ピラタスと2in1、白樺国際と近隣のめぼしいスキー場は
滑ったので、ピラタスからもよく見えた富士見パノラマリゾートを
最後のスキー場にしました。
しかし、気がかりはネットで見かけるコメントはあまり肯定的なもの
より、ローカル人気の感じがして近い人が良く利用するスキー場という
印象を持っていて、今回も滑る予定は最初ありませんでした。
宿からも40分ほどかかり、お手軽な感じもしません。
それに、ピラタスで他のスキー客が話しているのを小耳にはさんだ
感じでは、標高がずいぶん低いと下に見る発言で明日はブランシュに
行くなどという会話が聞かれたのです。
確かに、標高1780Mの山頂駅はピラタスの山麓駅より低いのです。
結論から言うとそれら前情報や宿からの距離を考慮しても今回の
旅行で一番の思い出に残るゲレンデで滑走感と満足度ではダントツに
ここでした。
最初こそノンストップで滑り降り、その3Kのダウンヒルを楽しみましたが
段々三日目のスキーでは途中に二度三度と立ち止まる時間を設けるように
なりました。
さすがにガリガリの氷になっているところや人も一番多く、さらに
駐車場からゴンドラ乗り場がかなり遠くにあったりするのですが、それら
の不都合な点を埋めて余りあるコースの魅力がありました。
ピラタスのようにロープウェイでないので待ち時間はなく、スキース
クールの人は個人客を優先して先に行かせてくれたりでストレスなく
繰り返し滑れました。
ゴンドラでは一人客の私にもMOBという準スタッフのような人がいて
乗り合わせるといい話し相手になりました。
ここは昔の深夜番組などでよく芸能人が滑ったスキー場で、恐怖に
ひきつった顔で急斜面を降りて大破する絵をよく見たものです。
実際、迂回路が必ずあるものですがここに限って上級者専用とか
初心者乗車禁止などの脅し文句もなく、誰でも乗せてくれます。
もちろん下り乗車もできるので無理だと思えば下りも乗ればいい
し、上部だけの中斜面を滑るリフトもあります。
そして名物のハートの形の森も見晴らし台があり、それを見に来る
だけの人もいるようです。
結局、他のリフトには一回も乗らず、ただこのゴンドラのダウンヒルを
繰り返し滑りました。
こういうことをしていると不思議に下り乗車ですれ違った人に
二度すれ違うという事が起きます。
この日は4m/sでゆっくり運転のようでした。山頂まで10分程度かかり
ました。
そして、本当にここは滑り降りると汗が出ました。
それだけこの日は前の二日と比べると温かく、予報は雪でしたが、
雨になるのではと心配していました。
この日ついに楽しみにしていた富士山を見ながら滑るというのもかないませんでした。
実際は午後三時ごろから本格的に雪になり、同時にお客さんも一斉に
帰りだしました。
私もほぼ最終のゴンドラから最後は一気に滑り急いで次の目的地の
温泉へ向かいました。
近年日帰り温泉の開発は急ピッチで、どこのスキー場でも近隣の
日帰り温泉のマップがあるほどで、さらにガイド本までついに見かける
ようになりました。
道の駅の温泉に寄って帰りましたが、その時にはすでに大雪になって
いて、あちこちで初めての雪でまだチェーンなどのない車が立ち往生し
坂で登れなくなったトラックなど行く手を塞ぎ先行きが思いやられました。
中央道から雁坂トンネルで秩父に帰ろうという一番山の中を行く難コースなのに、
一宮御坂で中央道は通行止めになり、小淵沢から乗ってからずっとチェーン規制
で50k制限が出ていました。
途中の坂のきついところではのろのろでこれで高速の価値があるのだろうかと
疑問に思うばかりでした。
とはいうものの、世は年末の仕事納めの日であり、甲府市内など大渋滞で
それを思えば信号もない高速はやはりずっと走りやすいのです。
年末の渋滞やら地吹雪の高速やら混雑するスキー場やら諸々考慮しての
前ずらしの中央線沿いのスキー行でしたが、結局すべて例年味わうような
物はやはり一通り味わってしまったなあという結果になりました。
ただ、今まで訪れたことのないスキー場やリゾート気分にはしっかりと
浸れたと思います。いい旅行となりました。