懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

芸術のような拳闘

2006-10-14 00:45:48 | Weblog
***突然ボクシングネタへワープです。

ま、競馬に続き寺山修二つながりということで。***

「蝶が舞い、蜂が刺す」とは、カシアス・クレイことモハメド・アリが自分のボクシングを形容しての言葉だったと思う。私は彼のボクシングを見たことがないので、彼のボクシングがそんなに華麗だったのか、或いはほら吹きクレイの異名通り誇張に過ぎないのかは知らない。

ただ、”チャコフ・ユーリ”の愛称でかつてのボクシングファンに親しまれたユーリ・アルバチャコフのボクシングの動きの美しさには息を呑んだ。あれは、何年前のことだったろう。ボクシングへの認識も、変わった。

それは美を表現するためのものでなく、勝つために磨きぬかれた技ゆえに、それをあっさり「美しい」「芸術のようだ」と形容していいのか憚られた。

極限まで鍛え抜かれた体だけが繰り出せる無駄のない機敏な動き。不謹慎ながら極上のモダンバレエのようだと心が呟いた。

オリンピックでも競馬でも、めったにお目にかかれない、剣の切っ先に立ったような研ぎ澄まされた美しさは、勝負にかけるユーリの気迫とともに、長く心に残った。


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