夏休みの宿題

今の時期思い出すのは夏休みの宿題ですね。

ためておいて遊び呆けて、慌てて徹夜してやった
ものでした。

齢を取るにつれ計画性とか集中力とかついて
段々土壇場まで宿題をためてしまうことは
なくなるのですが、あの苦しんだ思い出は
強く残っているものです。

気が付けばあっけないこととか周りの環境が
変わってしまうこととかその変化をなかなか気が付かず
同じことをやっているようでやはり世の中変化している
ことは沢山あります。

先日、友人の勧める蕎麦屋を体験してきました。

足湯のある蕎麦屋で大変賑わっていました。

秩父は数多ある蕎麦屋が全て秩父風というわけでなく
色々な蕎麦屋があります。

今はやりの石臼の蕎麦屋とか更科風の十割そばの店とか
昔ながらの挽きグルミのそばとか田舎風の殻の入った
黒い田舎そばとか他県の車で駐車場が埋まり行列のできる
蕎麦屋も数多くあり、もう飽和状態かと思えば新しいのが
また出来ているという感じでしょうか。

それらが皆それぞれ満足を与えて遠方からのお客様も
満足を感じて帰られればいいのですが。

味ということですとタンポポとか美味しんぼの世界が
全てと思ったり、職人技を何か勘違いしている方もいる
ので、全ての方を満足させるというのはどうでしょうか。

珈琲では砂糖やミルクをたくさん入れて飲む人や濃いのを
好まれ胃液がこみ上げてくるようなのを飲む人もいます。

ふと時間ができて入った喫茶店の珈琲がうまかったら旅も
楽しい思い出となります。

久しぶりに訪れた町で懐かしの喫茶店を探しても既に
違う店になっていることも多々あり、それが都市部なら
なおさらで、町の機能としての喫茶店もどんどん姿を
変えつつあります。

そんな中、味も雰囲気もそのままの喫茶店は奇跡を
見るようで、珈琲の味よりも記憶の味が勝ってしまう
傾向にあるようです。

ですから、最近おいしい珈琲が見つからないという
嘆きはよく聞きます。

今まで高崎まで買いに行っていたのが当店で買うように
なって本当に良かったと喜んでもらったり、どこの
喫茶店がどうだという話をお客様としていると本当に
味を大事にしている人や興味と好奇心は大事で時に
おかしな行動を人にとらせるものだと思います。

珈琲が飲みたくなると軽井沢に出かけてマスターを起こして
淹れてもらうんだという話を昔聞かされて今でも思い出しますが、
あの人はこのネット時代でも軽井沢通いをしてるのだろうか。

得難いと伝え聞くからこそおいしいと思われているものも
数多く存在し、人はその伝説を楽しんでいるようなことも
多々あります。まるで徹夜でこなした夏休みの宿題のように
今では何でもないものも含まれます。

そして思うのは、
思い出はいつまでも美しい。またそれを壊してはならいのだと。