久しぶりに堪能しました。帯同オケ、凄く良かったです!!!
また来てほしいな。ダンチェンコ日本公演はスケジュールがタイトで、あれなら全公演行きたかったけど、自分がそこまで体が持たなかった。
買ったチケット、ふいにして、誰かにあげたかったけど、そういう時は、会場に間に合わないわけだから、暇人の友人がいないと無理。
5/24、千秋楽「白鳥の湖」
主観的感想と、公平で客観的な見方が、真逆になる公演でした。
【客観感想:王子役デニス・ドミトリエフ、鮮烈の日本デビュー!】
客観感想:今日の公演の功労者は、王子役・デニス・ドミトリエフ。
最初の1幕の登場シーンこそ、王子の友人役の片方(一瞬、ソボレフスキーかと思った)の方が、目立って、おっとりして大人しい印象だったけど。
1幕より2幕、白いバレエの本領発揮の所では、ダンチェンコの今までの白鳥とは、異種の、非ダンチェンコ的な美の世界を、プリマ・コールドとともに現出。
観客にも伝わって、本来、公演によっては観客の意識が弛緩する「2幕白鳥グラン」の所で、盛大な拍手。そのあとも。
なんちゅーか、徹頭徹尾、師匠のウヴァ様の教えを守って、優等生のいい子っぽい。(主観的には、段取りが全部ウヴァ様そっくりで、見てて、頭が痛かった。)
丁寧にプリマを扱い、高度なサポート技術で、手つき、プリマの腰を抱いて斜めに倒す所の、丁寧さ。腰の抱き加減のやさしい感じ、長く伸ばした腕のエレガンスとか・・・。美と、ウヴァーロフ仕込みのフェミニスト風サポート。王子とは、立ち方、歩き方が大事と、ヌレエフが示唆したが、立ち方の脚の具合、歩いてる時の、脚が床に吸い付くようで、足音せず、たーっと走れる所とか。 脚がねえ、相当鍛えられてるなって、王子役として。舞台立ってる間中、ビシーッとしてて。あれはなかなか大変で、結構、皆抜けた所はあるものなんだけど。
2幕は、それに加えて、白鳥たちと一緒に居られる人で、プリマと一緒に、白の王子の世界を、よく表現していた。
むしろ息の上がってくるはずの後半の方が、力のいるサポートも調子を上げていた。
プリマ:ルシコーワが、キャリアが浅く、一生懸命踊ってるけど、ちょっと頑張って踊ってるとき、助けてあげたくなるような、ちょっと頼りない、よく言えば、守ってあげたくなる所があり、プリマを守って支えている王子が、だんだん、よく見えてきた。
それで、例えば白鳥2幕の後半、プリマが回転しながら右へ進む時。
途中から、ここは大半のプリマが苦しくなってくるんだけど、「おお、頑張れがんばれ、あともう少し」、と思ってると、デニス・ドミトリエフが最後の所で近寄ってきて、プリマを後ろから支えて、アラベスクをする腰を持ったりする時とか。
そういう時だけ、頼りがいのあるお兄さんみたい。デニス。
貌は優しそうな美男だけど、プリマを助けようとする時は、しっかりして見える。(主観的には、ぜんぜん私好みじゃない人だけど。)
ステージマナーも含め、今どき、こんな本格仕様のダンスールノーブルが出てきていいものか当惑するが、よくここまで修行したと思う。
教わるデニス氏も、教えるウヴァ様も、凄く支払ってるものがあると、ドミトリエフのアダージョ、サポート見ると分る。
最後に、自分の手柄を全部プリマにあげちゃうような所も、師匠そっくりで心配になる。美しいとは思うけどさ。
ウヴァ先生の言う事聞きすぎず、時には抜きどころを作って、要領よく生き抜けるといいけど。ゼレンスキーは、要領いい処世術のお手本的な人かも(?)
3か所の兼任の芸術監督って、ありえね~!
【管弦楽、最高!】
本当に、「白鳥の湖」全曲をよく理解していて、つややかな演奏が、1日立つと、頭の中に鳴り渡っていて、素晴らしかったと思いだしている。
1か所くらい、あれ?というか所あったけど、全体的に、素晴らしくて、堪能した。
一番の功労者はドミトリエフか、オケか。やっぱオケかな。
【ルシコーワ】
美人と紹介されてて、でも、性格は素直で親しみやすそうな女性に見えた。
(自分的には、前代のセメニャチェンコの方が、(ダンチェに居た頃の)容姿的には好み。
踊りは、自分は、すごくうまい人を見すぎてるので、悪い意味で。ごめんして。)
一部の男性に受けそう。
プリマとして私の好みではない。(のは、彼女が悪いわけではないので。)一通りそつなく踊った。やや頼りなく感じる時、ドミトリエフが良く見える。
かわいい素直なオデットと、同じく素直な優等生のジークフリート王子のハッピーエンドの白鳥の湖。
ドミトリエフの方が、腕とかエレガントだけど、
それが「王子に比べ、姫は気品が劣るわね」と見えるのは、マラーホフ型王子。
今回は、逆で、姫と王子が一緒に踊ると、王子のエレガンスが、オデットに転写して見えて、姫がよりよく見える効果が。こういう所は、やっぱり王子は師匠に似てる。
(私は、ドミトリエフは全然タイプじゃないし、ウヴァ様の王子には、誰も真似できないような所がいくつかあるので、自分的には一緒じゃないけど。見ようによっては、ドミトリエフの方がいいという人がいてもいいと思うけど。主観とか、趣味って大事だから。)
【3幕の変化】
一番ショックだったのは、コレ。・・・キャラクターの先生状況、今どうなっているのかしら?
