あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

旅立ちの時

2006-03-02 23:05:35 | 思い出

他の鴨は旅立ってしまったが、二羽だけ住み着いてしまったようだ。


昨日は一日中晴れたり曇ったりの天気で、とうとう夜には雨になってしまった。
いよいよ3月に入り、県内の高校は卒業式が挙行され
大学へ行く者、就職する者、たくさんの旅立ちがあった事だろう。

振り返ってみれば、何十年経ったのだろうか…。
あの頃は、大学まで進む者は、今から比べると数少なかった。

やはり 昨日や今日のように、3月に入ったとは言え寒い日で
卒業してから、何日か経った頃だったと思う。

時折舞う細かい雪に身をすぼめながら、駅のホームに両親と数人の友人に囲まれ
たぶんに、大きい荷物は先に送ったのだろう…手にはボストンバッグがひとつ。
まだ若いその人は、期待と一抹の不安が入り混じった顔で挨拶を交わしていた。

やはり 同じ駅のホームの片隅に友人とわたし。

リボンのついた小さな箱が入った、しゃれた紙袋を持つ手は汗ばんでいた。
そんな二人に気づいた若い人はそっと近づき、一言…「どうも」とつぶやく
私は気の利いた事も言えずに「頑張ってください。」と、やはり一言。
そして、プレゼントの入った紙袋を渡すだけで精一杯なわたし。

向こう側から、呼ぶ声が聞こえて
立ち去る間際に「必ず手紙を書くから…」と、戻っていった。

あれから、何度手紙を書いたことだろう。
ただの一度も返事は来なかった。

まぁ 体よく振られてしまったという事だろうなぁ~~(~_~;)

今日 夕方には思いがけずに雪が舞い、すぐにやんでしまったが
なごり雪というにはかなり多目の雪だった…。




コメント (21)
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