「俺が守ってやる、俺が支えてやると言った男に
本当に守ってもらったり支えてもらった女は多分、ほぼいない。
本当に頼りになる男は黙っている」 by私の旧友
名言!
亡夫が、な~んにも私に改まってかっちょいいことを言わなかった…
死ぬ間際にもかっちょいい言葉を残してくれなかった…と愚痴った私に
苦労人の旧友が、チワワをだっこしながら言った。
「あんた、寂しいからってうかうかと、かっちょいい言葉並べる
あんぽんたんに騙されたらあかんよ」
とも言った。
はい。騙されません。
てか、そんなん寄って来ませんから。
で、午後から仕事へ行く私の運転手をかってでてくれたのだが、
出かける直前一応ばっちりメイク(ただし口紅はしていなかった)の私にむかって
「え?ノーメイクで仕事行くん?」
それは、どういうことか?
まるでノーメイクに見えるほどナチュラルに仕上がっているという褒め言葉か?
いや、違う。
してもムダなくらいメイクが役に立っていないということだろう。
名言吐きの友人は、ウソを言わない。
とほほ。
明日からもっとメイクを工夫するぞ。
なんてことを言いつつ、いつものスタジオ、いつものスタッフ、いつもの仕事。
でも、たったひとつ違っていたことがあった。
原稿の文字がいつもの半分以下の小ささだった。
なんだこれは。
最近、かなり来ている私。
数ヶ月前の私なら多分読めた。
しかし、今はきつい。
目を細め、原稿を離しつつ読む。
おいおい。
試されてるのか。
この字を裸眼で読めないナレーターは、帰れということか。
そ、そんな。
たしかに仕事の内容は若者向けの内容だ。
でも、今までだって若者向けの内容を、
ちょっとムリして若い声出してこなして来たじゃないか。
「ん~っと、ごめ~ん。
これ、拡大コピーしてくれたらうれしいなっと」
と、頼む悲しさ。
「あ、そうですよね。小さいですよね。
クライアントから、今回なぜかこの大きさでメールが来たんですけど、
やっぱ読みにくいっすよね」
意外に、すんなりことが運んだ。
言ってみるもんだ。
シニアグラス、いや、かっこつけるのはやめよう。
老眼鏡、買おうかな。
どんな原稿も読めるように。
で、とりあえずすっぴんに見えないようなメイクの技術をつけ、
なおかつあんぽんたんには騙されないようにする。
それが本日の教訓だ。
分かったような、分からないような。
ま、そういうこと。
明日はどんな日なんだろう。