今も、悪くはないけど。あれを観たくて劇場行ったから、前の妖しの悪魔舞踊団のど迫力!あれが少し弱まって、寂しかった。
変わった原因は何か考えて、暗くなってた。
労音が招聘してた時代からの、一部の隙も無い見事なアンサンブル、今はそれにただ、感謝したい。
【4幕コールド】
とこの版の4幕群舞、振り付けの素晴らしさは改めて感じた。でも、コールドの踊り、ゼレンスキーも、居るなら注意してっちょ!と思った。
誰の指導領分か、知らないけど。
【3幕黒鳥】
彼女なりの演技はしてたけど。アップで見ないと、凄く表情つけてるのが、わかりにくい。多少悪女系。ここは、悪い女キャラでやる人と、そんなに悪女じゃない系のプリマがあるけれど。前代のチェルノブロフキナがやってたのと同じ、悪魔に目配せして、「これでいいの?」といちいち聞いてるような、悪魔の娘の演技。
グランフェッテアントールナンの後、ここの演出は王子が腰を回して終わるけど、ここは、ものすご~く腰廻すのが上手で感心した。(他の腰まわす場所では、そんなでも無かったけど。)
【悪魔】
よくやってたけど、キャストに疑問。
悪魔のスペシャリストの古株が居なくなったのか??若手を起用してたけど、凄く難しい役。場を仕切る役で。
段取りが難しく、怪我しやすい役。安全策で、他の人と少し距離を置いて、見せ場のどんでん返しの所を演じてた。
キャスト表では、初日フェビュスやった人になってて、(ほんとにこの人だったっけかな?)こういうポジションの人がやる役というイメージが、ないのだけど。
いいだせばきりない。勝手な素人の感想なので、気に入らない人は、主観の相違と割り切ってくだされ。
雑ですが。公演雑感でした。
また来てほしいな。ダンチェンコ日本公演はスケジュールがタイトで、あれなら全公演行きたかったけど、自分がそこまで体が持たなかった。
買ったチケット、ふいにして、誰かにあげたかったけど、そういう時は、会場に間に合わないわけだから、暇人の友人がいないと無理。
5/24、千秋楽「白鳥の湖」
主観的感想と、公平で客観的な見方が、真逆になる公演でした。
【客観感想:王子役デニス・ドミトリエフ、鮮烈の日本デビュー!】
客観感想:今日の公演の功労者は、王子役・デニス・ドミトリエフ。
最初の1幕の登場シーンこそ、王子の友人役の片方(一瞬、ソボレフスキーかと思った)の方が、目立って、おっとりして大人しい印象だったけど。
1幕より2幕、白いバレエの本領発揮の所では、ダンチェンコの今までの白鳥とは、異種の、非ダンチェンコ的な美の世界を、プリマ・コールドとともに現出。
観客にも伝わって、本来、公演によっては観客の意識が弛緩する「2幕白鳥グラン」の所で、盛大な拍手。そのあとも。
なんちゅーか、徹頭徹尾、師匠のウヴァ様の教えを守って、優等生のいい子っぽい。(主観的には、段取りが全部ウヴァ様そっくりで、見てて、頭が痛かった。)
丁寧にプリマを扱い、高度なサポート技術で、手つき、プリマの腰を抱いて斜めに倒す所の、丁寧さ。腰の抱き加減のやさしい感じ、長く伸ばした腕のエレガンスとか・・・。美と、ウヴァーロフ仕込みのフェミニスト風サポート。王子とは、立ち方、歩き方が大事と、ヌレエフが示唆したが、立ち方の脚の具合、歩いてる時の、脚が床に吸い付くようで、足音せず、たーっと走れる所とか。 脚がねえ、相当鍛えられてるなって、王子役として。舞台立ってる間中、ビシーッとしてて。あれはなかなか大変で、結構、皆抜けた所はあるものなんだけど。
2幕は、それに加えて、白鳥たちと一緒に居られる人で、プリマと一緒に、白の王子の世界を、よく表現していた。
むしろ息の上がってくるはずの後半の方が、力のいるサポートも調子を上げていた。
プリマ:ルシコーワが、キャリアが浅く、一生懸命踊ってるけど、ちょっと頑張って踊ってるとき、助けてあげたくなるような、ちょっと頼りない、よく言えば、守ってあげたくなる所があり、プリマを守って支えている王子が、だんだん、よく見えてきた。
それで、例えば白鳥2幕の後半、プリマが回転しながら右へ進む時。
途中から、ここは大半のプリマが苦しくなってくるんだけど、「おお、頑張れがんばれ、あともう少し」、と思ってると、デニス・ドミトリエフが最後の所で近寄ってきて、プリマを後ろから支えて、アラベスクをする腰を持ったりする時とか。
そういう時だけ、頼りがいのあるお兄さんみたい。デニス。
貌は優しそうな美男だけど、プリマを助けようとする時は、しっかりして見える。(主観的には、ぜんぜん私好みじゃない人だけど。)
ステージマナーも含め、今どき、こんな本格仕様のダンスールノーブルが出てきていいものか当惑するが、よくここまで修行したと思う。
教わるデニス氏も、教えるウヴァ様も、凄く支払ってるものがあると、ドミトリエフのアダージョ、サポート見ると分る。
最後に、自分の手柄を全部プリマにあげちゃうような所も、師匠そっくりで心配になる。美しいとは思うけどさ。
ウヴァ先生の言う事聞きすぎず、時には抜きどころを作って、要領よく生き抜けるといいけど。ゼレンスキーは、要領いい処世術のお手本的な人かも(?)
