懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

マラーホフ、ヴィシニョーワ「眠り」東京バレエ団公演を少々

2009-01-10 17:59:42 | Weblog
見てきた友達の話を聞く、という役回りになってしまった。

この「眠り」は、洗練された衣装、ファンタジックな装置など独創的な眠りで、とっても見がいがあるらしいです。

薔薇ワールドかあ。

私は、「女装バレエなら、フィーリンよりマラーホフよね」と思っていたけれど。

初日は王子のマラーホフが、さぞや怪しくやりたい放題のカラボスを演じるんじゃないかと予想してたけど、そ~~~んんなに極端に禍々しく派手不気味系ではないようです。

マラーホフなりに、込めた意味がきっと色々あるのでしょう。

マラーホフといえば、王子役と思われてるけど、過去にはドゥミ・キャラでも王子より生き生きしてたりしてたけど、そういう狂言回しの道化系の役作りとも違うようらしい。

芸術監督、振付、美術、衣装デザインもやり、40代なのに3日連続出演。

体力的には、かなり凄いとは思うけど、そのせいか、踊りは初日はそ~~んなに超良くもなかったらしい。

8日初日のヴィシニョーワのオーロラ、マラーホフのデジーレ王子の出来は、友人はまあまあだったと言ってましたが、ま~主観もあるので。上野水香さんもまあまあだとか。バレエ団の人は、スケジュールに合わせていろんな役を踊るから、大変よね。

ただ、この年まで八面六臂の大活躍を続けてきたマラーホフも、全幕の王子をガンガン踊るって年ではなくなってきたのかな(?)

友人は中島周さんを誉めていた。かっこいいと一部で言われているみたいだけど。こっちの方がもっと主観に左右される事項。

でも、いまどきのバレエは、かっこいいとかいわれて一部で騒がれる、ってのは無視できないのも事実。それだけになってほしくもないし、かっこいいとか言われる人が、実力が足りないとも限らないけど。

もっと言えば、ほんとは主役を張れる人は、実力、芸術性はもちろん、ミーハーファンがつくようでなければいけない、ってこともあるけど。

マラーホフ版の薔薇がふんだんに出てくる特異な世界は、「眠り」という定番の世界に、新風を吹き込んだ気はします。

プロ的に見て振付そのものがどうかは、私にはわからないけれど。ちなみに以前上演したマラーホフ版バヤデールは、素人が見る分にはその気になれば面白く見れるけど、やや冗長な気がした。

ヴィシニョーワはルジマートフと付き合ってた時期と、雰囲気が変わってきたと思う。これからどうなるのかな。

彼女の「白鳥の湖」解釈は、ジークフリート王子はオデットを裏切ったのだから、それは許されないという意味のことを強く言っていた。ちょっと怖かった。その後、いい人に巡り合えたのかしら?

ルジマートフといえば、レニングラード国立は、ルジマトフ監督になってから、雰囲気が変わった。女性の舞台メークが濃くなり、つけまつ毛くっきり。派手ケバ系なのが、すごく気になってる。

前はアットホームな雰囲気のバレエ団だったけど。スターがトップになって、ステイタスはあがるのかもしれないけど、あの独特な「レニ国」カラーが変ってしまい、芸術監督が変わるってこういうことなのか、と思ってる。

アカデミックじゃないけどアットホームだった頃のを、もう一回見たかったかな。
あそこのバレリーナはバレエの基礎が甘いので、あんまり好みじゃないんだけど。

ボリショイも、若く無名のプルラーカが来て、どうなるのかな。
大家でノウハウのストックが潤沢にあるグリゴローヴィチはまだまだ元気そうだから、頑張ってボリショイの「いまどきの若いもん」コールドにカツ入れ活性化してくれそうだけど。新作はプルラーカなのが、今から期待より不安・・。
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