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King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

同盟が痛んだ

2012年08月19日 18時34分42秒 | 日々のこと
昨日ビデオにとっておいた「大鹿村騒動記」を
みました。

原田芳雄の遺作にして、一周忌ということでテレビで
やったようです。

住民が演じる村歌舞伎が今でも続いているという点は
秩父に通じることのある山里が舞台で、原田が演じる
ディア・イーターという食堂の主人が営むところも
山里のありそうなところです。

秩父にも似たようなものがあり、この映画が描こうと
した村という共同体に起こった事件と人間の共同体に
起きる事件のコントラストを通して人間賛歌的に
描いたものと思われます。

演じることと生活することの共通さが山奥に暮らすこと
誰もが顔見知りという狭いコミュニティに生きるという
ことの意味をさりげなく織り込み、喜劇として仕上げて
いますが、人と人が生活するという意味を改めて考えさせ
られる構造になっています。

まずは何でこんな山の中の辺境に歌舞伎がのこって大事に
演じ続けられているのか、その描かれた世界が重要なのか
それとも平家とか源氏とかの祖先なのかとか文化とか歴史
的な意味合いも考え民族的な意義とかビジエという食文化
とか老いるとかすべてが人間の生に寄せる喜びなのかと
ほんわりと感じる作品でした。

そんな共同体なくしては生きていけない人間がその人と
人のかかわりでは色々と問題も作ります。

今日の昼のニュースで今度は日本人が尖閣列島に上陸したと
報じていました。

日経新聞によるとロシア、韓国、中国のこうした領土侵害は
鳩山政権時代の日米同盟の痛みがあるためとしています。

でもこういう軍隊を持たない日本が他国に侵略されないため
の同盟という米軍の庇護の下にあることを重要視したり、
軍備の需要性を言う人は本当にそう思っているのでしょうか。

日本は江戸時代世界の先進国に比べれば軍備と呼べるような
ものもなく、鎖国という外国とは付き合わない政策を続けて
いました。

しかし、その時歴史的には不平等条約を結ばされたといい
ますが、一方的に搾取されるような立場にもならず、タフに
交渉できる人材がいたことから、清のようなことにならず
その後の近代化も図れたと思います。

主権もしっかりして国内状況も三権の確立も統治もされている
国をいきなり武力で侵略できるほど無法化した世界でもないのに、
やたら憲法改正をいったり、武装化を主張する人は今回の
ような主権侵害がおきるとそれ見たことかと騒ぎ出します。

日本の経済力とか国際的な地位とか勢いがなくなってきている
とか尊厳を失っていることに注意を払うべきで、弱腰外交を
批判するよりその元に注意すべきなのではと思います。

同盟が痛んだといいつつ、それは癒える予定があるのか、
それとも次の策があるのか。

鳩山氏が言った基地は国外というのは実現できなかったが
誰もが彼の言っていることは正しいと理解はしているはず。

ルーピーな政権と揶揄され、日本を昏迷に導いたような指導者
でしたが、誰もが彼の言う真実に期待しかけた未来に希望を
感じたから政権交代も起きたし、誰もがこれで変わると信じた
のです。

期待は残念ながら大きく裏切られ、前の政権よりひどい状況に
陥っていますが、他国の基地が沖縄に集中している状況が異常
なのは間違いありません。