ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2018J1リーグ第17節FC東京vs横浜F・マリノス@味スタ20180722

2018-07-26 00:02:19 | FC東京

今年何度おなじことを言うかわかりませんけど、ホントに今年の暑さは酷いですね。くれぐれも体調にご注意ください。

ぼくらの日常に青赤が戻ってきます。ハレの日も楽しいけど、普段着のサッカーこそ、ぼくらがぼくら自身を投影できるサッカーなのです。

今週末は小金井阿波踊り。

ホーム再開戦の相手は、前節夢スコを達成して、悩ましかった前半戦の鬱憤を晴らす快勝をみせた好調マリノス。You'll Never Walk Alone♪

夢スコには届かなかったけど、マリノス史上最多失点のオマケもつけてのゴレアーダ勝利です。

東京はターンオーバーです。シフトは今日も4-4-2。GKは拓生。CBはモリゲとマコ。SBは室屋が戻り左は前日誕生日の宏介。CMは拳人とJリーグ200試合出場達成のヨネ。メイヤは右に慶悟左に今日は草民。2トップはディエゴと洋次郎です。

マリノスはポステコグルーさんが帰国されて、ピーター・クラモフスキーさんが代理を務めます。デゲネクが中断期間中に移籍。補充はなく内部解決です。シフトは4-1-4-1。GKは飯倉。CBはボンバーと金井。SBは右にマツケン左に山中。アンカーはタカ。IHは右にキー坊左にあまじゅん。WGは右仲川左に渓太。1トップは翔です。

試合はマリノスのイニシアチブではじまります。ハイプレッシングで東京の重心を下げ、トランジションポイントを有利にします。ひとたび攻撃権を握ると、マリノスの個性的なスタイルが発動します。マツケンと山中がタカと並ぶ位置に絞って3センターを形成します。ボンバーと金井が開き気味にバックアップポジションを取り、飯倉が上がって中央におさまります。これによりあまじゅんとキー坊のスペースメイクの稼働域が広がります。バイタルエリアの高い位置で二次基点ができるので、仲川と渓太がゴールに向かって仕掛けやすくなります。

マリノスの中盤はさらにポジションレスです。タカが上がる場合はかならずバックアップがいて、バランスを保つことを心がけているようです。SBとGKのポジショニングに独自性がありながらも、どことなくネルシーニョさん柏の最後のほうか達磨さん柏の初期のかたちにテイストが似ていると思います。

マリノスが試合を動かしながら、先制点はこれを受ける東京に入ります。

8分。宏介のゴールに向いてやや左寄りのFK。蹴る前から雰囲気がありました。左足で壁の外側をまいてゴール左隅に決まりました。ゴラッソ。東京1-0マリノス。

マリノスの超主体的なサッカーの評価はほかならぬマリノスサポにのみ権利があると思いますので、控えます。対戦相手側の立場としていうと、今日のような結果が毎回保証されるのであれば、このスタイルを常に歓迎します。マリノスには伝統的に守備的、受動的なイメージがありますけど、それをふりほどくための反動的な情動に由来するサッカーなのであれば、マリノスのアイデンティティを再認識する必要があるかなと思います。

主体的な攻撃サッカーがおもしろいかと問われると、かならずしもそうではないと答えるでしょう。サッカーは相手があって成立するスポーツであり、それゆえサッカーのたのしさは両者の関係性のなかで成立するものですから。それでも、圧倒的な彼我の差をおもしろく感じたことがないわけではありません。オシムさんジェフやミシャ浦和、風間さん川崎などなど。残念ながらいまのマリノスには、圧倒的なカリスマ性が欠けています。もちろんこれは簡単に成り立つものではありません。現時点のマリノスには可能性こそすべてということなのでしょう。

東京はマリノスの個性をしっかりと受け止めてます。ようするにスペースメイクの優位性に主眼を置いたサッカーですから、圧倒的なタレントでもなければゾーンを安定させれば対処は案外容易です。東京は先制以降も、守備網を安定して維持し、マリノスの左右の仕掛けを止め続けます。

