ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

本当に一生懸命やってるの?

2014年10月10日 01時35分32秒 | 教育・指導法








少林寺拳法 橋本西道院・橋本西スポーツ少年団 道場通信

ドリーム 797

発行日 2014年10月9日(木) 文責・発行 長坂徳久

※月曜日⇒子どもたちへ。木曜日⇒保護者へ。土曜日⇒一般へ。日曜日⇒指導者へ。


【本当に一生懸命にやってるの?】

~Aチームへの指導より~


「いまの練習を一生懸命にやった人は手を挙げなさい。」

 水曜日のAチームの全国大会稽古での場面。

 中学生の戸田竜太郎・橋本健太郎も自主稽古として参加していた。

 7時~8時、長坂は「育夢学園・スーパートレーニングコース」の指導がある。

 いつもならその間は土橋が少林寺拳法を指導しくれるのが、この日土橋は体調不良で欠席となった。

 そのため、Aチームは、やることを長坂が指示し、

 自主練習とさせた。当然長坂は仕事の方を優先しなくてはしけないからだ。
 
 さすがにAチーム。しかも全国大会に出場する橋本西ファイナリストとしては自主

 的な練習でもそれぞれがまじめに取り組めている。

 しかし、ここまでチーム(集団)が成長してくると、指導は次の段階へ入っていかなくてはいけない。

 そうしないとチーム(集団)はさらなる高みへは行けない。


 8時になり育夢学園スーパートレーニングコースが終了。ここから長坂は少林寺拳法の指導者。

 「いまの練習を一生懸命にやった人は手を挙げなさい。」

 全員が手を上げた。次に問う。

 「では、100点満点の何点ぐらい一生懸命にやったのか言っていきなさい。」

 「99.9点」(笑わせようとして言っているようだが全く面白くないし、場の空気も読めていない。)

 「95点」

 「98点」

 「99点」

 「85点」 

 「120点」

 「90点」

 「90点」 

 「100点」

 「95点」

 「102点」

 
 「では、一生懸命にやった人は3人だけですね。」

 「・・・・」

 「一生懸命とは全力でやることです。つまり100点でないならそれは一生懸命とは言えないのです。

  ○○はなぜ99点だったのですか? 謙遜して一点少なくしたの?」

 「すこし、途中の飛足刀で気を抜いてしまった。」

 このように、思考させ、自らを点検させることも大切な指導である。


 場面は変わって、

 「なんのためにいまの練習をしましたか?」

 「体力をつけるため」と泰生くん。

 「全く違います」と長坂。

 泰生・匠海・健太郎・竜太郎は「基本のき」という練習をさせていた。

 それを泰生くんは「体力をつけるため」と思っているのだ。

 きちんと理解させていない長坂に責任がある。

 このあと、正しい目的、効果を竜太郎くんに説明させたがここでは紙幅の関係で割愛する。


 「なんのためにこの練習をするのか、何を直そうとしているのか、

  何を伸ばそううとしているのかを全員が意識しないといけない。

  それは、団体ならリーダーの役目です。リーダーがそれを指示しなくてはいけない。

  全員が同じイメージを持つということは難しいのです。

  『一生懸命にする』と言っても『一生懸命』のイメージは人それぞれです。

  だから、もっと言葉を具体的にしなくてはいけません。」

 と言って、次のように遊んでいった。

 「丸いものをイメージしなさい。はい、なに?」

 「10円玉」

 「ボール」

 「太陽」

 「100円玉」

 などばらばらになる。

 
 「丸いもので、大きいものをイメージしなさい。」

 「地球」

 「月」

 「太陽」

 「バランスボール」

  など。まだばらばらになる。


 「丸いもので、大きくて、今日に関係のあるものをイメージしなさい。」

  (この日は皆既月食でみんなで外に出て観月をした。)

 「月」(駿太くんが回答) 「太陽」
 
 
 「丸いもので、大きくて、今日に関係のあるもので、いま駿太が言ったもの。」

 「月!」

 これでやっと全員のイメージ、意識が揃ったことになる。
 
 「全員の考えている事、意識を一緒にするということはこれぐらい難しいこ 
 
  となのです。そのために、リーダーが「なんのために」「なにをしようとし 
 
  ているか」をたえず言わなくてはいけません。そして、他の人も「これは 
  
  何のためにやるのだろう?」「どんな効果があるのだろう?」と考えなくてはいけないのです。」


  さらに、そのためには「アセスメント」(評価)が必要なことも別の場面で指導した。

  PDCA(プラン・ドウ・シー・アクション)である。

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