ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

第95回天皇杯準々決勝FC東京vsサンフレッチェ広島@長崎県立総合運動公園20151226

2015-12-27 17:12:19 | サッカー

クリスマスを過ぎるとその瞬間から一気に和の季節が訪れます。今日から冬休みというかたもいらっしゃるでしょうね。

今年は、慌ただしい年末年始をぬうような天皇杯が戻ってきました。ベスト8からの闘いがはじまります。

東京は割り当てというか、ベスト8恒例の地方巡業になってしまいました。諫早です。よりによって、この時期の長崎遠征はとてもじゃないけど行けません。無事に味スタ決勝に戻ってきてくれることを願って、テレビ観戦です。と言って仙台で、ですけど(^^;;。

 

とても悔しい結果になりました。気持ちの整理がつかないかたも多いと思います。落ち着いたら、もし良かったら一緒に激闘を振り返ってみてください。

プラン通りの先行逃げ切りパターンにはまりかけましたけど、残り5分を耐え切れませんでした。悔しいけど、これがサッカーなんだな。ミステル東京の冒険がおわりました。そして今年二度目の愛する選手との別れです。

東京は今年のベストマッチ、2ndステージ第13節とほぼ同じ布陣、今年のベストメンバーです。シフトはミステル東京の集大成4-3-1-2です。GKは達也。CBはモリゲとまる。SBは徳永とフィテッセへの移籍が発表された宏介。3CHは右から拳人、秀人、ヨネ。トップ下は河野。2トップは遼一と慶悟です

広島はCSとCWCの連戦のなかで、晃誠と野津田を失いました。航平は間に合ったようです。単純なフィジカルのコンディションに関してはベスト8チームのなかで最悪でしょう。ただコンビネーションとメンタルを含めた総合的なコンディションは、逆に最高かもしれません。シフトは言わずもがな3-4-2-1です。GKは卓人。3CBは右から塩谷、千葉、翔。ボランチは青山とカズ。WBは今日は右に柏左に航平。2シャドウは今日は右にドゥグラス左に茶島。今日の1トップは皆川です。

東京も広島も2nd第13節の結果を踏まえたアジャストを前提にしたプランで臨むのは、誰の目にも明らかだと思います。

東京の成功要因は、プラン面ではミキッチと航平の両WBを押し込めたことと、ドゥグラスの自由を奪えたことにあります。加えて1st第6節で手痛くやられたジャガーにスペースを与えないバックス陣のがんばりが完勝を引き寄せました。成功者である東京は、当然同じプランで臨みます。つまり試合開始の時点で、今日の試合展開を左右するキャスティングボードは、ポイチさんが握っていたのです。

なんとなれば、東京にはあの日以上ののり代はありません。一方の広島は、あの日のエクスキューズを含めて、晃誠と野津田不在がありつつも、選択肢がまだあります。あの日最大のエクスキューズは、柏がいなかったことです。東京は、宏介の1on1はもとより、チームとしてミキッチを封じました。キャラが大きくことなるドリブラーでシュートもある柏に対し、同じことができるかが試合の趨勢を握ります。

広島の攻撃の特長は、中盤を潔く省略して一気に前線につけることです。前線に五枚並ぶので、カズと千葉は五つの選択肢を持つことになります。あの日は、ドゥグラスと晃誠にマンマーク気味についてバイタルエリアの選択肢を消すことに成功しました。これも要因のひとつ。

ですので、考えうる広島のアジャストプランは、ミキッチを見切って柏を使うこと、それからドゥグラスをシャドウではなく裏を狙う役につけることです。もうひとつは、ジャガーを頭から使うこともあり得るかなと思ってました。

ポイチさんの布陣の選択は、前述の通り。皆川の選択は、CWCからの良い流れを保ち、前線に明確なターゲットを作るという意図だと思います。いずれにしろ、スターターのポイントは、宏介vs柏。

東京の入りかたは、あの日とほぼ同じでした。拳人を航平の裏に走らせ、これを河野にフォローさせ、広島の左サイドを撹乱しつつ、高い位置で基点を作ります。もちろん宏介をフリーにするための罠です。

でも柳の下に二匹目のドジョウはいません。あの日の広島はコンサバティブな入りかたをしました。それが東京のプランと噛み合ってしまった要因です。ミキッチではなく柏を使った、ミステルに対するポイチさんのメッセージがここにあります。

航平サイドは翔とカズのトライアングルをバランス良くコンパクトに保ち、拳人を中心にした東京のアタックに対処します。自明ですけど、広島はビルドアップスタイルですから、トランジションポイントは低いです。左でトランジションすると翔、カズ、千葉がボールを回して東京のフォアチェックをかわします。この間に柏とドゥグラスを高い位置で並ばせます。東京にリトリートさせると、やや上がり加減の塩谷に預けます。ここに広島の攻撃スイッチがあります。塩谷の選択肢は二つ。ドゥグラスと柏です。最終的な狙いは柏なんですけど、直接つけるパターンとドゥグラスを経由するパターンがあります。東京のマーキングの状況を見て、塩谷、柏、ドゥグラスはパターンを使い分けていました。

