ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

ウルトラマン・アート!展

2011-12-18 15:05:05 | アート・文化

水戸に行ってまいりました。

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もうちょっとで左弦の月。

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水戸も被災地ですね。震災の爪痕がまだそこかしこに残ってました。ビルの外壁タイルが剥がれていたり、歩道がガタガタだったり。

下調べをせず。ついてみると、ウルトラマン・アート!展なるものをやっていると知り。ポスターがよいのですよ。ウルトラマンとウルトラセブンのシルエットがコラボしててかっこいい。

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というわけで、開館時間に茨城県近代美術館に行ってまいりました。

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千波湖のほとりにございます。

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千波湖は水鳥の宝庫ですね。スワンとブラックスワンがおりました。白鳥の湖w。でも、ブラックスワン(黒白鳥というんですかね。日本語にすると、なんか不思議な名前)は案外と可愛いのです。それに、存在感たっぷり。

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さてさて、ウルトラマン・アート!展。1,050円は高いなーと思ったのですが、なかに入るととんでもない。安いくらいです。もう大満足。ウルトラマンとセブン本編やサイドストーリーをテレビで見ているだけではわからない、リアルな製作の過程が見て取れ、自分的新しい発見がいっぱいありました。

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入ってすぐ、人くらいの大きさの人形が置かれています。やっぱ、メトロン星人でしょw。狙われた街。この人形だけ、4畳半が再現されてました。畳にあがってメトロン星人と談判できますよ。ちなみに、ここの展示だけ写真撮影可能。

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あと、駅前の自販機で買ったタバコは吸わないでください。

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次は、ウルトラマンの怪獣デザインを担当した成田亨のデザイン画の展示。これが凄いんです。デザインというと絵の美しさが先行し、着ぐるみの原画として実現性を度外視した絵が描いてあるのかと思えば、これが着ぐるみそのものなんです。ちゃんと着ぐるみになることを想定していたんですね。レッドキングとゴモラの説明がありました。レッドキングは大きさを表現するために円錐型にしたんだそうです。ゴモラは逆に、上からの圧迫感と恐怖感を出すため頭が大きくしているそうです。ちなみに、ウルトラマンとセブンのデザインも成田の作品です。なんとセブンは色が逆転した案(B案)もあったんですね。全身シルバーで、肩の鎧とラインが赤。これがかっこいいんです。

ウルトラセブンの怪獣デザインを担当した池谷仙克のデザイン画も展示してありました。成田同様、着ぐるみとの違和感がない。それにしても、絵がとても丁寧に書き込まれているのが印象的でした。

次は着ぐるみの製作側。佐々木明と高山良策です。佐々木明はウルトラマンとセブンのスーツ製作を担当。びっくりしたのはカラータイマーとウルトラマンの目の黒点です。カラータイマーは青から赤に変わりますが、これ、わざわざ付け替えていたんですね。考えてみれば当たり前のことですけどw。ボロボロの初期型ブーツとともに展示してあります。電気のコードがついてて、夢が壊れた気分ww。目の黒点ですけど、無理やりこじ開けているんですね。さすがにCタイプになると綺麗な穴を開けてありましたけど、初期はこじ開けたという表現が相応しい、適当な感じw。セブンになるとすっかり綺麗なマスクです。池谷仙克製作の科特隊とウルトラ警備隊のジオラマもあります。

高山良策は怪獣のスーツ製作を担当しています。ゴモラが角を取られた後の頭部が展示してありました。帆布のような厚手の生地の上に樹脂を塗って、それから着色しているように見えました。頭部は基本的にこの作り方のようです。ボディは、固めのスポンジ生地の上に、樹脂やダンボール、プラスチックを貼り付け形状を作ってあります。それから着色。キングジョーがありました。生地部分が多く加工が少なめなんで、キングジョーの重厚な見た目と違い、案外軽い方なんじゃないかと思いました。高山良策の作業手帳や、設計図が展示してありました。いろんな怪獣を並行作業で作っているのがわかります。高山は几帳面だったんでしょうかね。製作スケジュールがちゃんと書いてありました。ちなみに、ポール星人がかわいいです。

ウルトラQ、ウルトラマン、セブンの台本も展示してありました。Qの台本はなにしろ表紙が綺麗です。一話一話、表紙のデザインを変えてあります。これがとっても素敵。表紙集だけでもデザイン本として出版できるクオリティだと思います。ウルトラマンは、企画段階ではレッドマンというタイトルでしたし、ウルトラ・マンという時期もありました。展示で見ることができます。「ウルトラ作戦第一号」は、なんと9話なんですね。

ウルトラマンの飛行シーンの撮影セットを再現してある部屋があります。わりと広めの部屋にポツーンと小さなセットが置かれているんで、贅沢な展示w。背景の空は、円筒状の空の絵をくるくる回してます。その前に5cmくらいのウルトラマンが置いてあります。なかにファイバーが通っていて、目とカラータイマーが光ります。ウルトラマンの下に小さなミラーが置いてあり、上から照らしてる照明を反射します。それから、ウルトラマンの前に流れる雲ですが、綿を刺した円筒をくるくる回すのです。

最後は海洋堂のフィギュアたち。子供たちには、ここが一番楽しいでしょうね。

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これはもう、重要文化財ですよ。劣化が激しいので、維持が大変だと思います。歴史遺産として保存できないものかな。

水戸の次は、長崎で開催されるそうでーす。長崎県美術館 (2012/01/27~03/31)