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国際貢献アピールに腐心 タカ派懸念、払拭狙う 安倍首相 (時事通信)

2013年09月27日 | 国連・国際社会
国際貢献アピールに腐心 タカ派懸念、払拭狙う 安倍首相
時事通信 2013/09/27-15:50)


 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は27日、ニューヨーク市内で記者会見し、米国、カナダ訪問の日程を終える。初出席となった国連総会では、シリアへの追加人道支援や、女性の人権保護のための30億ドル超の政府開発援助(ODA)を表明するなど、日本の国際貢献を訴えることに腐心。「タカ派政権」(国連外交筋)との海外からの懸念を振り払い、日本外交への支持を広げるのが狙いだが、肝心の中韓両国との関係改善は見通せないままだ。 

 「日本は世界史的課題に骨惜しみせず取り組む」。首相は26日、国連総会での一般討論演説で、核軍縮、中東和平、アフリカ開発などの課題を列挙し、日本の貢献をアピールした。中国については名指しを避けつつ、「海洋秩序の力による変更は到底許せない」と述べるにとどめた。

 昨年の総会で野田佳彦首相(当時)が「自らの主張を力で実現する試みは国連憲章に合致しない」と中国を強くけん制。中国の楊潔※(※=竹カンムリに褫のツクリ人)外相(同)と激しい応酬を繰り広げたのとは対照的だった。
 首相が狙ったのは「イメージチェンジ」だ。国際社会で首相に対して「強固なナショナリスト」(米議会調査局)との見方が広がりつつあることを踏まえ、今回の外遊は「安倍外交の幅の広さを示す」(政府筋)ことに主眼を置いた。

 特に力を入れたのが女性の人権問題。国連総会ではこの問題に演説の半分以上を割き、「紛争下の地域、貧困に悩む国々でも、女性が輝く社会をもたらしたい」と力説。25日に女性をテーマとするレセプションを主催し、26日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルには、女性の力を活用する「ウィメノミクス」を訴える論文を寄稿した。

 「もし皆さまが私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、どうぞ呼んでいただきたい」。米シンクタンクの会合での挑発的な発言からは、こうした取り組みを「タカ派」「右傾化」といった懸念の払拭(ふっしょく)につなげたい首相の思いがにじむ。
 もっとも、懸念を完全に拭い去るには中韓両国との関係改善が不可欠だ。27日付の中国共産党機関紙・人民日報は、首相の「軍国主義者」発言を「(首相の)横暴と恐れのなさは成長過程にある」と批判する評論を掲載。26日の日韓外相会談でも韓国の尹炳世外相は、従軍慰安婦など歴史に関わる問題で安倍政権にくぎを刺した。

 首相は、10月にインドネシアで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた中韓両首脳との会談を模索している。だが、中韓両国とは領土に絡む問題も抱えており、厳しい対日世論を背負う両首脳がトップ会談に応じるかは不透明だ。



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