今日の東京の中盤の守りかたは、左右アシンメトリーでした。右サイドはマンマークです。茶島は秀人、航平は徳永、翔は拳人がケアします。シンプルなマンマークなので、右サイドはキックオフから安定していました。何度か航平にクロスを上げられましたけど、茶島を秀人が消していたので、航平は単独でプレーせざるを得ず、効果的なクロスはほとんどありませんでした。

一方の左はゾーンです。大きな役割を担ったのは河野です。河野は基本的には青山をマークします。展開が塩谷サイドに向いた瞬間に、河野は青山から離れ、左サイドの守備に入ります。塩谷にボールが入ったらほぼ必ず縦パスが入ることがわかっていたのでしょうね。

左サイドがゾーンなのは、ドゥグラスと柏の動きにバリエーションがあるからだと思います。柏の前後を慶悟と宏介がケア、ドゥグラスの前後を河野とヨネがケアします。塩谷はあえてフリーにして、起点ではなく基点を抑えるイメージです。

右に比して左サイドは連動性が求められるので、アジャストに時間がかかります。ゆえに序盤は、宏介が柏と1on1の状況にさらされるシーンが目立ちました。アジリティでは柏のほうが上ですから、宏介は手を焼きます。柏が何度か危険な突破を見せます。

アジャストしてきた広島のプランがはまり、猛攻を受けることになります。でも東京は、次第に守備が安定してきます。一番の主要因は、モリゲとまるです。モリゲは皆川にマンマークでつきます。まるはヨネの後ろにいて、ドゥグラスが東京のゾーンから抜け出たところをケアします。茶島は前述の通り。なので、柏、航平からクロスがゴール前に供給されますけど、最終局面でモリゲとまるが跳ね返します。広島にシュートすら打たせない完璧な守備でした。

やがて左サイドのゾーンが安定してきます。塩谷の攻撃パターンを見切った左サイドのグループは、コレクティブに予見できるようになります。だから宏介も体勢を保ったかたちで柏と対峙できていました。柏から効果的なクロスが供給されなくなります。

守備が落ち着いたので、東京はあらためて攻撃を開始します。今度は慶悟にパスを集めます。左サイドに張った慶悟を基点に、内にヨネ外に宏介を置きます。宏介に柏との1on1の状況をプレゼントする意図です。

ちょっと理由を読めなかったのは、河野の役割です。河野はボランチの横のスペースに仕切りに顔を出し、フリーになっていました。でも東京はあえて河野を使いません。東京の攻撃の基本プランが河野を経由するかたちだという認識が広島にあるので、もしかしたら河野を見せて囮にする意図だったのかもしれませんね。

もうひとつは、ビルドアップの起点です。通常は秀人を頂点にした正三角形に徳永と宏介を加えた逆台形ですけど、今日は秀人をほとんど経由しません。秀人は攻撃時も下がり加減で、代わってモリゲが高めに位置取り、攻撃スイッチを押していました。これも理由はよくわかりません。細かいことですけど、ここに来てまた新しいミステルのサッカーを観ることができました。

37分。東京が押し込む状況が続いた時間帯。右サイドアタッキングサードのスローインからボールをつないでサイドチェンジ。宏介に渡ります。広島の守備網はボールサイドに寄せています。この時、というよりもこの少し前から、徳永がこの広島の守備のやり方を見て、大外を伺っていました。この時も徳永が高い位置でフリーになっています。宏介からの戻しを受けたヨネがルックアップ。徳永の呼び込みを見逃しません。徳永に気づいた茶島が航平に指示しますけど、航平は河野をケアしていて徳永につけません。茶島がケアすべきですけど、ラインを意識してか離れられません。ヨネは徳永にピタリとつけるスーペルなロングサイドチェンジを決めます。パスを胸で受けた徳永はゴール前の状況を確認。徳永には航平が寄せています。広島はゴール前に6人並んでいますけど、局面はゴール前のみ。ファアに慶悟がいて千葉が見ています。ニアに遼一が飛び込もうとして翔が見てます。遼一にやや遅れて拳人が入ってきて、カズのケアが遅れ加減です。徳永はこれを見逃さず、拳人に折り返します。拳人がトゥで触れたシュートが、千葉の前をとった慶悟へのパスのかたちになります。慶悟は右足で流し込みました。東京1-0広島。

東京の望み通りに先制できましたけど、あの日との微妙な違いがここにもあります。あの日の先制は70分。ジャガーが投入されて広島がモードチェンジした直後でした。そして1stの逆転負けでは、開始早々によっちが先制しています。今日もまだ後半まるまるたっぷり残っています。

