総勢16人のキャストが織りなす。しかも、主役の猿川博士を劇団のエースである栗木己義とコヤマアキヒロがダブルキャストで演じる。ということは、2回見なくてはふたりの芝居は見れない。そんな贅沢なキャスティングって、と啞然とする。でも、主役といいながら2時間の芝居で出番は30分にも満たないけど。
これだけのキャストを擁して、でも、芝居はいつものように淡々と進行する。まぁ、当然のことだけど。いつものよ . . . 本文を読む
「松竹、秋の超大作」、のはずだった。なのに、まるで客が入らず、惨敗したようだ。大河ドラマにあやかった安易な企画と思われたのかもしれない。だが、出来あがった映画を見て、確かにこれでは誰の心も捉えない、とわかる。どこをターゲットにしたのかわからない映画だ。本来ならシルバー層にアピールして、ヒットを狙うべき企画だったのに、堤幸彦監督は、彼らの食指をそそらないような作り方で挑んだ。
これはバカバカし . . . 本文を読む
先に原作になった小説を読んでいたからかもしれないが、映画は小説の感動には及ばないような気がした。そのことに驚く。この場合原作小説といいつつも監督である西川美和が書いた作品だ。しかも、映画のために書いた映画化を前提にしたもので、どちらがどうとかいうわけではないけど、映画が小説に及ばないなんて、そんなわけない。
なのに、ここには小説を読んだ時のような衝撃はなかった。ストーリーを知っているから、で . . . 本文を読む