リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

78. ヘルシュタインのペーター・デル(父)作品

2017年05月12日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.34


     

          ヘルシュタインのマリア被昇天教会  右はリーメンシュナイダーの弟子、ペーター・デル(父)作のアンナ・ゼルプドリット


◆11月11日(金) 聖マルティンの晩餐 4408歩

  三津夫は明日の夜の便で帰国。そのため午前中にお土産を買いに出ました。トーマスが普通のスーパーの中でもちょっと品質が良いというテ・グートというスーパーです。いつものようにチョコレートやヌガーなどを空港よりはるかに安く買いました。部屋に戻ると三津夫は荷造り。私も、もう着ない上衣、履かない靴、溜め込んだ資料と旅行用湯沸かし器などを三津夫のトランクに入れてもらいました。

 午後はトーマスの運転でヘルシュタインという町へ。2014年に来たときにやはりトーマスと一緒に回った町なのですが、リーメンシュナイダーの弟子、ペーター・デル(父)作アンナ・ゼルプドリット像を見付けることができませんでした。その後、トーマスが調べてくれて、マリア被昇天教会に保管されていることがわかったのです。ただ、この日は午後レクイエム(お葬式)が入ってしまったので3時~4時なら良いと言われていたのでした。教会内の小さな別室にすえられていたアンナ・ゼルプドリット像はとても良い作品でした。マリアがこんなに可愛らしくほほえんでいる作品は珍しい気がします。リーメンシュナイダーが彫るマリア像はいつも奥に悲しみや苦しみを感じさせるのですが、素直な娘さんとお母さんが小さな孫を囲んでいるといった庶民的な雰囲気の作品でした。でもその暖かい感じがとても気に入ったので、「この作品を日本で紹介しても良いですか?」と尋ねると「どうぞ」と笑顔で答えてくれました。今まで、ペーター・デル(父)の作品は見に行ってもなかなか見られず黒星ばかりだったのですが、今回とても良い作品を見ることができたので、これで第3冊目の写真集にも載せられると嬉しく思いました。
                    

 夜は近くのレストランで聖マルティンの日にちなんだご馳走をいただくことになっていたので、休憩後5時45分に1階に上がりました。散歩がてら歩いて行くことがわかり、急ぎマフラーを取りに半地下の部屋へ(トーマスの家には半地下の広い部屋があり、トイレもシャワーも付いているのでいつもそこに泊まらせていただくのです)。暖かい格好で再び集合。外は既に暗く、冷たい風が吹いていました。聖マルティンという聖人が何をした人かよくわからず、トーマスに聞いたところでは、元々お金持ちのマルティンが馬に乗って走っていたところ、寒いのに裸でいる男性を見かけたそうです。そこでマルティンは自分のマントを剣で二つに切り、半分をその寒そうな男性にあげたということです。馬・剣・マントがキー・ワードの聖人なのだと話してくれました。ご馳走はガチョウ。テーブルの上にはその羽が1枚、テーブルクロスに包まれて置かれていました。全員サラダの後からガチョウの肉にジャガイモ団子が出てきて食べきれないボリューム(写真・右)だと思ったのですが、このガチョウの肉がとても軟らかくて美味しかったので何とか少し三津夫に手伝ってもらいながら食べ終えることができました。


  初めて食べたガチョウ     

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA, Mitsuo FUKUDA

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