守備が安定していたので安心感はありましたけど、なんと言っても今日の広島は、ジャガーだけじゃなく寿人も控えていますから。前半はリードしたまま終了。

後半頭から広島がアジャストします。フォアチェックをはじめました。東京の中盤とゴール前の守備が完璧だったので、状況を打開したかったのかもしれません。でもフォアチェックを専門とするチームをすらものともしなくなった東京守備網ですから、慌てることはありません。

ちょっと早すぎ感がした先制からのこちらの心配をよそに、東京の守備はますます研ぎ澄まされ、集中したコレクティブネスが増してきます。もともと広島の攻撃パターンがシンプルなこともあり、広島の攻撃をすべて読み切れるようになりました。たぶん選手は、この時間帯相当な手応えを感じたと思います。

なので先に動いたのはポイチさんです。皆川に代えてジャガーを同じくトップに投入します。ただジャガー投入はだいたい後半15分くらいなので、予定調和だったかもしれません。

ジャガーが入って、トップにポストがおさまるようになります。マークはやはりモリゲです。モリゲは緊張感があったでしょうね。皆川の時とは表情が違ってみえました。ここからが真の広島との真っ向勝負ですから。

そして、事件が起きます。66分に、慶悟が二枚目の警告を受けて退場します。これは地味ですけど攻守に大きな大きな痛手になりました。ここから先、事実上東京は完全に守勢に回ることを余儀無くされます。まず攻撃面では、前線の納めところを失います。なので後ろの選手を押し上げられなくなり、攻撃のかたちすら作れなくなります。守備でも慶悟は重要なフォアチェッカーのひとりです。それまで安定していた中盤左サイドのゾーンが効かなくなります。

それでも東京は、耐えます。ひたすら耐えます。まずはシフトを4-4-1に変更します。河野が左メイヤに下がります。そしてなによりも、最後の砦CBを中心としたペナルティエリア内の守備が堅く、マンマークに集中し続けます。

ただこれには東京に有利な条件がありました。ジャガーがトップに入ったことです。東京がリトリートするので、ジャガーの大好物、スペースがありません。必然的にスタンディングでのプレーになります。もちろんジャガーはテクニシャンでもあるのでクローズドスペースでも打開するタレントではあるのですけど、なにしろマーカーが日本代表で、今年のベストイレブンですから。

広島は普段着のサッカーを脱ぎます。東京の前線の枚数が減ったので、カズが下がらず中盤に残ります。カズに高い位置でコンダクトさせる意図だと思います。ただその分青山がちょっと位置取りを迷っているように見えました。青山はカズの横にいましたけど、もっと前でドゥグラス、茶島をフォローする動きをされたら怖かったです。カズを上げても広島の攻撃パターンそのものは変わらず、翔、カズ、青山、塩谷と回して、柏に預けて宏介との1on1です。

ミステルが動きます。河野に代えて羽生を同じく左メイヤに投入します。慶悟退場の時点で予想されましたから、ちょっと引っ張った感がありました。

そしてポイチさんが同時に動きます。航平に代えてミキッチが右WBに入ります。柏が左に回ります。ドリブルでは状況を打開できないと見たのでしょう。

宏介vsミキッチの再現です。そして宏介、ミキッチともに退団が決まっていますから、おそらく最後の対決です。宏介はパーフェクトでした。ミキッチのクセを見切っているのでしょうね。なんとなくミキッチを使ってくれるほうが、怖さがなくて安心して観ていられました。ただ、しきりにミキッチを使う分、左に回った柏の静けさがなんとも不気味でした。

そしてついにあの男が登場です。ポイチさんが動きます。茶島に代えて寿人をトップに投入します。ジャガーが左シャドウに下がります。このかたちが嫌でした。寿人のゴールセンスはもとより、ジャガーが一枚下がることで、小さいながらもジャガーにとっては十分なスペースができます。なによりも、モリゲが寿人のマークに変わり、ジャガーにはスピードで明らかに不利な秀人がつくことになることです。

あと15分、あと10分と、もうここから先は祈るばかり。時間が経つのがこれほど遅く感じたことはありませんでした。そして、後半も40分が過ぎ、長居が見えはじめた矢先、ついに猛獣の咆哮がとどろきました。

85分。達也のパントキックを塩谷が拾ってそのまま左に展開。翔から青山に。青山は拳人に背後のライン際にいる柏にフィード。広島陣から一気にアタッキングサードに入ります。柏は寄せてきた拳人を左脚トラップでかわしつつルックアップ。この時ゴール前は、ニアの寿人はモリゲがケア。やや遅れてファアに入るドゥグラスは宏介がケアしています。ただ、柏と並走して中盤から長駆前線に上がっていたジャガーを、ボールウォッチャーになっていたヨネが気づきません。これを見た柏はジャガーの頭にピンポイントで合わせます。達也は動けませんでした。東京1-1広島。

