ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2019J1リーグ第24節北海道コンサドーレ札幌vsFC東京@札幌ドーム20190824

2019-08-28 17:43:29 | FC東京

夏休みです。

今年の夏休みは、北海道。文字通り避暑。低気圧の余波で一気に秋めいている北海道。なんでも北海道としても9月下旬の気候とか。ところよっては朝方ははやくもストーブを使っているという、うわさに聞こえる北海道の夏の終わりのサウダージを感じにきました。

最初の目的地は札幌ドームです。札幌ドームもRWCの試合開催を控えています。でもコンサには厚別があるから、日程の影響は小さいようですね。

というわけで、コンサ戦でアウェイ八連戦のスタートです。長期ロードはどう考えても優勝への鍵になります。

終始コンサにオーガナイズされるも、勝ち点1を拾えました。

東京は成がお休み。シフトはスクウェアの4-4-2。GKは彰洋。CBはモリゲとつよし。SBは右にマコ左にジェソ。CMは洋次郎と拳人。メイヤは右に晃太郎左に慶悟。2トップはディエゴと謙佑です。

札幌は大勝した前節と同じオーダーです。シフトは3-4-2-1。GKはソンユン。3CBは右から進藤、ミンテ、福森。WBは右に白井左に菅。CMは宮澤と荒野。2シャドウは右に武蔵左にチャナ。1トップはジェイです。

鬼門札幌ドーム攻略の鍵はコンサ劇場を不発にすること。つまり主導権を取ることにあります。ところがのっけからミシャ札幌の術中にはまりました。ミシャ札幌の代名詞はフォアチェックと高速カウンター。型こそ違えどコンセプトは案外似た者同士です。

東京は八月のテーマとして省エネをかかげてきました。札幌はただでさえ涼しいうえドームですから、省エネの呪縛から解放されます。この点は歓迎すべきこと。一方で、札幌は少なくともホームでは酷暑対策の必要性がないわけですから、闘いかたを継続できる点で多少の優位性があると思います。札幌は夏休みのファンを15得点3失点の爆発的な攻撃力で魅了しました。それこそコンサ劇場のなせる技。攻撃力の抑止がテーマになることは必定です。もっとも札幌ドームでは2ヶ月半ほど勝ててなくロースコアも続いていて、ドーム自体の劇場濃度はひと頃より薄れているのかもしれません。

さて、札幌は代名詞のひとつ、フォアチェックを封印して静かにメゾピアノで試合に入ります。このときは意図がわからなかったのだけど、これはコンサ劇場に誘う序章でした。序盤からフォルテッシモで臨む作戦もあるのですけど、東京がフォアチェックに対応していて、さらに返し技としてカウンターを備えていることを考慮した選択だと思います。

でもピアノモードは入りだけでした。フォアチェックこそ封印しますけど、変わって繰り出したのは高速カウンター。まずはジェイを基点に、武蔵、白井、菅がどんどんゴール前のスペースを狙います。これに東京が誘引されてできるバイタルエリアのスペースが札幌の狙い目。チャナに加え、進藤と福森がダイアゴナルに入ってくるのが札幌の特長です。さらに荒野が中央前目にはり、さばきとチャンスメーカーの役を担います。前半は荒野にボールが集まります。東京はいつも通り、この札幌のハイテンションを受ける選択をします。でもこれはミシャが用意したブラフでした。東京がリトリートすることで東京のフォアチェックを封じられますし、受けモードの東京はロングカウンターも控えめになります。こうして知らずしらず札幌がオーガナイズする展開に入っていきます。

札幌のカウンターモードは15分ほど続きますけど、そこで突然止めます。東京のカウンターを警戒してというよりも、自ら引いた印象を受けました。ハイテンションになった展開を長期戦に移すために、一度落ち着かせる意図だと思います。札幌にはそのためのポゼッションモード、いわゆる遅攻があります。シャドウが基点になってボールを出し入れします。ただ、対東京という枠内での有効性としては、ポゼッションモードには東京の堅陣を崩すほどのストロングがなく、どちらかというとカウンターのほうが可能性がありました。それに、カウンターが発動したときのドームの沸きかたを観ると、コンサ劇場の主要キャストであるサポーターのちからを動員するためにもカウンターのほうが効果的なよう気がします。このあたりも味スタに似ていてシンパシーを感じます。

札幌が引きますから必然的に東京も攻撃権を持てるようになります。今日はマコがスクランブルでスターターでしたけど、積極的に攻撃に加わっていて違和感はありませんでした。東京は攻撃時の布陣にいくぶん工夫をしていたと思います。慶悟をトップに上げ、代わりに謙佑がチャンスメークを担っていました。2トップへのタイトマークの集中を回避する意図かなと思います。謙佑をフリーにすることでよりスペースを狙い易くするとともに、初速時点で優位に立つことができます。

それでも札幌は5+4の陣形を維持しますので、東京はなかなか有効なスペースを見つけられません。さらに札幌がタイトコンタクトで挑んできますから、チャンスの糸口を作ることもできません。お互いに守備加重の作戦で臨むなか、前半は静かに終わるかなと思っていた矢先、セットプレーで試合が動きます。

