懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

名牝の蹄鉄~「天皇賞・秋」

2009-11-01 20:32:34 | Weblog
勝負ってなんだろう。観ることってなんだろう。

自分に大した予想能力はないが、今回は大方の予想と同じ。好みと予想は別。ウオッカが負けると予想した。(シンゲンはいまいち信頼できず、オウケンブルースリにしちゃたよ。)ウオッカが負けそうな気がして、東京競馬場へは行かなかった。
ウオッカ外しの馬券にして、浮気した小心な男のようにソワソワした。

競馬場にいかないわりに、関心も捨てられず、リアルタイムでTV競馬観戦。
映像を見ても、ウオッカが勝てそうな気がしなかった。

そしてレース。
ウオッカは馬ごみに入って中段から少し下げた位置取り。直線抜け出したのは8歳馬ながら体が若いカンパニー。ウオッカが追う。伸びたカンパニーの後ろでウオッカとスクリーンヒーローがせりあって、ゴール。

自分のへたれ予想が当たっても嬉しくない。負けても悔しいというより、じわっと涙ぐんで、「ウオッカよくやった、よく走った」と思ってる自分がいる。

負けても、私にはウオッカが主役だった。

カンパニー勝利への興奮は、なかなかわきあがってこず、ウオッカの風格ある姿、存在感の重しに心奪われていた。

奇跡は、3度は起こらない。客観的には、おおむね予想通り。ウオッカは負けたが、消長の激しいと言われる牝馬にあって、例外的な、畏敬を感じるほどの立派な内容。(私は底の浅いミーハー系競馬ファンだが、これはそんなに外れた意見でもないんじゃないかと。)

レース内容は、直線のウオッカは少し弾けて、はじけ方が足りなくて、堅実に3着。カンパニーの上がりが速かったし、そんな悪い内容じゃない。若い人気馬は女傑を負かせず、古豪カンパニーが年齢を重ねてパワーアップして勝ったってのも、いいね。

レース前、ウオッカの馬体を見ながら、これだけ期待され、その期待にいつも応えるのって大変なことだと思った。

ウオッカ、お疲れ様。よくやった、よく走った、というのが一番の感想。
競馬でこういう気持ちになるのは、珍しい。

勝つことってなんなのか、観ることってなんなのか。
私にとってウオッカは、勝負を超えて好きな馬だと分かった。
たかが競馬、されど競馬。たかが競走馬に、この幻想。馬券買ってないのに、ウオッカが負けて涙ぐむ。そして称える気持ちになる。
スターホースにも色々種類があるんだ。

1着、おじさんの希望の星か?カンパニー。
横山典弘勝利ジョッキーコメント。
「おじさん世代に力を与えられる馬でした、カンパニー。僕もおじさんですが。」インタビュアー「いえ、まだお若いですよぉ」。
今日の横典、「継続は力なり」か。24年目で天皇賞制覇だっけ。

単勝1150円。馬連はウオッカが2着でなくハナ差3着が効いて、16490円。2着スクリーンヒーロー。3着ウオッカ。4着オウケンブルースリ。5着シンゲン。

ウオッカ、今日は良かったけど、ジャパンカップは個人的には出てほしくないんですけど~。距離長いし。
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