正直、これで終わったと思いました。東京は攻撃のかたちをまったく作れて無かったですし、もし逃げ切りだけを意図していたとしても、もう一度攻めるモードに切り替えるのは不可能だと思いましたから。

アディショナルタイムを含め、まだ十分な時間があったので、広島は一気にトドメを刺しにくるかと思いました。でも広島の選択は、延長止むなしのリトリートでした。

図らずもというか、昼間に現地で目撃した仙台vs柏も似たような展開で、リードする柏が退場者を出し、仙台のパワープレーになりました。数的優位の広島と仙台、数的不利の東京と柏、どちらも対照的な選択をして、とても興味深いです。

秋野が退場した直後に仙台が追いつきイーブンになります。ここで柏がとった作戦は、シンプル is the bestでした。ロングカウンターです。ロングフィードを前線に放り込みます。加えて前線に、基点になれるクリスティアーノと裏を狙える工藤、山中を配置します。

これに対し東京はというと、事実上攻撃を捨てました。柏と違って基点となる慶悟を失った状況がなんとも痛かったです。さらに東京にはスピードマンがいません。ずっと我慢していましたけど、よっちがいたらなと恨めしく思いました。

仙台は延長前半早々とリードします。その後、なぜかポゼッションせず、縦に急ぐ攻撃に固執します。ポゼッションを持たないならいざ知らず。リードした時間帯が早すぎたのかもしれません。

一方広島は、リードではないとは言え、チームとしての闘いかたを安定させることを優先します。攻めるときと守るときの間に休符がひとつあるイメージです。もしかしたら、広島の強さの根源はそんなところにあるのかもしれませんね。

後半アディショナルタイムにミステルが動きます。拳人に代えて翔哉を同じく右メイヤに投入します。

延長に入ります。シフトを4-3-2に変更します。遼一と翔哉を前線に並べます。翔哉投入の意図はこれでわかります。翔哉に預けて独力でアタッキングサードに運んでくれることを期待したのだと思います。

おそらく流れのなかでの得点は難しいなと思いましたけど、なんと言っても東京には飛び道具があります。昼間の試合で、手詰まりのときのクリスティアーノの威力をまざまざと見せつけられましたから、その残像が焼き付いていました。グッバイ&グッドラックを笑顔でさせてくれるのは、ほかならぬ宏介自身。

ただコンセンサスがとれていたのか、あるいはシンプルな宏介大作戦で臨んでいたのか、疑問に感じるプレーがいくばくかありました。パスよりもドリブル、無理なシュートよりキープを優先すべきだったと思います。

同時にリスクも内在します。後ろの構成をスタートに戻したとは言え、明らかに中盤サイドエリアの守備網がもろくなっていますから、それまで完璧だったミキッチ、柏対策が行き届かなくなる心配がありました。そして。

103分。ミキッチのスローインを塩谷がミキッチに戻します。ミキッチはルックアップしてゴール前を確認します。ペナルティエリア内は、寿人が前ジャガーが後ろの縦関係です。それに対し東京は、モリゲとまるが並んだまま。つまりジャガーがどフリーです。ミキッチはこれを見逃しません。でもミキッチのクロスは宏介が背中にあてていったんは死に体にします。でも不運なことに、ニアに飛び込む寿人の背後から忍び寄ったジャガーのもとに届いてしまいます。ジャガーは肩で合わせました。東京1-2広島。

ことばがありません。延長前半が終了。

ここから先はもう何も言いたくないので、抜け殻のように。延長後半の広島は、やはりリトリートします。当然東京のポゼッションが高まり、広島陣で過ごす時間が増えます。頼みの綱のセットプレーもできるようになります。

最後にいまさらながらミステルが動きます。ヨネに代えてバーンズを投入します。シフトを4-2-1-2に変更します。トップ下は遼一。

リトリートした広島は、ジャガーを本来のかたちで使います。114分、ジャガーを倒したモリゲが、覚悟の静かなる断末魔で退場。宏介にキャプテンを託します。バーンズが奇跡的なチャンスを二度作りましたけど、幻でした。

そして、すべてがおわりました。東京1-2広島。

ミステル東京の冒険がおわりました。ミステルへの感謝はあらためて綴るとして、今日はありがとう、おつかれさまを贈りたいと思います。

そして、宏介との惜別となりました。直に送別できないのが悔やまれます。オランダでもがんばってほしいです。

年内の東京ブログはこれでおしまいです。ご覧いただいている皆さま、本年も大変お世話になりました。いつも応援していただいてありがとうございます。来年もがんばります。よろしくお願いします。それでは皆さま、よいお年をお迎えください。


第95回天皇杯準々決勝ベガルタ仙台vs柏レイソル@ユアスタ20151226

2015-12-27 17:11:31 | サッカー

暮の元気なご挨拶。今年はそれほど風邪は流行ってはいないようですけど、急に寒くなってきましたので、くれぐれもお体はご自愛ください。

Jリーグの最終戦からはやもう5週間。直近の観戦もCS初戦以来ですから4週間経ちました。その間ロケ地めぐりもせず落語にも映画にも博物館にも行かず、ダメ人間でした^^;。これらを取ったらポチえもんにはなーんにも残らないですね。

