今までで一番暖かい日曜日、ジラウ河の河口に広がる塩田へ散歩に行った。途中の教会の屋根に沢山のツバメが並んでいた。今年初めてのツバメ、いつの間にかアフリカから飛んで来たものらしい。
川沿いに大きな廃墟の製塩工場があった。周囲は広々とした塩田だからこんな近くで廃墟にするのはもったいない。水の張っていない塩田は日本の稲田とほとんど同じに見える。
海水を満々と張った塩田では遠くにフラミンゴが餌をついばみ、長い土手にはずらっとカモメが並んで翼を休めている。鵜も集まって羽を乾かしている。
河口まで車の通る道路わきに一羽のへら鴨が塩田の底をあさっていて、近寄っても逃げようともしない。たぶん食べるのに夢中だったのだろう。それにしてもこのへら鴨、頭の大きさに比例しないくらいの大きなくちばしをもっているものだと感心した。
道路の反対側にはフラミンゴが数羽餌をあさっていたが、まだ青年期らしく純白やピンクの羽になっていない。またいつもは臆病なこの鳥たちが、5メートルも離れていない塩田を歩き回り、羽を繕っていた。親鳥から注意されていなかったのかも。
河口にはレストランが2軒と小さな波止場、河の向こうには冬の間は閉まっているホテルが近くに見える。子供たちが帆を張った小さなヨットでトレーニングしている。車でやってきた観光客が波止場に群れていた。
とってものどかなポルトガルの春。