ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

ドリーム772

2014年09月07日 20時06分40秒 | 教育・指導法






少林寺拳法 橋本西道院・橋本西スポーツ少年団 道場通信


ドリーム №772


発行日 2014年8月3日(日) 文責・発行 長坂徳久


※月曜日⇒子どもたちへ。木曜日⇒保護者へ。土曜日⇒一般へ。日曜日⇒指導者へ。



【言葉を削る】

 指導者の指示や説明は極力ないほうがいいです。

最低限の指示、説明が指導をすっきりさせ、テンポの良いものにします。
 
向山洋一氏は、「1つの指示は10秒以内で。」とおっしゃいますし、

「できれば10文字以内で。」(文責 長坂)ともおっしゃいます。

 多くの指導者は、ていねいに説明することが親切だと思っています。

ていねいで長い説明でも相手がわかっているのならまだいいのですが、

ほとんどの場合は説明が長くなればなるぼよけいに意味がわからなくなります。

短い指示を繰り返すこと(一時一事)が効果的です。


ここで、橋本西の一般部の稽古の例で示してみましょう。

なわとびをアップで行う時の指示を例とします。

まず、長坂はやらないが一般的によく行われるであろう指示。


「なわとびをします。」

「はい、用意して。できた?」

「前とび10回、用意、ピー(笛)」

(拳士たちが10回行う。)

「ピー。やめ! 次、後ろとび10回、用意、ピー。」

 この感じが一般的でしょうか。

これのどこがいけないのか?と思われるかもしれませんね。

悪いとはいいません。ただし、これではテンポが悪くなるし、時間もかかります。

結果、拳士たちを巻き込めません。


長坂の場合は、次のようになります。

「なわとび用意。」

「ピー。前とび10。」

(拳士たちが10回行う。)

「ピー。後ろとび10。」

まず文字数にしてみます。前者は44文字です。長坂は25文字です。

時間にすると前者の場合は、指導者の指示だけで、早くても15秒~20秒程度。

長坂の場合は、6秒~10秒です。このパーターンで8種目行いますから、最終的には、

大きな時間の差になります。
 
指導者の言葉を削り、テンポよくすすめることで、リズムが生まれます。

そのことで、拳士たちは集中し、全員を稽古に巻き込む(引き込む)ことが出来ます。


また、ここでの笛の使い方です。前者の場合は、

1.はじめ、ピー(開始の合図)

2.ピー(終わり合図)

3.「○○何回、(用意)ピー(開始の合図)」

これは、笛で「開始」と「終わり」の両方をやっています。3回吹いています。


長坂は場合は、

1.ピー(終わりの合図 かつ 注目させる合図)

2.「○○何回」(この指示が開始の合図となる。開始の笛は吹かない。)
 

笛をふく回数は1回で、前者と同じ指示を与えることが可能です。

「ピー」の一つの笛で終わりの合図と注目を兼ねている。たかが笛、それど笛です。


子どもたちに「だらだらするな!」「もっと素早く行動しろ!」「「無駄話をするな!」と怒る前に、

自分自身の説明や指示を省みることが大切だと長坂は考えます。

稽古のテンポは、前に立つ指導者が作っているのです。だらだらしゃべる指導者のもとでは、

拳士もだらだら動くのかもしれません。

「早く用意しろ!」「いつまでしゃべってるんや!」などとやる必要はありません。

「3.2.1 ゴ―!」でいいのです。カウントダウンが始まればあわてて用意するものなのです。

「待たない、スタートしてしまう」拳士はそれについてきます。

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