ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2019J1リーグ第30節大分トリニータvsFC東京@昭電ドーム20191102

2019-11-05 23:27:35 | FC東京

RWCをいっぱい楽しんだ一ヶ月強。スプリングボクスの優勝で幕を閉じました。いろんな国の人たちにも会えたので、終わって寂しいけどスペシャルな経験でした。

とかくするうちに、そういえばわが軍はRWC期間中もっとも長い期間遠征を強いられていて、RWCの終了とともにホーム味スタ帰還まであと少し。

今年の九州シリーズは秋に集中してまして、今日は大分。Jリーグ観戦でいくのは初めてなのでワクワクです。You'll Never Walk Alone♪

開始早々の2ゴールを無難に守り切りました。勝ち点差無しの2位キープです。

東京はベストメンバー。シフトはダイヤモンドの4-4-2。GKは彰洋。CBはモリゲとつよし。SBは成とジェソ。CMは洋次郎と拳人。メイヤは右にたま左に慶悟。2トップはディエゴと謙佑です。

大分は前節とほぼ同じオーダーです。シフトは3-4-2-1。GKは高木。3CBは右から岩田、鈴木、三竿。WBは右に怜左に達也。CMは裕紀と島川。2シャドウは右に三平左に小塚。1トップは後藤です。

さて試合は早々に動きます。

5分。大分のビルドアップから。三平と後藤のパス交換をモリゲがカットし、拳人に渡します。拳人は洋次郎に落とします。洋次郎はルックアップ。前線はディエゴがバイタルエリアにステイでポストを受ける体勢。謙佑はダイアゴナルにディエゴの裏を狙おうとスプリントしています。後藤がマーク。洋次郎の狙いは、そのどちらでもありませんでした。あえて、謙佑が開けたスペースにロブを送ります。この選択がスーパーでした。後藤より速く反応した謙佑は、カバーに出てきた高木を頭のトラップでかわし、右に流れてフリーのまま右足で流し込みました。大分0-1東京。

ゴールの余韻に浸るまもなく、追加点です。

7分。たまの左CK。大分はトレンドのフルゾーン。東京は中央に拳人ひとりを置き、主力をファアに固めるおなじみの形。たまのキックモーションと同時に、まず拳人がニアのストーン、三平と鈴木の間に入ります。これで鈴木の視界を遮ります。たまの狙いはその奥、ファアから鈴木の背後に飛び込むつよしでした。視界を奪われた鈴木の頭上を越えたクロスは、つよしにピタリと合いました。大分0-2東京。

東京の狙いは左サイドでした。大分はサイドアタック基調の攻撃スタイルで、基本的には左右シンメトリーに攻めたいのだと思います。ただ、布陣の都合や相対性により、試合によって加重はいくぶん変わるのでしょう。今日は左でポジションを上げて右に怜のためのスペースを作る狙いだったと思います。このため右サイドは、怜と岩田の間が少し開きます。

東京は逆にそこを狙います。相手チームが狙うということは、もしかすると大分のクセのようなものかもしれません。怜は試合中もボール欲求の高さを示すポーズを見せていたので、攻撃意識の高い選手なのでしょう。この怜の攻撃特質を活かすべく、シフトの特性上、本来は攻撃姿勢をみせるべきCBですけど、岩田の場合は怜のバックアッパーの役割が強いのだと思います。

ということは、右CBは1on1の強度を優先すべきだと思いますけど、いかんせん今日の岩田は東京の多重攻撃に苦労します。なにしろ慶悟が開けたスペースに頻繁にジェソが顔を出しますし、謙佑も意図的に左奥をダイアゴナルに狙います。岩田が守勢に手を焼くため、大分は全般的に下がり目になります。これは左サイドにも波及します。本来は三竿を高く位置取らせることで、三竿ブラザーっぽい、アタッキングサードで三竿を基点にした数的優位と、それを前提とするアタッカーのフレキシブルなスペースメイクによるアンストラクチャーを生み出したいのだと思います。チーム全体が下げられるため、三竿も達也も守備網に入ります。ゆえに、大分の攻撃はほぼアタッカー三人で完結しなければなりません。大分の攻撃はタレントのパフォーマンス自体がストロングになることはありませんので、アタッカーの動きを隠すことにこそ真意があります。その身をさらして機能しようがありません。