やがて、東京本来のサッカーが機能しはじめます。序盤は消えていたディエゴにポストがおさまるようになります。そこで東京は、イニシアチブを奪いにかかります。ディエゴに少しばかり強引に中央で仕掛けさせることで、ただでさえ中央過重になりがちなマリノスのサイドをかっこうの狙いところにすることに成功します。これにより東京は重心が上がり、縦に加速するようになります。そして追加点が生まれます。

27分。アタッキングサード右サイドでボールを持ったディエゴが渓太と山中にはさまれながら強引にカットインします。この動きにタカとキー坊が引き寄せられたため、ゴール正面で草民がフリー。草民の右足ショットは、ディエゴに当たってコースが変わります。飯倉が触りますけど、そのまま決まりました。東京2-0マリノス。

理想的な時間帯での得点配分となりました。東京はさらにらしさを強調するようになります。カウンターのキレにこだわった鋭利なサッカーに切り替えます。その裏付けとして、中盤の支配力を増します。試合序盤は控えめにしていたプレスですけど、マリノスのポジション変更パターンを確認すると積極的にトランジションを狙うようになります。ファストブレイクの発動。そして前半のうちにさらに試合を優位な展開に持ち込みます。

45分。自陣でインターセプトしたモリゲが、前が開いたのをみて、そのままするする上がります。これを慶悟がフォロー。モリゲのパスを受けた慶悟がフリーで進撃します。このとき左サイドを草民がスプリントしてました。慶悟がスルー。これに抜け出した草民が追いつきます。一気にペナルティエリアに入ります。寄せる飯倉を左スワーヴでかわした草民は、走りながらシュート。これがコロコロゴールになります。東京3-0マリノス。

絵に描いたような美しいカウンターでした。いい変えると、マリノスの中央のルーズさは致命的でした。前半をはやくも3点リードで終えます。

サッカーは攻守が一体化したスポーツですけど、攻撃と守備でメソッドは異なります。どんなに圧倒的であってもボールポゼッションは100%にはなりません。であれば、常に反撃のリスクは内在し続けます。もしもマリノスの主体的なサッカーを成立させるのであれば、その根拠としての守備メソッド整備は必須だと思います。

東京のカウンタースタイルが確立された状況ですから、後半も早々と前半同様の展開になります。そこでクラモフスキーさんが動きます。キー坊に代えてウーゴを投入します。同時にシフトを4-4-2に変更します。ウーゴは翔と並んでトップ。あまじゅんがCMに下がります。エキセントリックなサッカーからオーソドックススタイルに切り替える選択です。ここからは打ち合いになりますけど、スコアは2-2のイーブンでした。結果的には、このスタイルのほうが現実的だということなのだと思います。

どつきあいのインファイトのオープニングブローを決めたのは、リードしている東京の、やっぱり華麗なファストブレイクでした。

60分。拓生のGKを前線で慶悟が競り、洋次郎が拾います。洋次郎からディエゴを経由してボールを引き継いだ草民がそのままドリブル。アタッキングサードに入ります。金井の寄せでロストしますけど、イーブンボールを洋次郎が拾います。これに山中がつきましたので、右で慶悟がどフリー。洋次郎のパスを受けた慶悟が、ダイレクトで右足を振りぬきました。東京4-0マリノス。

直後にダメ押しゴールが決まります。

64分。宏介の左CK。東京は、ニアに拳人一枚を置いて、主力はファアに固まるパターン。モリゲ、マコ、ディエゴ、洋次郎、草民です。マリノスはハイブリッド。マークはボンバー、タカ、山中、マツケン。つまりこの時点で、すでに東京は数的優位です。マリノスの不思議なシフトでした。東京はニアでマコを跳ばせて囮にし、宏介が飯倉とボンバーを越えるクロスを送ります。そこに大外からモリゲが飛び込みます。これはモリゲの胸に当たってこぼれますけど、そこにいた草民が押し込みますけど、これは渓太に当たります。イーブンボールになったところでさらに押し込んだのはマコでした。マコはJ1初ゴールです。東京5-0マリノス。

