ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2017J1リーグ第10節ベガルタ仙台vsFC東京@ユアスタ20170507

2017-05-09 23:16:51 | FC東京

ゴールデンウィーク最終日は、晩春の仙台。ツツジやハナミズキが咲き出して、東京より一週間ほど時間差があるようです。

日帰りも普通に可能なスケジュールなんですけど、ごはんを食べに(^_^;)。はじめてホヤを食べました。

zero zero zさんのミニライブがありました。ユアスタの上に見えた東北の春の爽やかな青空にぴったりでした。

たまとの二年ぶりの再会です。昨年は契約で東京戦に出場できませんでしたから、たまの想いの強さを感じます。

嘉人の2ゴールを守りきっての快勝です。

東京は前節の同じオーダーです。シフトは4-4-2。GKはお誕生日の彰洋。CBはモリゲとまる。SBは徳永と宏介。ボランチは梶山と洋次郎。メイヤは右に広貴左に慶悟。2トップは遼一と嘉人です。

仙台はひさしぶりに勝利した前節のオーダーを踏襲します。シフトは3-4-2-1。GKはシュミット・ダニエル。3CBは右から大岩、平岡、増嶋。ボランチは富田とたま。WBは右に菅井左に永戸。2シャドウは右に梁左に石原。1トップはクリスランです。

晋仙台は今年、よりイニシアチブを積極的に取るポジティブなモデルチェンジに挑んでいるようです。その影響でまだチームは発展途上なのか、成績が安定しません。粘り強く闘えたかと思うとゴレアーダを食らったり、上下動の激しいシーズンを送っています。その分ハラハラドキドキで、チャレンジの苦しさともどかしさと楽しさをチームもサポも感じていることでしょう。その意味では、ぼくら東京と同じでシンパシーを感じます。

仙台が開幕してからここまでの間でどのようなアジャストを加えたのかはわかりません。でも、あるいははまれば威力あると想像される武器を確実に持っています。

仙台の守備は、かつての荒々しさを全面に出すやりかたは影をひそめていますけど、たしかにその名残を感じさせます。東京はこのようなどつきあいに対してファイティングポーズを崩しませんから、今日の印象は、とてもハードなものになりました。YLCで過度にクリーンで滑らかな試合を観たばかりなので、ギャップを感じました。コンタクトが多いので、カーレース用語を使うとストップ&ゴーな試合でした。

これは、アプローチこそ違えど、互いの志向しているサッカーが似ているからこそのことなのだと思います。それは、中盤を守備で制し、はやく攻めること。というわけで、序盤は攻守の切り替えがはやいダイナミックな展開になります。

東京の攻撃プランは二つ。主に主導権を取るための作戦として序盤から頻繁に見せたのは、ロングフィードでアタッカーを走らせるパターンです。もうひとつは、遼一をポストに使って縦と横のタベーラでスペースを奪う作戦です。

試合を通じての比重は前者のほうが多かった印象です。出し手は両CBと両ボランチ。この四人のキャスティングを、事情とはいえパサーで揃えられたことは、このような長短のバラエティがある攻撃の実現を後押しするものです。配した選手によって作戦の選択を微妙にアジャストしていることがわかります。

主武器はおそらく後者でしょう。遼一と絡むポジションは、ボランチだったりメイヤだったり、あるいは嘉人だったりします。いずれにしろ、ポストの落としを受けたポイントが攻撃の成否の分岐点でした。つまり仙台のバイタルエリアの壁を突破できると、有効なアタックができていました。

対する仙台も2パターンの攻撃プランを用意しています。ひとつ目は、クリスランのポストを軸にした縦に急ぐ高速アタックです。裏に抜ける役を担うのは主に石原です。たまと富田が前を向いてプレーでき、かつクリスランがフリーのときは威力のあるアタックができていました。

もうひとつは永戸です。速攻が叶わなかったときのオプションではありますけど、威力は十分です。最終ラインでゆったりパスを回しているうちに守備網を左サイド、つまり菅井側に片寄せさせます。その間に永戸がライン際を最前線まで上がります。そこに富田もしくは大岩からポジティブなロングサイドチェンジが送られます。当然この時点で永戸は、すでにアタッキングサードでフリー。永戸からのアーリークロスはスピードがあって精度も高く、ゴール前のフィニッシャーがタイミングを信じて飛び込めます。仙台の左サイドは、パク・チュソンの退団以来長年苦労したポジションですけど、ようやく新しい武器が加わりました。

東京も仙台も、なので攻撃を有効たらしめる鍵は、中盤の壁を越えることです。東京はコンビネーションで崩し、仙台は中盤そのものを飛ばすことでこの壁を越えようとします。でも、どちらの守備もディフェンシブサードに入ってから堅固でした。

中盤のコンタクトについては前述の通りです。今日の東京は中盤のパスミスが目立ちました。それほど仙台の圧力が高かったことをあらわします。ただ、リスクマネジメントの意識が今日の東京は徹底していました。ミスがあっても周りのフォローがしっかりしていてリスクを未然に防ぐことができていました。

それから仙台の速攻に対しても、試合が進むにつれ、抑えるべきポイントである出し手と受け手の自由を奪えていました。序盤機能していたクリスランのポストが徐々に消えていったのはこのためです。こうして、はやい展開ながらも泥試合の様相を呈しはじめたころ、先制ゴールが生まれます。

