ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

反復

2014-03-09 03:00:19 | Weblog
まだまだ続く。
gmailの受信トレイの画面じたいが開かないとか、
co.jpのメールが届かないとか、
また、会社のサイトにアクセスできないなどの「交通マヒ」状態。

これは、文明国という以前に、国際社会の一員なのかと疑う。
軍事費は相変わらずの2桁アップだが、そのうちのどれだけが、
このインターネット規制に使われているのだろうか。
ああもう、いい加減にしてほしい。平常時でさえ遅いんだから。

ということで、マレーシア航空の痛ましい事故についても、
やっぱりテロかなあ、と想像してしまう。北京行きだし。

ドストエフスキーの小説だったか、
この世で最も過酷な労働は、意味のない反復作業を永遠と続けることだった。
穴を掘っては埋める作業を繰り返す。

でも、実際の人間には、こうした単純作業の繰り返しが好きだと言う人もいる。
しかも何日続けても苦ではないらしく、
逆に「飽きるだろうなあ」と思って違う「考える仕事」を与えると、
ぱったりと止まり、途方に暮れてしまう。

これは学歴や頭の良し悪しとはあまり関係なく、
一定割合として、存在するらしいタイプだ。

そして、比較的、中国人にはこのタイプが多いと思う。
しかも、真面目でいいヤツほど、この傾向が強いような気がする。
「9時から17時まで、この仕事をいくつやってください」というと、
「わかった~!」という目をする。

だからといって、中国人は単純作業しかできないわけではない。
最近思うのだけど、要は、自分の立ち位置をハッキリさせたいだけなんだ。
考える仕事というのは、範囲が見えにくい。そして評価もされにくい。
でも、単純作業であれば、しっかりと自分の成果を数量で見ることができるし、
それを他人に言うこともできる。

終身雇用ではないからこそ、こうした働き方がしたいんだろうと思う。
不確かな明日なんかに、夢を見ることはできないから。
そして、毎日が積み重ねではないがために、
毎回同じことを最初から最後まで説明し、やってもらわなければならない。

こちらは、疲れる。
昨日とほとんど同じじゃん。それの少し応用じゃない、と言いたい。
昨日は5までだったけど、今日は6までやってほしいんだよ、と。

でも「え?」という顔をされる。
そして、1から5までの復習とともに、6のステップを説明する。
こちらはゲンナリだが、相手は「よし、わかった~!」と、
なんとなく、しっくり来た顔をする。

彼らの作業は、昨日と同じ反復であっても活き活きとしているのに、
私は同じ説明を繰り返すとドッと疲れるという、この不公平感。

日本に帰ったら、ドストエフスキーを読み返してみるか。