さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今週から食事中の座る場所を変更しました

2020-10-15 23:43:21 | 食事・食器
我が家のダイニングに置かれている食卓は4人掛けです。
今の場所に引っ越して来てから、市のリサイクルセンターで購入しました
テーブルは1000円か2000円ほど、椅子は1脚が500円とかだったと記憶しています。

そのテーブルの4つの椅子のうち、向かい合わせでさっちゃんと僕は座っていました。
そのこれまでの定位置を今週から変えてみたのです。
並んで座るようにしてみました。
さっちゃんの右側に僕が座るのです。

なぜ変更したかというと、さっちゃんにたくさん食べて欲しいからです。
さっちゃんはどんどん食事の仕方が下手になって来ています。
箸もスプーンも上手に使えません。
すぐに離してしまって、手で食べ始めます。
食器を持つことも上手くできません。
左手で食器、右手に箸を持って、そのコンビネーションで上手に食べる、そんなことはまったく出来ません。
例えばお味噌汁。
木のお椀を口元に近づけて汁を飲んだり、左手でお椀を持って、具から滴る汁をこぼさないように食べたり、出来ません。
そのせいかどうかは分かりませんが、お味噌汁はほとんど残してしまいます。

僕はさっちゃんが自分で食べることを大切に思って来ました。
箸を離すと、何度も何度も箸を手に持ち直させました。
ボロボロと、ご飯粒を、お味噌汁の汁を具をこぼすたびに、さっちゃんの元へ行きます。
そして、テーブルを拭いたり、服を拭いたり、床にこぼれている食べ物を拾ったりしていました。

そんな風でも、それなりに食べてくれると嬉しいものです。
ただ最近は、食事の量がすごく減って来て、心配なレベルにまでなっていました。
さっちゃんのもともとの頑固な性格は、認知症になってからも健在で、とりわけ飲食に関してその頑固さは激しくなったようです。
認知症以前は食生活の重要性などと理性で自分を納得させることも出来ていたのでしょう。
認知症になってからは、理性やら意思やらが取っ払われてしまいますから大変です。
食べない、となったら梃子でも食べません。
飲まない、となったら口の中に注いでも吐き出してしまうでしょう。

そんなような現状ですから、さっちゃんの右隣りに座って、食事介助すればよりスムーズに食事が進み、結果として食事量も増えるはずと考えたのです。
朝食はオートミールです。
スプーンを口に近づけると、小さな口をちょっと開けてくれます。
小さなスプーンに大盛では入りませんから、すりきれよりはほんの少し多い程度を口の中へ入れます。
夕食のご飯ですが、今週から卵かけご飯にしました。
僕は朝食で玉子を食べていますが、さっちゃんは食べていないからです。
お茶碗に軽く一杯のさらに半分ぐらいのご飯の量です。
ですから、卵かけご飯としては贅沢な量ですね。
卵かけご飯なら、スプーンで食べてもらえますから、食事介助する僕もやりやすいんです。

その成果はと言うと、まだ2、3日ですから何とも言えません。
でもまあ、食事の量は少し増えたかなと思います。

ところで、さっちゃんは「食べない」と決めたら絶対に食べません。
今晩のさっちゃんもそうでした。
寝ていたさっちゃんを(7時半くらいでした)起こして、テーブルに座ってもらいます。
今晩のメニューは卵かけご飯、玉子大の小さなコロッケ2つ、かぼちゃの煮物、お味噌汁でした。
さっちゃんは真っ先にコロッケが気になるようで、手で掴んで食べ始めました。
卵かけご飯は僕がスプーンで食べさせます。
最終的に、ご飯は5分の1くらい、コロッケは1個の半分くらい、かぼちゃは1cmぐらいのひとかけら、それくらいを食べたでしょうか。
途中から口を堅く閉ざしてしまったさっちゃんは、立ち上がって布団の方へ行き寝てしまいました。

今晩もそんな感じですから食事の量が増えたようだ、といった印象もその信憑性は疑わしい限りです。
もう少し継続しないと本当のところは分からないでしょう。

ただ、ひとつだけ明らかにプラスの成果がありました。
それはです。
何日か前のブログで、薬をヨーグルトに混ぜて飲んでもらったことを書きました。
今は真横に座って、朝はオートミール、夜は卵かけご飯を食べさせますから、薬を自由に入れることが出来るんです!
さらに、飲んでもらうことを諦めていたエパデールも飲んでもらえるようになったんです。
エパデールも数粒ずつスプーンに入れて、一緒に食べてもらうんです。
このことだけでも、この食事介助を続ける価値はあるように思いますね。

まあ、真横に居てあげることで、食事がこぼれたりしてもすぐに拭いてあげたりは出来ます。
向かい合って座っていた時は、いちいち立ち上がってさっちゃんのところまで行かなければいけませんでしたからね。
その点も僕にとってはですね。

食事介助によって、さっちゃんが自分で箸を使ったりして食べることから遠ざかる、それが欠点だと思います。
長所は活かし、欠点は改善法を工夫する。
今後も試行錯誤しながらその時その時のベターな方法を採用したいと思っています。
コメント
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