3か所の兼任の芸術監督って、ありえね~!
【管弦楽、最高!】
本当に、「白鳥の湖」全曲をよく理解していて、つややかな演奏が、1日立つと、頭の中に鳴り渡っていて、素晴らしかったと思いだしている。
1か所くらい、あれ?というか所あったけど、全体的に、素晴らしくて、堪能した。
一番の功労者はドミトリエフか、オケか。やっぱオケかな。
【ルシコーワ】
美人と紹介されてて、でも、性格は素直で親しみやすそうな女性に見えた。
(自分的には、前代のセメニャチェンコの方が、(ダンチェに居た頃の)容姿的には好み。
踊りは、自分は、すごくうまい人を見すぎてるので、悪い意味で。ごめんして。)
一部の男性に受けそう。
プリマとして私の好みではない。(のは、彼女が悪いわけではないので。)一通りそつなく踊った。やや頼りなく感じる時、ドミトリエフが良く見える。
かわいい素直なオデットと、同じく素直な優等生のジークフリート王子のハッピーエンドの白鳥の湖。
ドミトリエフの方が、腕とかエレガントだけど、
それが「王子に比べ、姫は気品が劣るわね」と見えるのは、マラーホフ型王子。
今回は、逆で、姫と王子が一緒に踊ると、王子のエレガンスが、オデットに転写して見えて、姫がよりよく見える効果が。こういう所は、やっぱり王子は師匠に似てる。
(私は、ドミトリエフは全然タイプじゃないし、ウヴァ様の王子には、誰も真似できないような所がいくつかあるので、自分的には一緒じゃないけど。見ようによっては、ドミトリエフの方がいいという人がいてもいいと思うけど。主観とか、趣味って大事だから。)
【3幕の変化】
一番ショックだったのは、コレ。・・・キャラクターの先生状況、今どうなっているのかしら?
今も、悪くはないけど。あれを観たくて劇場行ったから、前の妖しの悪魔舞踊団のど迫力!あれが少し弱まって、寂しかった。
変わった原因は何か考えて、暗くなってた。
労音が招聘してた時代からの、一部の隙も無い見事なアンサンブル、今はそれにただ、感謝したい。
【4幕コールド】
とこの版の4幕群舞、振り付けの素晴らしさは改めて感じた。でも、コールドの踊り、ゼレンスキーも、居るなら注意してっちょ!と思った。
誰の指導領分か、知らないけど。
【3幕黒鳥】
彼女なりの演技はしてたけど。アップで見ないと、凄く表情つけてるのが、わかりにくい。多少悪女系。ここは、悪い女キャラでやる人と、そんなに悪女じゃない系のプリマがあるけれど。前代のチェルノブロフキナがやってたのと同じ、悪魔に目配せして、「これでいいの?」といちいち聞いてるような、悪魔の娘の演技。
グランフェッテアントールナンの後、ここの演出は王子が腰を回して終わるけど、ここは、ものすご~く腰廻すのが上手で感心した。(他の腰まわす場所では、そんなでも無かったけど。)
【悪魔】
よくやってたけど、キャストに疑問。
悪魔のスペシャリストの古株が居なくなったのか??若手を起用してたけど、凄く難しい役。場を仕切る役で。
段取りが難しく、怪我しやすい役。安全策で、他の人と少し距離を置いて、見せ場のどんでん返しの所を演じてた。
キャスト表では、初日フェビュスやった人になってて、(ほんとにこの人だったっけかな?)こういうポジションの人がやる役というイメージが、ないのだけど。
いいだせばきりない。勝手な素人の感想なので、気に入らない人は、主観の相違と割り切ってくだされ。
雑ですが。公演雑感でした。