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懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

イリヤ・マリニン、フィギュア世界選手権連覇!

2025-04-03 04:40:26 | Weblog

フィギュアスケート世界選手権、男子シングルFS。

優勝したイリヤ・マリニン選手の4回転ジャンプが、6種類全部やって、今回は6クワド。

何でこんな難しいことができるんでしょ~かね~。

演技前半に、4回転の中でも高難度の4つのジャンプを着氷。冒頭の4Fは、加店も驚異の4点台。続けて最高難度の4A!(qはついたけど、見ていて不安を感じない安定感)、4Lz、そして4Lo・・・。

これだけでも、他に出来る人はいない。前半だけで、口から泡吹きそうな演技。

演技前半に、異種4回転、それもルッツやフリップ、ループ、難度の高いほうのを3つ位入れるプログラムって、今までも他の選手で幾つか見た気がするけど、それだけでもなかなか難しく、全部成功じゃなかったり、の記憶があるもので。

前半に、4回転4つ成功で幾つかは加点が3点台や4点台、ってだけでも驚きで、

それに、4Aって特別で、これ単体入れるのも超高難度なのに、これを混ぜてやっちゃって。

で、演技後半に4回転のコンビネーション。

後半1つ目の4Lzコンボ予定が、2Lz単体になったけど、次のコンボでリカバリー。

それにこの人のコンボって、後半のジャンプが3Tじゃなくって3Fとか、コンボの後半で、何気に両手挙げをきれいにやってたりとか、実力を見せつけることしきり。

さすがにジャンプ難度が高すぎて、スピン、ステップオールレベル4とかってわけにはいかなかったけど、逆にここまで高難度過ぎるジャンプてんこもりだと、こんな感じなのかも。たぶん、ジャンプ難度を落とせば、スピン・ステップのレベルは上げられると思うけど。見てる分には、ここまでやってくれれば充分、というか。

凄い体力で、終わってもそんなに息切れてないみたいで、不思議な20歳。

「アイム・ノット・バンパイア」ってタイトルで、人間の姿をしたバンパイアの怪物君が、「私はバンパイアじゃない!」って言ってるみたいな作品だと思ってたけど、今回は、ボストンのお客さんが熱狂的で、周りの人々も、怪物くんに影響されてバンパイアになっちゃったストーリーのように思って、楽しく見た。

解説の宇野昌磨氏が、マリニン選手以降に、これ以上のジャンプをできる選手は現れないだろうというようなことを言っていて、そういわれると、少しほっとする。

今までは、これが最高!と思っても、次の時代の人にジャンプ技術は塗り替えられていくような気がしていたから。

羽生が4A跳んだ時、他にこれをやる人はいないだろうと思ったけど、マリニンがやって、出来てしまって驚いたので。

男子シングルはマリニン、女子シングルはトゥルソワが、フィギュアスケートのジャンプ技術で、前人未踏でこの上ない技術を披露した、と思えばいいのかな。たぶん。

(少なくとも、トゥルソワは、彼女を超えるジャンプ技術を持つ女子選手は、今後も現れないと思う。)

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2位以下に大差をつけての、圧勝。

それでも、フィギュアスケート界は、羽生結弦がいたころに比べて、お客さんの入り問題があるのかな?って感じで、

マリニンは、勝ち負けを意識するというよりも、「観客に喜んで貰いたい!」と言う気持ちが強いみたい。

文字通り、フィギュアスケート界をけん引する存在になっている。

(イリヤ・マリニン選手には、オリンピックで金メダルとってほしいし、今回位の事が出来れば十分で、あまり高難度追求しなくても、って思っちゃうけど、本人は向上心がとまらないみたい。)

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そのマリニン選手に、刺激になったかな?と思うのが、2位のカザフスタンのシャイドロフ選手の世界初の大技。コンボの後半に4回転を持ってくる、3A-4Sのパターン。新しい事をやったので。

この、20歳の登り竜、シャイドロフ選手も、高さや幅のある高難度ジャンプを決めてきて、ボストンの観客が大盛り上がり。演技は、自分的には、この人の場合はジャンプ中心に見てしまう感じで、トランジション部分はそんなに目が行かなかったんだけど、

お客さんには、後半のポップな曲想に、本人の攻めのマインドがマッチして、見やすかった、かな?。

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一方、4Lzなど高難度ジャンプを成功させ、1個ミスが出たけど初出場の世界選手権で立派な出来に見えた、佐藤駿選手。6位。

あれ?演技構成点が、低いかな、というのがあって。

シャイドロフ選手とプログラムで比較すると、シャイドロフ選手のFSって、曲が3曲、最初がクラシックの月光、で全く関係ないのが次に入って、最後のもポップなノリのいい現代曲で、振付・選曲そのものは、何の脈絡もなく3曲入れてた気がしたけど、それでも、天才ジャンパーのジャンプすべて決めて高揚する気持ちが、ノリのいい曲に重なって、お客さんも大いに盛り上がった様な所はあって。

佐藤選手は、今回、SPもFSも新しい世界に挑戦した感があって、洗練された世界なんだけど、

もしかしたら、アピールと言う点では、もう少し違う作品の方が、良いのかな??って、少し悩みながら見た。

FSでジャンプミスが複数出た3位の鍵山選手に比べると、自分主観では、佐藤選手の方は、滑りは良く見えて、やるべきことはやったように見えたので。

佐藤選手自身は、新しい振付家と出会って、今までと違う世界観をよく咀嚼してるように見えたけど。

シックと言うか、洗練された世界には見えるんだけど、佐藤選手って東北の方特有の、寒い地方の人の熱いハートが、その滑りから自然に伝わる資質を備えていて、それが今回の振付からは感じられなかったから、・・・。

正しい意見か分らんけど、佐藤選手特有の、内に秘めた情熱的なものが迸り出るような作品の方が、外国人の審査員にも、表現的に伝わりやすいものはあるかな?って、ちょっと思った。

シャイドロフ選手の演技はとても良かったけど、振付だけで見ると、音楽の入れ方はもっとずっと単純なんだけど。

分りやすさも大事みたい。

(全然当たってないかもだけど。もしかしたら、ミスがあったのとなかったので、印象が違うとか、その程度の事かもしれん(???))とにかくまあ、佐藤選手に限っては、出た点より、自分の主観印象の方が良かった。

余計なこと言ったかな?

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カザフと言えば、女子でサモデルキナ選手が出てたけど、順位振るわず。残念。

女子は、速報が日本の選手の事しか出てなく、最初、誰が優勝したか分らんかった。3A持つ全米女王にミスが出て、アリサ・リウ選手が優勝。こちらは4回転どころか3Aすらなく、男子とますます差がついてるから、五輪でペトロシアン選手が出てくれば、4回転も見られるかも、って感じ。

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解説が本田武史氏に加えて、今回は宇野昌磨氏が入って、本田氏のオーソドックスな良さと、宇野氏のユニークな言葉群があって、二人入ってよかった感じ。

宇野昌磨さんは、異種高難度4回転で戦う世界の最前線でやってきた独自の立場を持ってるので、一番厳しい所で戦い、身を削る努力の中で磨きあげられた感性、研ぎ澄まされた言語センスが光ったと思う。

言葉を選びながら、宇野氏にしか言えないような事を言ってきて、見がいがあった。

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マリニン選手が牽引するフィギュアスケート界。この人がいるから番組を見てる気がする。五輪まで無事に行って、実力通りの金メダル取ってほしいと思うばかり。

散漫失敬。

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