こうして東京は、ただ一点をつくことで、攻撃しながら同時に守備の安定ももたらす、サッカーにおける最上の作戦を成就します。東京が計ったもう一策はおなじくCBに対するものです。ビルドアップの起点であるCBに対し、体勢が作られる前にチェックをかけます。おそらく二次的な効果を狙ったのだと思いますけど、案外直接的な効果を見ます。それほどディエゴと謙佑のプレスは厳しいということでしょう。ここにきて、2トップのコンディションが上がってきているのかもしれません。

サッカーは、攻守の境がシームレスな流動性が魅力のスポーツです。大分のように、ストロングとウィークポイントが同じ場所に背反して存在するチームは、まさにサッカーの魅力を体現しているようでリスペクトしますし、観ていてもわかりやすくおもしろいですから、エンターテイメント性も高いと思います。

セーフティーゾーンに入った東京はコンサバモードに入ります。必然的に攻撃権は大分に移ります。でも東京が中央を固めますから、大分は、押し込みながら、それゆえスピードを活かすことができません。大分の主戦、全方位的高圧アタックを繰り出す余地がありません。このため大分は、いたずらに左右にボールを運ぶに留まります。

ご存知の通り、以降はこの東京がオーガナイズする時間が延々続きますので、観戦ノートとしては実質これにておしまい。前半はリードしたまま終了。

後半頭から片野坂さんが動きます。島川に代えて長谷川を同じくCMに投入します。島川の状態がよかったのか長谷川のコンディションがよくなかったのか、いずれ、ここでベストメンバーに切り替えます。でも東京の堅陣にゆるぎはありません。

ちょっと早めに安定期に入ると見たのでしょう。健太さんが動きます。たまに代えて晃太郎を同じく右メイヤに投入します。クローズにかかります。

そこで片野坂さんが動きます。後藤に代えてオナイウを同じくトップに投入します。正直、打ち手がなかったのかなと思います。あくまでもアタッカーのテイストを変えてみる意図で、ポジティブな場面でのチェンジオブペースにはなりませんでした。

さらに片野坂さんが動きます。小塚に代えて伊佐をトップに投入します。オナイウが右、三平が左シャドウにそれぞれ回ります。これも同じくアタックのテイストを変える意図でしょう。

同時に健太さんも動きます。謙佑に代えて田川を同じくトップに投入します。謙佑のコンディションを考慮したのだと思います。

RWC観戦でラグビーのわかりやすさに浸った後ゆえ、あらためて今年の東京を観ると、一般的な感想としては、サッカーをたいくつに感じるだろうなと思いました。東京のサッカーを否定しているわけではありません。変えようと提言したいわけでなく、いや素人が提言なんておこがましく。サポはそもそも、ある種近親的な盲目性を持つ特殊な種族ですから、いわゆる一般にウケるサッカーを意識できないものです。ただ少なくとも今年の東京は、霞のようでありながらも、一般ウケも兼ねる姿を垣間見せてくれたと思っています。それは非常に単純なことであり、強く愛されるサッカーとの共存が可能だと思います。今日は必要最小限のエンターテイメントを保った試合でした。その点でまだ今年の健太東京は完成形ではありません。今年の成績いかんを問わず、来年以降はそんなチームスタイルを目指して欲しいと願います。

ほぼ一方的に攻撃権が大分にありながら、大分に得点の香りは微塵もしません。着実に時間が経過し、そして健太さんが〆ます。ディエゴに代えてアルをCMに投入します。同時にシフトを4-2-3-1に変更します。洋次郎がトップ下に回ります。

安定を失わず、このまま試合終了。大分0-2東京。眠らない街♪

これぞオーガナイズという完璧な内容で、いよいよ残り一か月となったラストスパートのスタートを非常に良い結果で切ることができました。なんとなく、とてもナチュラルに、チームとしての心身のコンディションが整ってきたように感じます。もちろん東京には優勝経験はありませんけど、初心者にも関わらず気負いはまったく無いんじゃないかと思います。You'll Never Walk Alone♪

二か月半におよぶ長い長いロードもいよいよあと一試合になりました。ここまで3勝2分2敗。一時はバイオリズムが最低に落ちてヒヤヒヤしたけど、どうやらイーブンには持ち込めそうです。ロードの〆は有終で終えることを願います。

磐田はおやすみしますので、次は味スタ帰還戦。万感の想いでわが軍を迎えたいと思います。


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