DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

ハイデガー『存在と時間』(1927)「第1部」「第1編」「第3章 世界の世界性」「第14節 世界一般の世界性の理念」(その2)

2019-04-19 10:08:16 | 日記
※「第1部 現存在を時間性へむかって解釈し、存在への問いの超越的地平として時間を究明する」
※「第1編 現存在の準備的な基礎分析」

(8)「世界」という言葉の多義性:「一」「存在者の総体」としての世界、「二」存在者すべての「存在」(「領域」)としての世界、「三」「現存在」(存在者ではない!)が「『その内で』『生活して』いる『ところ』」としての世界、「四」「世界性」としての世界!
I 「世界」という言葉には多義性がある。
I-「一」 「存在者の総体」としての世界。この場合、「世界」は「存在的」概念だ。
I-「二」 「一」であげた存在者の存在としての世界(※つまり「存在者の総体」の存在としての世界。)この場合、世界は「存在論的」用語だ。
I-「二」-2 この場合の世界は、すべての存在者を包容する「領域」を指すことがある。
I-「三」 「現存在」(存在者ではない!)が「『その内で』『生活して』いる『ところ』」としての世界。世界は「存在的」な意味で理解される。また世界は「前=存在論的・実存的意義」を持つ。
I-「四」 「世界性」としての世界。これは存在論的・実存論的概念である。
I-「四」-2 「世界性そのものは、様々な特殊的な『世界』のそれぞれの構造全体へ様態化されうる」。だが「世界性そのもの」は「世界性一般というアプリオリな原理」をうちに含む。

(8)-2 「世界」の語を、「三」「現存在」が「『その内で』『生活して』いる『ところ』」の意味で使用する!&「世界的」という形容詞は、「現存在のありかた」を指す!
J 以下では、「世界」の語を、「三」「現存在」(存在者ではない!)が「『その内で』『生活して』いる『ところ』」の意味で使用する。
J-2 時に、「世界」の語を、「一」「存在者の総体」の意味で使用する。(この場合は、引用符《》をつける。)
K 「世界的」という形容詞は、「現存在のありかた」を指すのであって、「世界の『なか』にある客体的存在者のありかた」を指すものでない。

(8)-3 「世界にぞくする存在者」or「内世界的存在者」!
K-3  客体的存在者でない、「現存在のありかた」を示す存在者は、「世界にぞくする存在者」or「内世界的存在者」となづける。
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