私は実際に、この事に気付くまで、「離婚になったのは自分のせい」だと子供の前でも泣いたバカ親である。
小さな人間関係(上司と部下、親と子、夫と妻、先輩と後輩・・)で、怒る側と怒られる側が上下関係・習慣になった場合は、気をつけないとこの罠にはまる。怒られる側が萎縮すればするほど、この悪循環がぐるぐる回り出す。
怒る者を止める事は私達にはできない。しかし、自分自身に誇りを持つ事は努力次第でできるのではないだろうか。
その第一歩が、「ゴメンナサイ」を責任転嫁される話術に惑わされない事だと思う。たった小さな事だけど、この事に気付くか気付かないかで、自分の未来は大きく変わっていくように思う。
とうとう社長の口からは賞与の話は出なかった。
それどころか、「最近だらけている」「机の周りが汚い」「仕事がのろい」「こんな事では会社が沈んでしまう」そんな話になっていたので驚いた。
私が入社してから、集会でこんな言葉が飛び出したのは初めてだった。いや、いつもだったら、「少し机の周りも整理していこう」と言う言い方になるはずなのに、「こんなことだから、ダメなんだ」そんな言い方であった。
それは、あたかも「だから賞与なんて出せるわけないだろ」とでも言うかのようだった。
どこかでこんな感触を覚えた事がある。そうだ、不倫して離婚を決意した時の元夫の態度である。「子供の服を買いすぎる」「パートをする事が気に入らない」「性格が合わなかった」・・・などなどなどなどなど。
とにかく今まで積み重ねた全ての事を否定し、「だから俺は不倫をした」と開き直ったのである。
子供の服を買い過ぎると思うなら、その時に言えばよかった。
パート出る前に相談した時に、反対すればよかった。
性格が合わないなら、合わないと思う時に具体的に話し合えばよかった。
本当に真剣に離婚したいなら、その理由で堂々と離婚すればいいのだ。
違う。不倫して離婚したいと思った時に今までの全ての事柄を否定して、ひっくり返す必要があったのだ。自分のゴメンナサイを正当化するために。
賞与が出せないのは、資金状況を見てれば判る。
でも、「お金が無いから賞与が出せません」と正直に言えない。認めたくないのかもしれない。
「お金が無い」と言っても、自分がゴルフや酒や女に流すお金は実際にあるのだから、それが理由にならないのは、一番本人が判っているのだ。
(社員が一番怒っている所はそこなのだ)
「ゴメンナサイ」と謝れない男の人が居る。
男の人とはそういうものかもしれないし、私にはその気持は計り知れない部分はあるから、謝れない事自体をどうこう言うつもりは無い。
ただ、それを相手に責任転嫁する事は違うと思う。
例えば、実際に社員がダラダラ仕事をしていたにしても、それを含めてこれまでの会社全体の方向付けをしてきたのはトップなのだ。賞与が出せないのは、本来は経営責任なのだ。
例え妻に問題点があっても、それまで一切問題提議をせず、いきなり不貞行為と言う(婚姻を継続しがたい理由と法的にもみなされる)理由で、一気にバッサリ相手を刺すのは、本人に問題があるのだ。
このような責任転嫁には気をつけないといけない。
「あなたは正当化してますよ」と指摘すれば、10倍になって逆切れされる事は周知の事実だろう。相手の言葉にもそこそこ頷きながら、「自分はここまでしっかりやってきてるんだ」と言う確固たる自信を内面に持つこと!
まさか、うちの会社で「俺が悪かったから賞与が出ないのか」と自分を責めるような人間が居るとは思わないが、私は実際に、この事に気付くまで、「離婚になったのは自分のせい」だと子供の前でも泣いたバカ親である。
小さな人間関係(上司と部下、親と子、夫と妻、先輩と後輩・・)で、怒る側と怒られる側が上下関係・習慣になった場合は、気をつけないとこの罠にはまる。怒られる側が萎縮すればするほど、この悪循環がぐるぐる回り出す。
怒る者を止める事は私達にはできない。しかし、自分自身に誇りを持つ事は努力次第でできるのではないだろうか。
その第一歩が、「ゴメンナサイ」を責任転嫁される話術に惑わされない事だと思う。たった小さな事だけど、この事に気付くか気付かないかで、自分の未来は大きく変わっていくように思う。