わが国トップのサッカーが再開です。天皇杯ベスト8。東京は長崎は諫早に巡業。今日から冬休みというかたも多い旅行シーズンですから、とてもじゃないけどエアが高くて行けませんでした。さらにテレビ中継もなく録画放送ということがわかって、いてもたってもいられなくなり、やってまいりましたは、ベスト8で東日本圏唯一開催の仙台でございます。対戦しまするは、もちろん仙台と柏。

予報では土曜日から気温が下がって雪になると聞いていたのですけど、行ってみると快晴。バックスタンドはむしろ暑かったです。諫早が寒くて雨もパラついてたみたいなので、やっぱり自分は晴れ男。

PK戦までもつれ込む死闘は、クリスティアーノのFK3発とPK戦1発のセットプレー計4発で柏が大逆転勝利です。柏がベスト4に進出しました。FKだけでハットトリックは初めて観ました。まったくびっくりぽんです。

仙台はベストメンバーです。中断期間が長かったので、各チームは離脱者が戻ってきているようですね。シフトは渡邉仙台の基本となった4-4-2です。GKは六反。CBは次郎と博文。SBは右に蜂須賀左に退団が決まっている村上。ボランチは富田と藤村。メイヤは右に金久保左に梁。2トップはウイルソンと奥埜です。

一方の柏は大輔が不在です。シフトはこちらも吉田柏を象徴する4-3-2-1。GKは菅野。CBは今日のエドゥアルドの相棒は中谷。SBは右にキム・チャンス左に輪湖。3CHは右から中川、秋野、大谷。WGは右にクリスティアーノ左に武富。1トップは工藤です。

両チームともシーズン総決算です。とくに柏は新潟への移籍が決まっている吉田監督の最後の舞台ですので、これが2015年の形だというものを示す意気込みがあったと思います。

両チームの戦いかたのおさらいをしましょう。仙台はとてもオーソドックスな戦いかたです。守備では4+4の2ラインをしくリトリートスタイル。攻撃は2トップを基点にワンタッチで縦にはやくつなぐサイドアタックが特長です。

柏は、3センターが特長です。守備は両IHとWGが追い込むフィアチェックスタイルです。攻撃は中盤のパス回しでリズムを作り、バイタルエリアを基点にして、〆はクリスティアーノに預けるパターンです。

試合の入りかたは柏のほうが良かったです。てかひさしぶりの公式戦だったことが当初影響したのは仙台のほうが強かったような気がします。仙台の守備網の2ラインはけして綺麗ではありません。藤村がやや下がり加減で富田が上がり加減の、ギャップを作るスタイルです。さらにはバランスをとる梁に対し右の金久保が上がり気味なので、中盤のラインが凸凹しています。このためバイタルエリアにスペースができ易い傾向にあるといえます。仙台はリトリートスタイルですけど、ガンバのような綺麗な4+4をしく完全なリトリートではなく、フォアチェックを仕掛けることも準備したハイブリッドなスタイルと言っていいと思います。試合が続いているときは、選手が微妙な距離感のバランスを取ることができていたのだと思いますけど、エンジンがかかるのに時間を要したような気がします。

柏はそこを狙います。てか柏は基本プランを粛々を遂行しただけで、仙台がはまってしまったと言ったほうがいいのかもしれません。柏もリトリートスタイルですので、トランジションポイントは最終ラインです。相手が守備網をしく時間を与えながら、どっこいしょと攻めはじめます。攻撃ではアンカーの秋野を必ず経由します。秋野が真ん中でボールを持つと、チャンスと輪湖を含め、中谷+エドゥアルド+どちらかのSBの三枚を残し、全員が秋野の前に位置取ります。なので秋野のパスコースは、常時五つ用意されています。秋野の基本的な選択は、一度バイタルエリアに顔を出して、つるべの動きで交互に下がってくる大谷と中川です。そこでリズムを作って左右に長めのボールを供給するのが柏のパターンです。今日は一つのプランを用意していました。クリスティアーノをやや下がり目の置いて村上を引っ張り出し、その裏に中川が飛び出していく形です。柏のストロングポイントがクリスティアーノなのは自明なので、ケアに気を割く仙台の裏をつく作戦だと思います。

もう一つ用意していたのは、これは常套ですけど、武富が内に絞って開けた左サイドのオープンスペースに輪湖を飛び出させる作戦です。序盤の柏はこのサイドアタックがよく機能していました。所以はバイタルエリアで大谷、中川、武富が基点になっていたことです。これによって仙台の重心を下げ、秋野の視界を良好にしつつ、サイドに美味しいスペースを作ることが可能になっていました。この柏の攻勢がさっそく実を結びます。

