習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

ザ・ブロードキャストショウ『のんちゃん、旅に出る』

2017-03-15 02:05:25 | 演劇
最初このタイトルだけ見て、これは見たいと思った。『のんちゃん、雲にのる』のパクリなのだが、あの小説の世界へのリスペクトが今の時代の中でどんなふうに映るのか(描かれるのか)それを目撃してみたいと思ったのだ。 小さなスペースでの公演である。初めての劇場(なんばのリバープレイスにあるアカルスタジオという場所)なので、そこもドキドキしていた。この作品の目指すものがそこにも象徴されている気がして勝手に . . . 本文を読む
コメント

川村元気『四月になれば彼女は』

2017-03-15 02:04:19 | その他
正直言ってうさんくさい、と思った。『世界から猫が消えたなら』を読んだとき、あざとすぎて無理、と思った。でも、映画になった作品のほうは監督が彼ではないからかもしれないけど、とても静かないい映画だと思えた。あの原作から、こういう映画ができるのだ、と感心した。川村元気は映画監督ではない。プロデューサーなのだけど、作家としても活躍している。そこにはプロデューサーとしての、リサーチされた観客の嗜好に合わせた . . . 本文を読む
コメント

『ブラインド・マッサージ』

2017-03-15 02:01:49 | 映画
こんなにも強烈な映画を見るのは久しぶりで、完全にノックアウトされた。先日見たパク・チャヌクの『お嬢さん』も確かに強烈だったけど、その比じゃない。これは表面的には恋愛映画なのだけど、そこに盲人というフィルターを通すことで、普通じゃなくなる。盲人だから普通じゃないとかいうのではない。彼らの貪欲な性への渇望に圧倒されるのだ。当たり前のことなのに、それがこんなにも切実で凄まじい。いつものことだが、ロウ・イ . . . 本文を読む
コメント

KUTO-10『あたらしいなみ』

2017-03-15 02:00:12 | 演劇
今回の工藤さんは、なんと台本にサカイヒロト、演出に樋口ミユという大胆な布陣を敷いた。これはすごい冒険だ。まず、このコンビの芝居が見られるというだけで、うれしい。それをKUTO-10でするというのだから、もっとうれしい。十分ありえたはずの、でも、今までなかったこの組み合わせが、工藤さんのもとで、どういう化学反応を起こすのかを楽しみにして劇場に向かう。 予想通りの妥協のない芝居だった。ふたり(も . . . 本文を読む
コメント

レトルト内閣『オフィス座の怪人』

2017-03-15 01:58:40 | 演劇
もうこれは明らかに『オペラ座の怪人』のパロディなのだが、(数年前にこの同じ近鉄アート館で同じコンセプトの芝居をスクエアもしていたけど、)それを三名刺繍さんがしたならどうなるのか。興味津々で見た。アート館の3周年企画である「VIVA!ミュージックアート館2017」の一環としての公演である。普段のレトルト内閣の本公演とはいささか趣を異にするのは仕方ない。イベント企画だから、。準備期間も十分じゃないし、 . . . 本文を読む
コメント

『若葉のころ』

2017-03-15 01:57:11 | 映画
映画を見て号泣するなんてことは最近めったにない。というか、昔だってなかなかそこまではしない。だから、声を出して泣く人(僕ですが)なんてほんとに久しぶりに見た。これを映画館で見なくてよかった、と思う。もし、昨年5月の公開時に予定通り劇場で見れていたならとても困ったことだろう。昨日、夜明け前のリビングでひとり見た。 でも、だからこそこんなに素直に泣いてしまったのかもしれない。今という時期も僕には . . . 本文を読む
コメント