ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第1節横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ@日スタ20130302

2013-03-03 13:38:20 | サッカー

開幕ましておめでとうございます(^ー^)ノ。

Dsc_1877

いよいよ2013年シーズンのJリーグが始まりました。今シーズンも、もしよろしければぽちごやブログをどうぞ。ご覧いただけますと幸甚です。

Dsc_1894

東京の大分遠征には随伴せず、日産スタジアムで開幕を迎えることにしました。神奈川ダービーでございます。

003

東京の開幕試合を観ないのは初めての体験です。

059

序盤湘南のコレクティブなディフェンスとキリノのパワーに手を焼いたマリノスでしたけど、後半ペースを掴み、見事な逆転勝利でした。

308

マリノスはマルキーニョスを軸に据えた4-2-3-1です。正しくは、俊輔システムと呼んだほうがいいですね。湘南がリトリートしますから、ほぼフルタイム、マリノスが攻撃権を持ちます。ですから、ターンオーバーというか、湘南守備網のこぼれ球を最終ラインが拾うところからアタックが始まります。マリノスは富澤と最終ラインを中心に左右にパスを交換しつつ、縦に入れる機会を探ります。縦パスの選択肢は3つ。マルキーニョスの足元、降りてきた俊輔、サイドスペースへのロングフィードです。マリノスの前線は、湘南守備網の合間を移動しながら、パスを受けるスペースを作ります。

170

湘南はここを狙いました。湘南の守備の考え方は、バイタルエリアを閉めることにあります。コンパクトな守備陣形を維持するのはこの為です。まず、マリノスのファーストチョイスである中央をハン・グギョンと大野が消します。マリノスの選択肢は俊輔かロングフィード。攻撃権を保持し続けるためには、リスクが少ない俊輔をチョイスする頻度が高いです。これが湘南第2の罠です。俊輔は低い位置に降りたとき、最終ラインとパス交換します。攻撃を組み立て直す意図です。湘南は、キリノがこのタイミングを図り、俊輔の戻しを受けた祐三か栗原を狙います。あわよくばショートカウンターを狙えますし、ダメでもマリノスの攻撃を遅らせ、守備陣形を立て直す時間を作れます。

179

これでマリノスの選択肢はひとつだけになってしまいます。リスキーなロングフィードで、最低限湘南を押し込める程度の意図に留まりました。それでも数回チャンスを作れたのは、マリノスのストロングポイントである両SBの能力に他なりません。

279

湘南の攻撃は、純粋にカウンターです。湘南のカウンターを脅威たらしめるのは、もちろんキリノ。それに加えて、古林と高山の両WB。それに梶川です。バイタルエリアで網をかけターンオーバーしたら、まずキリノを狙います。キリノはパワーだけじゃなくポストもできます。キリノが落としたボールを梶川が拾い、左右に散らします。この時両WBが攻撃参加しますけど、左右とも非常にスピードがありますから、祐三とドゥトラを置き去りにして一気に攻め込むことができます。

257

ただこの攻撃は、如何せんゴールに結びつきませんでした。両WBはスピードはありますけど、残念ながらクロスの精度には欠けます。それから、セットした状態であればマリノスの最終ラインは鉄壁です。

136

マリノスがポゼッションしながらも、実は湘南のプラン通りという形で試合が始まりましたけど、そんなわけで、マリノスが慣れてくると共に落ち着いてきました。

204

先制点は、そんな時間帯にセットプレーで入ります。前半40分。アタッキングゾーンにドリブルで侵入しようとする俊輔を永木がとめ、マリノスがFKを得ます。左サイド45度のポジション。左利きの俊輔はどうかなと思いましたし、兵藤もそう思ったのか、確認に行ってました。俊輔が自ら蹴り、直接決めました。ゴラッソ。マリノス1-0湘南。

146

121

これでマリノスが試合を支配するのかと思った矢先、あっという間に同点になります。前半41分。マリノス陣で永木からパスを受けたエジバウドが永木にワンタッチリターン。永木もワンタッチで、ライン際を駆け上がる高山めがけスルーを送ります。これを祐三がカット。こぼれたボールがキリノの前に。高山のアタックに備えてマリノスはラインを整えていましたから、バイタルエリアがぽっかりあきます。キリノはターンして、フリーでミドルショット。これもゴラッソ。マリノス1-1湘南。

156

開幕早々、ゴラッソ祭りですw。

149

後半に入っても、湘南の戦い方は変わりません。むしろキリノがマリノス相手に通用することがわかって、戦い方が一層シンプルに整理された印象です。バイタルで網をかけ、キリノに集める。マリノスはボールを持たされる状況が続きます。

114

樋口さんが動きます。端戸に代えて学を投入します。端戸は左右に流れてボールを引き出していましたけど、対峙するWBを振り切るまでに至らず、パスが出てきません。ボールを持っても仕掛けができませんでした。引いた相手をこじ開けるためには、1on1のシーンを作ることと、その状況を征する必要があります。まだ端戸に精進が求められる課題ですね。楽しみな素材だと思います。

