<2014・8・7 掲載>
「若者たち 2014」の、第5回放送が昨夜放送された。まだ、その視聴率は、はじき出されていない。
少なくても、8%と、上昇はありえないだろう。
番組の、とりわけ民放のプロデューサーは、ドラマのオハナシ、筋立て、それで視聴者にナニを見て欲しいか? どんなことを訴えたいか?という重要なことは、さほどアタマに無い。
そんなことよりも、今人気の俳優やタレントの、この先のスケジュールをいかに押さえるか?
それが、最優先される。
そんなことが、プロデューサーの力量を判断される目安になる。
本末転倒。
それが、コレでも、踏襲された。
視聴者が好んでいるのは、どんなオハナシか?ではなく、誰が出るか?に関心があると、思い込んでる。
一銭も払わず、「原案」承諾させ、「若者たち」をスタートさせたものの、ドラマは俳優だけでは見ない!という、当たり前のことに気付かされただろう。
そんな気運が大手を振ってテレビ局に蔓延していることを、かつて「若者たち」を書いた気鋭の脚本家である、早坂暁(ぎょう)も骨身に染みて知っていた。
本名は、富田祥資(よしすけ)。この8月11日で、85歳にもなる。
早坂で、かなりの人が知るのは、「夢千代日記」のシリーズであろう。主演は、吉永小百合。
「続」も、「新」も創られ、ついには、その勢いで映画化もされた。私自身は、夢千代のワンパターンの描き方よりも、早坂が生み出す「種田山頭火」の世界などが好きだった。
近年は、テレビドラマの脚本は極めて少なく、著作に執念を傾けている。
故郷の前衛生け花作家や、円空、そして戦艦大和。
とはいえ、85歳という老齢が気に掛かっていた。
相当以前から、独り身。
NHKに近い、渋谷に建つシティ・ホテルの一室に、少なくとも30年近く住んでいる。
便利と言えば便利。だが、仕事場ではない。住まい、だ。
そのホテルに聞いてみた。
病気入院もなく、住んでいるままだという。
長期入院も、無い。
歩く際、杖もついていない。ましてや、車イスなど、もってのほか。
安心、した。
食事は出ない、まさにシティ・ホテル。
意外だったのが、長期・定宿にしている人の宿泊料金。
なんと、一切の割引無し。
つまり、1泊、仮に1万円だとしたら、×30、ないし31が、月極め料金。
意外と、書いたのは、かつて、映画評論家・淀川長冶が、89歳でこの世に「さよなら」「さよなら」するまで、都心の豪華ホテルに1人住まいをしていて、その月極め料金は、かなりの「お得意様」扱いともいうべき割引が、されていたからだ。
ともかく、早坂、健在なり!