11分。武富が蜂須賀に倒されて得た左ライン際のFK。仙台のストーンは二枚。クリスティアーノは、低い弾道で梁の横をなめるように越し、針の穴を通すようにゴール右隅に決めました。スーペルゴラッソ。仙台0-1柏。

この失点で仙台は目を覚ましたようです。まず守備を整えます。柏の攻撃のコンダクターである秋野に対し奥埜がケアをはじめます。さらに大谷と中川は対面する藤村と富田がマンマーク気味にケアをします。これで柏の中盤のパス回しを止められるわけではないのですけど、パス回しの支点を下げます。つまりバイタルエリアにかかったトライアングルではなく、アンカーのほうにベクトルが向いた効果の薄いパス回しに追い込みます。中盤の高い位置で基点ができないので、高く張るクリスティアーノと輪湖、さらには武富に効果的なパスが入りません。こうなると仙台の守備網の圧力のほうが勝ります。

守備が安定すると攻撃面も改善されます。仙台は2トップがポストを分担します。主にはウイルソンが右、奥埜が左です。ウイルソンにはエドゥアルド、奥埜には中谷が付きます。序盤の柏は、ウイルソンに対しエドゥアルドが密着マークで自由にポストを許しません。これでは金久保に効果的な落としができないので、仙台の右サイドが活性化しません。ところが奥埜は、今日はポストがホントに安定していました。もしかすると今日の立役者は、大立者はクリスティアーノで間違いないですけど、片方の主役は奥埜だったと思います。奥埜が居てこそ、今日はめっちゃおもしろい熱戦になったと思います。奥埜は中谷を背負いながら、ことごとくポストを納めます。序盤はこの奥埜の献身を活かすことができなかったのですけど、仙台はやはり突破口を見逃しません。

序盤は左サイドに張っていた梁を、奥埜の下、真ん中に絞らせるようにします。さらに金久保も梁の横に並び加減に配置します。これで奥埜の落としを確実に拾えるようになります。さらに富田と藤村を縦関係にして、富田を攻撃に絡ませます。梁を基点に右に金久保、加えて富田も右寄りに構え、中盤で複数の基点ができます。これで右サイドは、前方ではウイルソン、後方では蜂須賀がフリーになる場面が出てくるようになりました。このアジャストがさっそく奏功します。

25分。村上の、アタッキングサードでの意図不明なサイドチェンジがライン際に流れます。輪湖が追いつきエドゥアルドに渡そうとしますけど、このパスがショート。輪湖を追っていた奥埜が先に拾います。奥埜は右脚トラップでエドゥアルドの股を抜いてペナルティエリアに侵入します。この時ゴール前では、中谷がニアをケアしてますけど、その背後に梁はいます。これを見た大谷がケア。その大谷の背後からウイルソンもどフリーでペナルティエリアに入ってきています。奥埜はこれを見逃しません。エドゥアルドと中谷を引きつけて、ウイルソンに丁寧にパス。ウイルソンは右脚ダイレクトで丁寧に流し込みました。仙台1-1柏。

この美しいゴールで、ビハインドで吹雪いていた真冬の仙台の空に希望の光が射しこみます。むしろ仙台がイニシアチブを握ることになります。柏は中盤を無力化されるとアジャストするプランを持ちあわせていないようです。このことが、今年の柏をしてこの順位に甘んじさせた要因のような気がします。吉田柏はホントにおもしろいサッカーをします。中盤の構成力にはサッカーの楽しさが溢れています。秋野に重責を負わせるのは酷だとは思いますけど、意気に感じるだろう最重要ポジションを任されていますから、ちょっとしたタイミングのずらしや意外性のあるパス、とくに長めのグランダーを最前線につけるとか、裏に絶妙に落とすようなパスがあるともっとアンカーとしての価値が上がるような気がします。

柏も黙っていません。武富をトップ下に固定して意図的に明確なバイタルエリアの基点を作ろうとします。仙台に奥埜がいれば柏には武富がいます。武富はテクニシャン揃いの柏のなかでも、なおかつ輝くほど足元が巧みです。分かっていてもボールを納めさせてしまうので、トップ下に張った武富に対し、仙台はダブルチームで自由を許しません。それでも最低限のボールキープをしてしまいますから、停滞していた柏の攻撃も、少しづつ重心を高く取り戻せるようになってきます。

互いに攻守の意図がかみ合いはじめて、ノックアウト方式の一発勝負にしては意外なほど、オープンファイトの展開になります。攻守が入れ替わる展開のまま、前半は同点のまま終了。

後半のスタートは、両チームとも選手のアジャストはありません。仙台がイニシアチブを握りに行きます。この試合はじめて、コレクティブなフォアチェックを見せます。それまでは起点ではなく基点を消しに行きましたけど、後半の立ち上がりは、起点を狙います。バイタルエリアを閉じても武富に支配されるので、武富に入る前の前をケアしようという考えだと思います。もちろん高い位置でのトランジションからのショートカウンターで、一気に物理的な優位性を持とうという助平根性も込みだと思います。