21分。宏介の左CK。仙台はフルゾーンでゴールエリアのホリゾンタルラインを挟んで6+4の2ラインを敷きます。東京はファアに5人固めます。ゴールに近い側にニアから遼一、慶悟、まる。遠い側はニアにモリゲ、ファアに嘉人。なので宏介は、シンプルにモリゲの最高到達点と仙台の相対的守備力とのギャップを狙うクロスを送ります。これにモリゲと菅井が競ります。モリゲのシュートは菅井にあたって跳ね返ります。そこにいたのは嘉人でした。嘉人はダイレクトに右足を合わせます。仙台0-1東京。

リードした東京は、例によって守備加重のモードに入ります。仙台に攻撃権を渡します。ここからしばらく、仙台の速攻と永戸を軸にした左サイドアタックが機能します。とくに永戸に威力のあるクロスを供給され、ゴールに迫られます。左サイドアタックのときの仙台は右から大岩と菅井が攻撃参加し、人数をかけた重層的な攻撃を見せますから迫力があります。

東京は重心が下がりますから、必然的に攻撃の基点が下がります。試合をコントロールする意図からか、長めのボールが減ってコンビネーションやドリブルでの攻撃が増えます。でもミスが目立ってきました。このあたりが課題でしょう。リードしている状況のコントロールの仕方をもう少し安定させたいですね。

中盤のコンタクトがさらに激しさを増してきます。東京はリスクを予防するため、仙台は高い位置でボールを奪うため。中盤の攻防が流れを決める展開になります。それでも決定打を打たれることなく、前半はリードのまま終了。

後半も仙台に攻撃権が渡ったままはじまります。東京は先制してから20分強を守りきりましたから守備のリズムができていたのだと思います。仙台のパスミスを誘うプレッシングを含め、守備が機能します。

ここで篠田さんが動きます。広貴に代えて永井を同じく右メイヤに投入します。攻守両面での永戸のケアだと思います。とくに守備面で、永戸に対するマークをタイトにすることができました。以降、永戸のクロスを封じます。

そして直後、ふたたびセットプレーで試合が動きます。

57分。宏介のFKは、アタッキングサードにかかる手前あたりの中央やや右寄り。宏介はシュミットの頭を越えるロブ気味のシュートを放ちます。これをシュミットがファンブル。これに反応しつめていたのは嘉人だけでした。嘉人は右足で流し込みます。仙台0-2東京。

このときも仙台はフルゾーンでした。その影響かボールウォッチャーになっていて、シュミットがこぼす可能性を嘉人のように感じられていた選手は皆無。東京にきてはじめて、嘉人のサッカー脳の凄みを感じられた気がします。

これを受け、晋さんが動きます。菅井に代えて蜂須賀を同じく右WBに投入します。仙台の左右のWBはテイストが異なります。菅井はゴール前に進出してフィニッシュに加わる、攻撃参加のタイミングが信条です。菅井を活かすために右シャドウに梁を置いているのでしょう。蜂須賀に代えることで、左右ともクロッサーが揃います。

直後に篠田さんが動きます。遼一に代えてウタカを投入します。同時にシフトを4-2-3-1に変更します。ウタカは1トップ。トップ下は嘉人。遼一のコンディションを考慮したのと、カウンターを狙って一枚でも攻撃のかたちを作ることを意図したのだと思います。

リードが広がった東京は、さらに試合のコントロールを重視します。永戸を封じられた仙台は、攻めては東京の壁に跳ね返される、同じような展開が続きます。そこで晋さんが動きます。梁に代えて奥埜を同じく右シャドウに投入します。ドリブラーアタッカーでシューターでもある奥埜にシュートアテンプトを期待したのだと思います。

それでも東京を攻略できないので、さらに晋さんが動きます。増嶋に代えて直樹を投入します。同時にシフトを3-4-1-2に変更します。直樹は左CB。富田がリベロに下がります。奥埜はボランチに回ります。そして平岡が最前線に上がるパワープレーです。

終盤の東京の守備はホントに安定していました。晋さんの作戦変更にも落ち着いて対応します。篠田さんが〆にかかります。嘉人に代えて拓馬を同じくトップ下に投入します。

結局仙台は、これ以上の打開策もなく、このまま試合終了。仙台0-2東京。眠らない街♪We Are TOKYO♪嘉人のシュワッチHAPPY BIRTH DAY彰洋♪。

ひさしぶりにたまの元気な様子を観られました。ファイターで躍動感あふれるプレーは変わらずで、仙台の攻撃をかたち作るうえでかかせないキーマンになっているようです。いくぶん、かつての軽さのようなものが無くなって、落ち着いた雰囲気も感じました。

守備は相当良くなってきていますね。守備網を整えてからの守備だけでなく、攻守が切り替わる局面のコンセントレーションもチーム全体でできていました。このようなマネジメントができれば、攻撃時にリスクを取る積極性が生まれる素地になってくれると思います。まだまだ攻撃のコンビネーションが整っていませんけど、嘉人がいよいよ本領を発揮するきっかけを見せてくれたことですし、もう一段上にチームを上げる示唆なのかもしれません。

次は金町ダービー。好調柏ですから楽しみです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