Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

違いの分からない女@ヴェルビエ

2009-07-30 22:30:00 | ヨーロッパ

ヴェルビエは基本的にスキーリゾートなのであるが、夏もこのヴェルビエ音楽祭があり、少しだけ活気づいている。

この風情、日本の伊豆あたり-といっても熱海のような大きなところではなく、土肥とか戸田のような少し小さめ-の観光地のようだ。

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こんな看板を見つけた。

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これは、ミルクバーなのか、ミルクとバーなのか。かなり対極を行っているようにも思うが。

通りを進んでゆくと、スタインウェイのピアノに向かってお辞儀をしているような男性のポスター。ピアニストではなさそうだけれど、見たことのある顔。

ジュリアス・バー?

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はは、ウムラウトがついている。バーではなく、ベアーだ。ジュリアス・ベアー。スイスのプライベートバンク様だ。

いつかお世話になりたいが、バーとベアーの違いも分からない私には用はないだろう。

ちなみにポスターの男性はスタインウェイの調律師。内田光子等の調律を担当しているらしい。それで見覚えがあったのだろうか。


注文の多い料理店-Chez Danyへの道@ヴェルビエ

2009-07-30 20:00:00 | ヨーロッパ

昨日から気になっていたレストランの看板。Chez Dany。

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ランチを摂ろうと歩いていて再び目に付いた。ので、導かれるまま歩いた。

こんな坂を上り。

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また、看板。

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また、看板。

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せめて後どのくらいか書いて欲しい。

何度も諦めようと思うが、道端の花に慰められつつ歩く。

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歩く。

なんだか宮沢賢治の「注文の多い料理店」を思い出す。別に「注文が多い」訳ではないが、これだけ待たされるのって。。。

ようやく、目安のある看板が。

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あと10分?この坂道を!しかし今更引き下がれない。

漸く到着!

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早速、スパークリングウォーターをいただき、メニューを眺めるが、ここの一番のご馳走は

景色だ。

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こういうお店でまともな料理を望んではいけないかと思ったが、

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杞憂に終わった。

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イチゴのタルトは、やっぱりタルトタタンにして置けばよかった、と後悔。

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でも、とにかく景色がよいので許す。

あんなに大変な往路であったが、復路は15分程度でヴェルビエの中心街まで到着。

車があれば、是非お薦め。車がなくても、多少の山道ならば、という方には是非。とにかく景色が素晴らしく、エネルギーがもらえます。値段もリーズナブル。


ジョシュア・ベル&ジャン=イヴ・ティボーテ@ヴェルビエ音楽祭

2009-07-30 01:00:00 | コンサート

だって、皆来るんだも~ん、とヴェルビエまで来てしまった。今日はジョシュア・ベルとジャン=イヴ・ティボーテによるメンデルスゾーンのヴァイオリンとピアノのための協奏曲が目玉。

それにしても、この演奏会場にまずショック。テント張りで、そこに椅子を並べただけ。外の音が漏れなく聴こえる。

前半のピアノ五重奏曲などは比較的普通に聴こえていて、へぇ、テントでも何とかなるんだ、などと思っていたのたが、後半の協奏曲になって、結構な数の弦楽合奏団と蓋を取り払ってしまったグランドピアノが相手だからか、最初のジョシュの音に「えっ?」と思う。いつも聴いているコンチェルトの出だしの響きと余りに違う。これが、本当に、あの、5億円の(拘る)ストラディヴァリウスの音なの??

しかし、第一楽章の最後のピアノとのカデンツァでは、昔から組んできたティボーテとの息もぴったり、とても素晴らしかった。

メンデルスゾーン14歳(1823年)の作品。14歳でこんな作品が書けるなんて、やっぱり天才、と今更ながら感心する。

第三楽章も、やはりティボーテとの掛け合いが良い感じだった。ホールが良かったら、どんなに良い演奏になっていただろうか-と、とても残念。

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Promsといい、此処といい、夏の音楽祭は会場に問題がある所が多いのだろうか。ソリストにとって自分の出す音は演奏を進めてゆく上でとても大切だと推測する。本人への聴こえが悪ければ、それが即演奏に反映され支障を来たすのではないかと気の毒に思う。

楽屋にお邪魔したら、ジョシュは汗だく。ヴェルビエはとにかく暑いし、空気が薄くて私など肺の奥まで空気が入らない感じすらするのである。演奏などしたら、いくら男性でもexhaustしてしまうのは理解できる。初めて直接お目にかかって、写真より美しい容貌と少し距離感のある対応にこちらも余所余所しくなってしまったけれど、Maison du Chocolatのチョコレートを差し出したら、ちょっと打ち解けてくれたように感じた。やっぱりお土産は大事ね。

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ティボーテに今日の労をねぎらったら(今日の演奏会は「ティボーテへの白紙委任状」がサブタイトル)、「本当に大変だった」といい、また、ドレスデンでの演奏を讃えたら「ドゥダメルは素晴らしかったよ」というので、「あなたの演奏も良かった」といったら、とても嬉しそうだった。可愛い人である。