柏は慣れているのかな。仙台のこの圧力をさらりとかわし、また前半と同じような展開に戻しました。さて柏には飛び道具があります。苦しい状況で飛び道具を使えることは、ずるいなと思いますけどサッカーを面白くする重要な要素です。一本目のFKを観て、今日のクリスティアーノは絶好調なのが見て取れました。まさに起死回生の飛び道具が炸裂します。

52分。ペナルティエリア外、ど真ん中ですけど遠目のFK。ちょっと遠いかなと思いましたけど、クリスティアーノには技術系だけでなくパワー系のFKもあったんです。二本続きます。一本目は金久保がはやく飛び出して警告を受け、やり直しの二本目。今度は豪快にゴール左隅に決めました。ゴラッソ。仙台1-2柏。

これを受け、ふたたびビハインドとなったので、先に渡邉さんが動きます。村上に代わって二見が同じく左SBに入ります。最前線でも仕事ができる二見を投入して、攻撃力を強化する意図だと思います。のちに結実します。

重ねて渡邉さんが動きます。奥埜がコンタクトプレーで足をつり加減になったように見えました。実際にコンディションが良くなかったのでしょう。奥埜に代わってハモン・ロペスが同じくトップに入ります。これは、その後の仙台にとって重大な事件になりました。なにしろ安定感のある基点を失ったわけですから。ウイルソンを真ん中に置き、ロペスを左右にポジションを変えながらサイドに張らせます。この時点で奥埜離脱はそれほど影響あるようには見えませんでした。梁と金久保が変わらず内に絞ってバイタルエリアを支配しているので、ポストを使わずともビルドアップの基点があったからでしょう。

ここで吉田さんが動きます。中川に代わって山中が左WGに入ります。武富は左IHに回ります。まず中川のコンディションを考慮したのだと思います。武富はもとよりトップ下のような位置にいたので、あらためて中盤の基点に据える意図も含み。さらにはテクニシャンの山中を入れることで、クリスティアーノだけでなく左右のキッカーを揃える意図もあったと思います。

ところが、事件が起こります。秋野が二枚目の警告で退場します。柏はオーソドックスなダブルボランチを強いられます。武富が下がります。クリスティアーノが右メイヤ、左は山中。前線には工藤がひとり残ります。

当然のことながら、パワープレーとなった当初の時間帯は仙台が猛攻します。バイタルエリアに柏の選手がいなくなったので、中盤には藤村ひとりを残して、富田を含めて両SBも上がり、柏陣に入りっぱなしになります。そして仙台が押し切ります。

74分。柏陣でウイルソンが倒されて得たFKからのリスタート。仙台は右サイドで細かいパスをつないでアタッキングサード深くに入ります。ペナルティエリアで藤村のスルーを受けた梁がフリーの金久保に戻します。金久保は上がってくる蜂須賀に落とします。蜂須賀はルックアップ。この時ゴール前は、ニアからエドゥアルド、中谷、大谷、チャンスが揃っていて、仙台は中央に藤村、ファアにロペスだけ。蜂須賀は状況を変えようと、寄せてくる山中をかわしつつ、縦にワントラップ。これでニアに金久保とウイルソンを呼び寄せます。ただ依然ゴール前は数的不利。でもこの時、チャンスを背後に二見が上がっていました。これを見逃さなかった蜂須賀は、SB to SBのクロスを送ります。二見は丁寧にゴール左隅に流し込みました。仙台2-2柏。

ここで柏が奇跡的な勇敢さを見せます。同点になってどうするかなあと思っていました。セオリーでは、負けるわけではありませんから、PK戦も視野にまずは守備を整えることを優先すると思っていました。ところが柏は攻めます。まずこの勇敢さを讃えたいと思いますし、その後の奇妙な流れを作ったのは、つまりこれ以降をオーガナイズするのは、数的優位にある仙台ではなく、柏でした。このあたりが、捉えようによって、つまり自らの選択で、サッカーにおいては数的不利を必ずしも物理的な不利にさせないことができる、不思議さの象徴だと思います。仙台サポには納得できないことでしょうけど。

柏の攻撃は、まずシンプルなロングボールが中心になります。これが縦への推進力を生みます。皮肉なことに、序盤から柏が見せていたゆったりとしたビルドアップが、仙台にとってジャブのような形になりました。さらに柏は、攻撃時に工藤だけでなくメイヤも必ず参加します。クリスティアーノは前線の右寄りでロングボールを待ちます。山中はバランスを取ってますけど、クリスティアーノと工藤にロングボールが供給されるとすかさず前線に飛び出します。これで左右に翼を広げて大いに羽ばたく形ができます。それに加えて、武富がやや遅れて前線に顔を出します。ファストアタックにならず、アタッキングサードで基点ができたときに、中央に武富がいることでサイドチェンジ、あるいはスルーパスの供給源になることができます。当然のことながら、中盤には大谷をひとり残すことになるのでハイリスクです。柏はそれを承知で、勢いを取り戻したかったんだと思います。