38分。ディエゴが福森に倒されて得た慶悟の左FK。札幌の単横陣五枚に対し、東京は前列ニアから拳人、謙佑、洋次郎と後列モリゲ、ディエゴ、つよしの並列横陣の六枚で、すでに数的優位です。慶悟のモーションと同時に後列が飛び出すパターン。慶悟が合わせたのは大外のつよし。拳人がニアに入ったので札幌のDFはニアからつめます。なのでつよしはフリー。クロスに武蔵が対応しようとしますけど、タイミングはつよしのもの。武蔵の背後から武蔵を越えます。つよしのJ1初ゴールが決まりました。札幌0-1東京。

札幌に思い通りなオーガナイズをされているなかでの、前半終了直前のゴールは、つよしの初ゴールというプレミアがつきながら、コンサ劇場の発動抑止に十分な効力があると思いました。前半はリードして終了。

後半開始早々、試合が動きます。

47分。謙佑の左スローインから。慶悟の戻しを受けた晃太郎がゴール前に走り込む洋次郎を狙ったチャレンジパスを入れますけど、これをミンテにカットされます。このボールが前方フリーのチャナにおさまり、カウンター発動にむすびつきます。キープして時間を作ったチャナは左を上がる菅にパス。アタッキングサードに入ります。中央はジェイのみ。東京は最終ラインが揃ってますけど、ジェイに引っ張られて下がり基調。この時やや遅れてフリーで武蔵が上がってきます。これをみた菅はマイナスのクロスを武蔵に合わせます。武蔵の右足シュートはジェイの左足に当たってコースが変わりました。札幌1-1東京。

後半開始も東京が攻撃権をもってスタートしていました。八月の東京の月間プランですけど、札幌が先制されても基本プランを変えなかったことも影響していたと思います。その成果がさっそく生まれ、どカウンターがはまりました。

イーブンに戻ったところで札幌が本来の意図をむき出しにします。タイトなフォアチェックを使いはじめます。これにより試合が鳴動します。東京が真っ向ガチンコを選択したので、試合が一気にオープンになっていきます。それとともにコンタクトが原因の小競合いが増えていきます。荒っぽいお祭り感が出てきて、ドームがわきます。

これこそミシャ札幌が望んでいたことでした。完全アウェイコンサ劇場の準備が整います。札幌はメインスタンドをアウェイサポに開放しない稀有なクラブです。アウェイサポゆっくり観戦派にとっては甚だ迷惑なローカルレギュレーションです。でも本来は、マツダスタジアムのように、そのようなルールがなくとも自然に真っ赤に染まるように札幌はしたいのでしょう。今日のコンサ劇場は、さすがに慣れも手伝ってますけど、東京の抑止力にはなり得ていませんでした。試合はオープンフォイトのまま膠着します。

そこで先にミシャさんが動きます。白井に代えてルーカス・フェルナンデスを同じく右WBに投入します。WBのチェンジは、とくに支障がない場合のミシャさんの常套です。

健太さんも同時に動きます。晃太郎に代えてサンホを左メイヤに投入します。慶悟が右に回ります。ちょっと興味深い作戦でした。オープンだったので健太さんの選択に注目していました。結果は喧嘩上等。

すぐにミシャさんがまた動きます。宮澤に代えて深井を同じくCMに投入します。今日の宮澤は、荒野が上がる分、ときにラインに入って舵取り役を担っていました。とくに問題はみえなかったのですけど、中盤をパワーアップする意図かもしれません。

健太さんが動きます。ディエゴに代えてジャエルを同じくトップに投入します。ディエゴが足をいためていたようなのでコンディションを考慮したのだと思います。

直後にミシャさんも動きます。菅に代えて中野を同じく左WBに投入します。これも常套手段。

さらに健太さんが重ねます。慶悟に代えてたまを同じく右メイヤに投入します。縦の推進力を左右とも揃える意図だと思います。オープンのまま押し切ろうとしたのでしょう。

このまま試合終了。札幌1-1東京。

オープンになった理由には、真夏にありがたいドーム開催試合だったこともあるでしょう。省エネモードのまま秋に入り、それが原因で調子を落としたくないですから、結果はベストではなかったけど、終盤戦に向けた良いアイドリングになったのではないでしょうか。

鬼門シリーズ三戦めもドローに終わりました。三つともドローがなにを示唆するのかわかりませんけど、勝ち点1を拾うことができました。マリノス以外は当該チームがぜんぶドローにおつきあいしてくれたので順位の状況はマリノスが近づいたのみ。

次は一転、残暑の名古屋。今年の名古屋は例年より暑さがいくぶん和らいでいますし、雨予報ですから、秋模様の札幌から続くインパクトは比較的少ないと思います。でも暑いことには変わりないので、コンディションを整えて臨んでほしいと思います。

個人的に今年は半分ホームのような名古屋ですから、ちょっと思い入れもあり。職場から参戦する金Jが楽しみです。


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