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懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

舞踏会への誘い

2013-11-09 02:04:18 | Weblog
フィギュアスケートのNHK杯前半で、最も素晴らしかったのは、タチアナ・ボロソジャル / マキシム・トランコフのペアの演技だと思うけど、残念ながら、シングルの方が地上波になり、BSでしか放送されてなかった。

かろうじてBSで放送されたものを、たまたま録画できて嬉しい。

こんなに優れたものは、地上波の方で、放送の、あまり時間に入れるべき。

ペア・ショートの演技では、会場の観客から大きな期待が寄せられている組だけに、二人,特に女性のボロソジャルが、技をうまく出来るか、少しだけ不安がありそうな気がしたけれど、慎重に一つ一つ決め、技術的に高度なプログラムを破綻なく滑った。

あれだけ高度な技術なのに、二人の演技部分が、もう試合じゃなくて、何か一つのストーリーを勝手に思いついてしまいそうなほど、インスパイアされるものに満ちていて、
ペアのショートの短い時間に、これほど凝縮されたドラマを感じる演技というのも、他にないんじゃないかと思った。

本当に、よくぞ、日本に来てくれました。
一瞬、その会場に居たかった、と思った。

華麗な技の連続の中で、舞踏会で、女性を誘う男性と、相手の女性との間に流れる、機微のドラマ。

身体も、心も震えた、タチアナ・ボロソジャル マキシム・トランコフの演技でした。
他の作業してた手が止まってしまい、見入ってしまった。

これぞ私たち日本人の愛してきた、ロシアの芸術性!

★また、女子シングルでは、黄色い衣装のラジオノワ選手が見られて良かった。彼女の演じる「アンナ・カレーニナ」だと、不倫をする人妻役のアンナが、とても純粋な女性に思えてくるのでした。

きっと少女の無垢さが、そう感じさせるのだろうし、彼女の高度な技術と長い四肢の動きから、少女の無垢さが透けて見える、ということなのでしょう。

前回、この演目の彼女の演技を見た時は、最後は自殺に至るアンナの短い人生の中での、「幸せな時間」の方を思わせる、と思ったけれど。
見るたびにインスパイアされるものが、変るのって、魅力だ。

浅田選手が、今日もトリプル・アクセルを降りられて嬉しいのは、もちろんのこと。

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