Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

ロンドンのこの頃 その2 ブリン・タフェル

2012-07-06 12:10:58 | ロンドン周辺


6月30日、7月1日の土、日曜日と翌週週末の4日間に、ブリクストンの映画館でメトロポリタン・オペラ・ハウスのニーベルングの指輪が上映された。このオペラは昨年から今年にかけてメトロポリタン・オペラハウスで6ヶ月の間に上演されたものだが、そのたび各国、契約映画館で同時中継されたもので、今回は2週の4日間でトータル16時間を見るというもの。
土曜日の12時からはじまるので、前夜に巻き寿司をたくさん作り、友達と一緒にオペラと寿司に浸った日々だった。

このオペラは北欧神話とドイツの抒情詩を元にヴァーグナー作曲、現代の勧善懲悪やモラルなどと言うものが全く通じない。近親相姦あり、育ての親を殺したり、神様と言えどもラインの黄金を盗んだ小人をだましたり、自分たちの住む宮殿を巨人の兄弟に作らせ謝礼の代わりに妻(結婚の神)の妹(永遠の若さを保つりんごを育てる神)を渡す約束などする。神々の長であるヴォータンが女好きであちこちに子供を作って妻のフリッカがいつもやきもちを焼いている。まるでギリシャ神話の中のゼウスとよく似ている。

波乱万丈のとてつもないストーリーだが音楽がきれいで出てきた歌手が皆揃って素晴らしい。5時間もほとんど歌い詰めの歌手たちなどよく体力・気力・それにドイツ語での記憶力があるものだと心から感心・感激した。


  


この時のヴォータンになったのがウエールズ出身のブリン・タフェルで中年のバス・バリトン、彼を初めてみたのが今から10数年前でなんて素晴らしい歌手だろうとそれ以来のファンになってしまった。
7月4日と5日にブリン・タフェルとその友人達によるミュージカルとオペラのコンサートがロイヤル・フェスティバル・ホールで開かれた。ロイヤル・フェスティバル・ホールはテームズ河の南に面した劇場群の一つでここは100年前に開発され、コンサートホールが建てられた。当時はウルトラモダンな建築群として賛否カシマシかったらしい。

4日のミュージカルにはウエストエンドからのミュージカルシンガーが4人出演して、いろいろなミュージカルの有名な歌を歌ってくれ、大いに楽しんだ。翌夜のオペラもブリンさんの他に3人のオペラ歌手出演でこれも感激もの。

コンサートの終わった10時,テームズ河北岸の光を楽しみながら、ウオータールー橋に上がった。この夜ロンドンブリッジ駅近くの三角のガラスで覆われたシャードと呼ばれるビルがオープンした。

  


シャードはヨーロッパでは一番高い建物でオープニングにレーザー光線の光ショウがあると言う。
一番近くてシャードが見えるところはウオータールー橋で行ったところは物見高いロンドン子でいっぱい。レーザーショウはたいしたことが無かったけれど、ロンドンブリッジ駅の4番プラットホームからシャードがよく見えた。


  


  



7月7日土曜日の映画を見終わってすぐまたロイヤルフェスティバルホールへ急ぐ。この日はブリン・タフェルがホールのベランダでフリーのコンサートをやるとのことで、あせっていった。6時から始まる前に、ウエールズ・コンサートマスターに拠るウエールズ語のコーラス指導があり一緒に歌ってみたが、読めない。発音できない。・・・・ですっかりあきらめた。それにしてもブリンさんはやっぱり素敵、たったの4曲歌っただけだけど、ニコニコして家路に着いた。






下は歌いながら、観客を携帯電話で写しているブリン・タフェル。

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