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あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

小川糸著 ファミリーツリ―を読んで

2014-02-25 20:38:25 | 日々雑事

相変わらずの雪景色だけど、少しずつ雪も消え始め
昼間に融けた表面が夜には凍って
雪の上を歩けるくらいの固雪となる。
ゆっくりと春に向かっているって事かな~


寒い曇天の梢に止まる野鳥は身動ぎもせずに。


雪の中にポツンと三毛猫一匹

先日思いがけず手に取った小川糸さんの「ファミリーツリ―」
単行本の裏側にあるあらすじを読んで
面白そうなので読んでみようかと思った。

小川糸さんの作品を読むのは、これで三作目で
最初は「食堂カタツムリ」次は「ペンギンと暮らす」で
どちらも感慨深い作品だった。


小川糸著 ファミリーツリ―

食堂かたつむり   ポチっと!

ペンギンと暮らす   ポチっと!!

本題に入るまでがなかなか作の中には入れない事があるのだが
小川糸さんの作風というのは、読んで行くにつれその情景が頭に浮かんで
話が進むとともに、自分も一緒に入り込んでしまっているのに気がつく。
だからか、最初っから本題に入るまで飽きないで
一気に読みたくなってしまうのだが
家事の合間なので途切れ途切れになってしまい
気ばかりが焦ってしまったが、ようやく読み終えた。


近所に咲いた赤いネコヤナギ

信州の穂高や安曇野が舞台となって
まだ行った事のない地なのだが
都会とはかけ離れた自然味一杯の会津と似てる様な気がすると思った。

3歳のころから思春期までの、幼馴染から大人の愛に至るまでの
兄弟のあり方や家族とは…が書かれており
紆余曲を経て家族になって行く様が
小川糸さん独特の、不思議さだったり
愛おしさや悲しみ後悔などが生き様となり
決して暗いとか悲しみだけではない何かが見え隠れしている。


ピンクと白のアザレア♪

「食堂かたつむり」でもそうだったが
普通の家族ではないものがあるのに
そっか、家族とはこういうものだったのかと思わせてくれ
その中ではきれい事ばっかりではなく
意外とドロドロしたものがあるのだけど
少しも嫌味を感じさせない…というか
読んだ後にほのぼのとした感情が生まれるのは
天性のものかもしれない。


若いきれいな女に人の香りと孫太郎が宣う…白いヒヤシンス

また、その作品の中の料理描写が、いかにも料理好きな糸さんらしく
とても魅力を感じる一因なのだろうなあ…。

山と流れて行く風の中を、少女と少年が笑いながら駆け抜けて行く
文を読みながら信州の穂高や安曇野の情景に
いつかは行ってみたいと思った。


我が家の猫ファミリー