これを受け、クラモフスキーさんが動きます。渓太に代えて大津を同じく左メイヤに投入します。テイストを変える程度の意図だと思います。

同時に健太さんも動きます。洋次郎に代えて仕上げのリンスです。シーズン後半戦に向けて、健太さんのゲームマネジメントの方向性を決める重要なキーワードを内在している作戦です。それはファストブレイクの加速装置です。前半もカウンターをベースとするスタイルを維持することを前提とした試合進行でしたけど、スタータースコッド以上の切れ味を持つことはできていませんでした。今日は偶然、永井もオプションスタートでしたから、ファストブレイク加速装置が二枚。これは圧倒的な脅威だと思います。結果的には永井自らの「ゴール」しかなかったけど、後半戦に向け、頼もしいパターンになり得ると思います。

クラモフスキーさんが続けます。金井に代えて山田をCMに投入します。タカがCBに下がります。中盤をよりコントローラブルにするとともに攻撃への寄与を期待した作戦だと思います。そしてようやく反撃がはじまります。

69分。ウーゴがPKを決めます。東京5-1マリノス。

ゴールがいっぱい入って楽しかったけど、どことなく緊張感に欠ける印象になってしまったのは、やっぱりクリーンシートを果たせなかったことでしょう。よく大味な試合の次の試合は難しい試合になったりしますけど、因果関係は不明ながらも、チームのバイオリズムのバランスが狂うということはあるのかもしれません。事実目の前のマリノスがそうですし。次節長崎戦に向けてしっかりトレーニングしてほしいと思います。

健太さんが動きます。ディエゴに代えて永井を同じくトップに投入します。コンディションを考慮しつつ、永井とリンスの二人で仕留める省エネカウンターを狙った作戦だと思います。

マコは、目立ったミスもなく、それ以上に攻撃の起点にもなっていて、CB二戦目ですけど安定感が際立っています。ネガティブに目立つことがなく、いい意味でマコが入っていることを忘れるほどです。それに案外モリゲとの相性が良いのかもしれません。マコに注目して観てると、モリゲと指示の仕草がシンクロナイズドすることが多く、視野や判断が似ているのかもしれません。

最終盤にマリノスらしい人数をかけた攻撃がようやく機能します。

89分。山中からのスルーをペナルティエリアで受けた大津が後ろのウーゴに戻します。ウーゴは拳人、モリゲ、草民を引きつけます。さらにゴール前に翔がいて、マコと室屋がみてます。この時ウーゴの前方で山田がフリーでした。山田は、ウーゴのパスを拳人が触れたボールを拾って、左足でトラップして右足を振りぬきました。山田もJ1初ゴール。東京5-2マリノス。

そして健太さんが〆ます。慶悟に代えて晃太郎を同じく右メイヤに投入します。リフレッシュする意図でしょう。なんだかメイヤのポジション争いが活性化しそうです。草民が結果を残しましたから。このことが、ひとつのわかり易い基準をチーム内に芽生えさせたと思います。そうだとしても健太さんが草民を使わない限り競争は生まれませんから、あらためて慧眼に感服です。

このまま試合終了。東京5-2マリノス。

アウェイ長崎戦以来の、今シーズン二回目のゴレアーダは、全ゴールの得点者が異なる、華やかな試合になりました。陽が陰っても暑気が去らない夜が続きますけど、今夜ばかりは爽やかな気分になれました。宏介とディエゴのシュワッチマコのシュワッチWE ARE TOKYO♪眠らない街♪

これで9試合負け無しが続きます。2位で折り返しを迎えました。ワールドカップですっかり忘れていたけど、例年にない安定した成績に、あらためて期待がわいてきました。いや、忘れてるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

次節はその長崎。ゴレアーダのあとですから、緊張感をもってしっかり闘ってほしいと思います。


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