こうして、柏のロングカウンターが仙台の意識に幾分か後方へのベクトルを持たせ、攻守の展開がはやく、かつバランスが保たれた、奇妙な膠着状態ができあがります。そして時間は90分を経過しました。

延長前半開始早々、勝利の女神は退場者を持たない善者たる仙台に微笑みかけます。

91分。梁の左CK。フルゾーンの柏は、ニアに二枚、ゴール内に一枚のストーンと、ゴール前に3+3のラインを置きます。仙台はゴール前にウイルソン。やや離れてニアから奥埜、蜂須賀、ロペス、次郎です。蜂須賀がニアに流れてニアストーンのエドゥアルドを引きつけます。さらにウイルソンがゴール内ストーンの大谷の背後から前に出ます。梁はここにピンポイントで合わせました。仙台3-2柏。

ところが、勝利の女神は勝利を決定付けるのではなく、あくまでもいたずら好きなものでしょう。30分という長い可能性を残す、この試合初めての仙台のリードは、仙台に勝つためのプロセスを忘れさせたのではないかと思います。仙台は、攻めます。びっくりぽんでした。どうしてもミステル東京を基準にしてしまうのですけど、セオリーでは当然ボールポゼッションを高める選択をすべきところだと思います。でも仙台は、縦に急ぎました。点を取り合うオープンなシーソーゲームでしたので、2点差にすれば決定づけられると思ったのかもしれません。もしかすると、数的不利の柏がオープンファイトを仕掛けてきたので、挑発に乗ってしまったのかもしれません。それから、なんと言っても仙台サポの大声援を背中に受け、知らず知らず前進するしかなかったのかもしれません。仙台はいろんな意味で無邪気でした。

一方の吉田さんは冷静です。このマインドのコントロールというか、状況を作り出し状況を見て状況に応じた対処ができたことが、最終的な結果の微細な彼我の差を産んだような気がします。工藤に代わって栗澤がボランチに入ります。武富が1トップに回ります。これはもう明らかに、武富のキープ力を最大限活かしてロングカウンターの精度を高める意図でしょう。さらにはボランチに栗澤が入ることで、攻守のバランスが向上します。試合はますますオープンファイトに流れ込んで行きます。柏が引きずりこんだと言っていいと思います。

延長後半の頭から渡邉さんが動きます。ウイルソンに代わって金園が同じくトップに入ります。得点源としての期待は変わらないというか、むしろレギュラーシーズン中は金園のほうが中心だったので、大きな影響があるようには思いませんでした。ただ今日のウイルソンはノレていたので、急に入った金園が15分で機能するか不安ではありました。案の定、金園はほとんどプレーに絡めません。むしろロペスにシュートチャンスがいくつか訪れます。でも今日のロペスのシュート精度は、惨憺たるものでした。

延長後半も最終盤に入り、吉田さんが最後のカードを切ります。輪湖に代わって徹郎が左メイヤに入ります。山中が左SBに下がります。輪湖のコンディションもあったと思いますけど、パワー系ドリブラーでクロスがある徹郎を投入することで、強引にでも独力突破するシーンを作ろうとしたのかもしれません。

こうして仙台がリードしながら落ち着かない状況のまま、試合は進みます。そして、今日の主役が大立者たる地位を確固たるものにする、確信の時が訪れます。

116分。武富が次郎に倒されて得た、ペナルティエリアやや外ゴール正面のFK。これはもう、ゴールの匂いプンプンでした。クリスティアーノは壁の上を越えてゴール右隅に決めました。仙台3-3柏。

大歓声で再度の逆転を期待する仙台サポの願いむなしく、120分間が終わりました。PK戦に入ります。

PKは技術のある選手がフレッシュな柏が有利かなと思っていました。柏はクリスティアーノ、山中、徹郎、大谷、エドゥアルドの5人全員が成功。仙台はロペス、金園、金久保が成功して、三人目の梁のシュートを菅野がセーブ。乳酸が溜まっていたのでしょう。切ないですけど仕方がないですね。仙台3-3柏(PK仙台3-5柏)。

行ったり来たりの展開でハラハラドキドキするのは天皇杯独特の緊張感ですけど、それにしてもらしくないオープンファイトでした。ネガティブな意味ではなく、互いに持てるちからを全部出しきるしかなかったんでしょうし、それが好マッチを産んだ最大の原動力でしょう。

それにしてもクリスティアーノ祭りでした。さすがに陽が陰ると北国らしい冷え込みになりました。それでも熱戦と貴重な記録に立ち会えましたから、仙台まで来たかいがありました。さあ。今シーズンも残り二試合。加賀さんファンに徹します。