129

学投入に前後して、少し状況が変わります。湘南の足が止まり始めました。マリノスは、兵藤、マルキーニョス、端戸が前半から執拗に細かなスペースメイクをしていました。湘南守備陣は、相当神経を使ってクリティカルポイントを消していたと思います。このマリノスのジャブは、もちろん即時的なゴールを狙ってのことだと思いますけど、Bプランとしてダメージを与える意図もあったのでしょう。そこにきて、ドリブルアタッカーの学投入は、湘南にとってとても嫌な瞬間だったと思います。樋口さんが見極めた視点は、とても鋭かったです。

292

ところが、そんな樋口さんの思惑を覆すゴールが湘南に生まれます。後半16分。センターライン付近でドゥトラと武富の競りでイーブンボールになります。それをハン・グギョンが拾い、前方、裏に抜けようとするキリノにスルーします。キリノはワンタッチ目で寄せてきた中澤の股を抜き、一気に中澤を振り切り独走。マリノス1-2湘南。

231

このゴール後、マリノスが受けに回ってしまいます。この試合唯一、湘南がポゼッションした時間帯です。武富のシュートがオフサイドでなかったら、ひょっとしたらこの試合は違った結果になっていたかもしれません。

253

樋口さんが、流れを変える一手を打ちます。富澤に代えて藤田を投入し、マルキーニョスとの2トップとします。左に学、右に兵藤。俊輔はボランチに下がります。このシフトチェンジが、もの凄く機能します。疲れが見える湘南に対し、キャクターが違う二人の元気なアタッカーが攻撃の基点になります。藤田のポストプレーが面白いように決まります。さらに学が左サイドで古林とのマッチアップを征します。マリノスは攻撃の軸を得ました。これで、マルキーニョス、兵藤、学による衛星の動きが有効性を増します。マリノスが完全に試合のドミナントになりました。

247

そして、必然的に同点ゴールが生まれます。後半29分。バイタルエリア中央で基点となった藤田が、左サイドフリーであがる学に送ります。学はボールを保持し、鎌田とグギョンを引きつけます。このタメのおかげで、マリノスはゴール前に4vs2の状況を作ります。ニアに藤田があがり、ファアにマルキーニョス、さらにその奥に兵藤。こぼれを狙う場所に俊輔が位置取ります。湘南は大野と島村だけ。この時点で勝負ありました。十分な間を作った学は、あとは中央に送るだけ。ご丁寧に藤田はスルーし、大野と島村も無力化します。最後はマルキーニョスが丁寧に合わせました。完璧な崩し。マリノス2-2湘南。

249

もうマリノスを止められません。後半38分。バイタルエリアど真ん中でフリーになっていた学は、俊輔からパスを受けターン。鎌田と大野の間にいるマルキーニョスにポストしつつ、自身もあがります。マルキーニョスはターンしようとしますけど、鎌田に阻まれイーブンボールに。そこをフォローしたのが学です。トラップでフリースペースに出し、左足を振り抜きました。マリノス3-2湘南。

272

最後におまけつきw。後半アディショナルタイム。マルキーニョスが島村に倒されPKを得ます。これを冷静に決めました。マリノス4-2湘南。

306_2

このまま試合終了。お帰りなさいの意味を込め、小椋を投入します。日スタは拍手で迎えてました。マリノスは最後まで攻撃権を保持し、上手に試合をコントロールしました。ベテランが多いですからね。大人のチームです。マリノス4-2湘南。

312

自力の違いが出たというと湘南に可哀想に聞こえるかもしれません。でも、そういう印象です。湘南はボールを回させたし、マリノスも回させられているという印象を持っていたと思います。その流れに抗うことなく、90分トータルを視野にした効果を期待して、ミニマムなアタックを繰り返していました。前述したジャブも然り。また、俊輔が執拗にドリブルを試みたプレーは、湘南守備陣の心身の体力を奪うジャブであるとともに、あわよくばFKを得ようという意図だと思います。実効があったわけですから、やはり俊輔は凄い。ホントにマリノスは大人のチームです。

070

ベースロードはしっかりしているわけですけど、問題はこのベテランに内在しています。主力と控えの差が大きいように感じます。メンバーの固定化は否めないでしょうね。そうすると、ベテランが疲労した時のバックアップが不安です。藤田は面白い存在ですけど、まだテストが必要でしょう。今日は間違いなく機能していました。ただ、機能する状況を作ってもらったということもありますし、相手が昇格チームということもあります。

302

湘南は、戦い方の方向性は間違っていません。今日も作戦面も選手のパフォーマンスも及第点だと思います。ストログポイントである、キリノ、古林、高山を有効に使ったカウンターは、威力十分です。このままシンプルな発想でエッジを利かせていけば、ある程度の勝ち点を積めるような気がします。上積みとしては、梶川が面白いです。リンクマンとして機能していたのですけど、前半の、サイドアタックを中心とした組み立ては面白くないです。もっと先鋭的にキリノを使えるようにしたいですね。それから、エジバウド。ポスト役としてタスクを果たしたシーンはあったのですけど、アタッカーとしてはキリノの影に隠れちゃってる印象です。エジバウドがシュートを撃てるようなアタックを組み立てられたら、残留も有り得るかもしれません。

291

さあ、長い長い、そして楽しい楽しいシーズンが始まりました。東京マイホームゲームは次節までお預けです。今日の楽しい試合と、それを堪能したマリノスファンを見せつけられて、正直妬きましたw。来週が待ち遠しいです。

215

それでは、味スタでお会いしましょう!。

Dsc_1924