招きねこの手も借りたい

主婦のち仕事、ところによって母、時々芝居。

きいちのぬりえ

2006年04月08日 | 思い出場話(懐かしの昭和編)
きいちのぬりえをご存じ?

この質問は、ある意味踏み絵みたいなものかもしれない。
子どものころ「きいちのぬりえ」で遊んだか遊ばないかで
年代がもろばれになる~。

はい。私は遊びました。
ちいさ~い頃ね。
もう、ちいさ~いちいさ~い頃。
身長が3センチくらいのときね(あ、ここは「おまえは一寸法師か」とつっこむとこです)

今、大人のぬりえブームらしい。
書店ではありとあらゆるぬりえ本が売っている。
細かいタッチの花や鳥の絵のぬりえなどは、
多分私は作業の途中でイラ~となって投げだしそうだ。
完璧をもとめるA型の私は、完璧にやれないものに対して逆ギレする。


で、きいちのぬりえもそんな「おとなのぬりえ」コーナーにたくさん出ていた。
懐かしい!と、即買い。



一枚一枚についている題名も、昭和の香りだ。
お手伝いでお洗濯している絵は、なんと手回し絞り器をまわしている。
おつかいに行く絵の足下は下駄。
ならいごとは、お茶にお花に長唄(!)に日舞にバレエ。
お人形をおんぶ紐をばってんにしておんぶする女の子。
付録に紙製の着せ替え人形の「きいちゃん」と「ちいちゃん」がついていた。
きいちゃんとちいちゃんで、きいちちゃんか。
ああ~たまらん。

これで遊んでいたころ、うちにはぺんてるクレヨンしかなかった。
しかも12色。
サクラクレパス24色入りを買ってもらった子が羨ましかった。

きいちのぬりえをちゃんと塗り分けるには色鉛筆でないとムリだった。
可愛い絵が、どんどん薄汚くなっていき呆然とした5歳の私。
これでは、塗らずにとっておいたほうがずっとかわいいではないか。
小学校に入り12色の色鉛筆を買ってもらい、
勇んで塗ってはみたけどやはりなんか違う。
24色で塗ってないからだ!と自分を納得させてはみた。
自分の配色センスと色の塗り方が悪い。
ということに気がつくのはこの少し後になる。


その少し後からセイカノート(名前の記憶があやふやです)でも、
塗り絵を出し始めた。
こちらは少女漫画チックな絵だった。
これも一生懸命塗っていた。
でも、原点はきいちのぬりえ。

今ならもう少し上手に塗れるかも…と、
娘が使っていた24色の色鉛筆を出してきて塗ってみた。



………やっぱり下手だった。
24色の色鉛筆を使っていても使う色は結局いつも決まった色。
今度はぼかしたりとか、重ね塗りしたりしてみようか。

塗ってるあいだは私は少女。