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慰安婦問題、失われた正義 日本だけの問題ではない ( ウォールストリートジャーナル )

2014年06月26日 | 東アジアニュース
慰安婦問題、失われた正義 日本だけの問題ではない (抜粋記事)
ウォールストリートジャーナル 2014 年 6 月 25 日 18:46 JST
By Andrew Browne

 前文省略

中国政府にも見捨てられた元慰安婦

 しかし、元慰安婦たちの消えない痛みの裏には、文化と政治に関する根深い問題が存在する。そうした問題は依然として完全に認知されているとは言えない。それは日本だけにとどまらない。
 戦時の女性たちの苦悩は、戦後も続いた。彼女たちは、純潔を重んじる男性優位社会からしばしば締め出された。慰安婦として働いた結果不妊になった女性たちは、結婚相手として認められなかった。これは女性の価値に関する田舎の価値観を浮き彫りにしていた。多くの女性たちは旧日本軍の協力者だとのレッテルを貼られた。
 最近出版された米バッサー大学の丘培培(Peipei Qiu)教授と中国在住の共著者2人(蘇智良氏と陳麗菲氏)の著書「Chinese Comfort Women(中国人慰安婦)」は、元慰安婦12人の痛ましい経験をつづり、この悲劇にあらためて光を当てている。


 元慰安婦のうちの1人、Yuan Zhulinさんは、初めて慰安所で働いた日に頑強な日本兵10人からレイプされたことを明かし、「下半身をナイフで刻まれているように感じた」と説明している。武漢生まれの彼女は、逃げようとしたら殴打され、そのため頭痛に生涯悩まされることとなったという。彼女の苦難は、法的な迫害でさらに増幅された。1958年、中国の裁判所は日本人相手の売春婦だったとして彼女に「重労働」の刑を言い渡した。彼女はその後17年間、極寒の中国東北部に追いやられた。


 またNan Erpuさんは1960年代の文化大革命の際、日本兵に性を提供した「守旧的な反革命主義者」という理由で投獄された。彼女は後に自殺した。
 屈辱は最近まで続いた。Li Lianchunさんは2000年に元慰安婦に関する会合に参加するため東京を訪れようとしたが、中国の地元当局者に渡航書類の発行を拒否された。この当局者は、彼女が国外で「恥ずべき過去」を語ることが不適切だと考えたためだった。
 これまで研究者たちは、アジア全域で最大20万人の慰安婦がいたとし、うち大半は朝鮮出身者だったと推定してきた。しかし丘教授らの著書によると、最近の中国の研究は、慰安婦の総数は40万人で、少なくともその半数が中国人だったと推定しているという。
 中国人慰安婦たちの苦難の責任は、一義的に旧日本軍にあった。しかし女性たちの政府(中国政府)もまた、彼女たちを見捨てていたのである。



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