銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

博多 よし田にて「鯛茶漬け」をいただきます

2009-02-24 21:52:05 | 旅歩き(国内・海外で食べる)

うどん平を後にして
昔は右手に巻いていた腕時計に目をやると
時間は16時を指していた。

右利きなのに右手に巻いていた訳はというと
みんなが左腕につけているからという単純なものだ。

要するに生粋のへそ曲がりなのだ。

残された時間はおよそ2時間30分。

地下鉄に乗り込み福岡一の繁華街。
天神に繰り出すことにした。

それにしても福岡は
空港と繁華街が至近なのが何よりも良い。

広島なんかではフライト間際まで
散策しようなどという気には絶対ならないので
出てついた言葉をつくづく噛み締めてしまった。



やってきたのは
ビブレ至近で福岡銀行などの
金融系の企業が並ぶ一角にある
よし田というお店だ。

以前、福岡に来た際には関サバこそ堪能できたのだが
呼子のいかを喰いそびれていたので
どうしても食べたくて選んだお店だった。

お店の開店は17時なのだが
時間は限られているのでちょいとばかし早く
暖簾を潜ってみた。



店に入ると当然のごとくこの状態だ。

東京からいかが喰いたくてやってきた旨を伝えて
門外漢の入店のお許しを得たものの
肝心の呼子のいかについては
頷かせながら悔しがらせてくれるものだった。

なんでも、夏場に揚がるヤリイカ(ケンサキイカ)ならば
身もややこぶりで¥3,000程度で出せるのだそうだが
この時期のミズイカ(アオリイカ)は大きいうえ
値も張るので¥5,000~¥6,000支払えば
物理的には喰わすことができるのだが、
1人で食べるものとして考えると
せっかくの美味しいもので
気持ちが悪くなるような量になってしまうので
薦めたくないというのだ。



これはこれで正にその通り。

せっかく来たという葛藤を
腹の奥にしまうために
店主おススメの鯛茶漬けを
とりあえずはいただくことにした。

ウチの名物だから
取り合えずおあがんなさいと
運ばれて来た鯛茶漬けの姿を見ると
先ほどまでのいか願望は
すっかりとまでは行かないまでも消えていた。



胡麻ダレに浸かった鯛の身を
海苔が馴染むようにちょいと回して・・・



こんな状態になったら・・・



天麩羅ひらおで
勿体無いと感じていたごはんと比べると
こうでなくてはと柏手を打ちたくなる
加減も質も程よいごはんの上に並べる。



出来上がったのがこちら。

胡麻がほのかに香る鯛の漬け丼だ。



箸を割りひょいと摘み上げてパクリ・・・

旨い!

よくしゃぶしゃぶの胡麻ダレを揶揄して
タレを喰っているようだと言うことがあるが
この胡麻ダレの物足りないようで
十分に足りている甘さの加減は
鯛をしっかり引き立て、
味合わせてくれている。

3時間刻みで
天麩羅、うどん、鯛の漬け丼と
腹に収めてきた訳なのだが、
もうお腹がいっぱいだという
根をあげるような考えよりも
むしろ、もっと旨いモンを
食べてこの地を去りたいという
状態に変わってしまった。



夢中でがっつき
茶碗に再度米を盛り、
急須の様子を見ると
綺麗にかたどられた出がらしなのか?
茶漬け用の出にくい茶葉なのか?

漬け丼後でもご覧の按配だ。



テクテクテクと注ぎ入れると
1つで2度美味しい鯛茶漬けの出来上がりだ。



茶漬けの方も頬張ると
漬け丼からさらに増して
やさしい、優しい、柔らかい旨みが
降り積もるようにしんしんとやってくる。

こいつは食べて良かった。

誰もいない客席で
1人満面の笑みを浮かべていた。

スイッチが入ってしまった。

せっかく玄界灘の麓までやってきたというのに
鯛の茶漬けとふぐの天麩羅だけで
魚を食べずに帰ってしまうのは
先祖に顔向けできないような
都合のいい錯覚に陥ったのだ。



いかは駄目でも
摘める魚を盛ってもらった。

まずは、アゴ。

とびうおのことだが
魚に関するウンチクは
マグロ君の日記
勉強されるのが良いだろう。

旬ではないが
醤油なしで純米酒と一緒に
美味しくいただけた。



しまあじも中々に美味しいものだったが
ヨコワが旨くてびっくりした。

ヨコワは黒マグロ(本マグロ)の
幼魚のことなのだがメジマグロともいい、
脂が少なく赤身がピリリと旨い。

私のような鰹などの
赤身系の魚が好きな者には
堪らないものなのだ。

メジマグロとも言うが
メバチマグロと混同しないように
私はヨコワで覚えるようにしてきた。

普段から赤身魚を口に運んだ際に
ぴりりと旨いなどと言ってきたのだが
舌にのせた際のひりつく感覚。

どれだけの方に
共感していただけるかは存じ上げないが、
決め台詞が出たものは満足だと言う訳だ。

滞在時間約7時間の博多の陣。

次こそは呼子のいかを夢見て
あとにさせていただいた。

ご馳走様でした。

よし田
福岡市中央区天神1-14-10
TEL092-721-0171
11:30~14:00 17:00~22:30
日曜・祝日定休

鯛茶漬け ¥1,050

甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★★▲☆

・・・おっ、お代官様ぁ!甚平に愛のムチを・・・

にほんブログ村 グルメブログへ

TREview

↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
素晴らしい
すごい
とても良い
良い




・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
   それでは明日もお会いしませう


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2009-02-24 23:33:58
後半のお刺身の写真。
圧巻ですねぇ~
本当においしそうです

それにすぃっちが
入った甚平さん!素敵ですよ。

私の記事への今日のコメント
最後の2行、読んだときは爆笑しちゃいましたが。
そう、深刻な問題ですよね~
うーーーーん。
これはね、深刻な問題なのですよ!!
たぶん、うちは女の子だからまだ、良いほう...
頑張れ~
返信する
Unknown (らむだ)
2009-02-26 16:13:40
はじめまして。福岡在住です。
博多の美味しくてリーズナブルな海鮮にご満足をいただけたようで、大変嬉しいです。
他の土地でもお値段をだせばそこそこのものは食べられますが、博多はお値打ちってところに価値があるような。

まだまだ美味しいお店はたくさんありますので、機会があればまたお訪ねください。(^^

返信する
Unknown (甚平)
2009-02-26 18:43:18
Kyoko007さん

こんばんは。甚平です。

呼子のいかが喰いたかった。

本音をつけばきりがないのですが
客に薦めない親切は大したものだと感じました。

最後の2行。

他の人が見たら笑われちゃいますね。

今日、嫁は育児サークルに初めて参加したので
帰宅してから感想を聞くのを
楽しみにしているのでした・・・
返信する
Unknown (甚平)
2009-02-26 18:46:45
らむださん

はじめまして。甚平です。

ご訪問ありがとうございました。

初めて博多に行った際に
この魚はレモンで食べてみてくれと
出された記憶が今でも衝撃でした。
(何の魚だかは忘れましたが・・・)

博多。

仰るとおり安く美味しく食べまわるのには
とてもとても羨ましい街です。

何年後になるかは判りませんが
今から再訪を楽しみにしております。

返信する

コメントを投稿