招きねこの手も借りたい

主婦のち仕事、ところによって母、時々芝居。

不覚じゃ

2007年10月31日 | 日常
頭が痛い。
関節も痛い。
喉も痛い。
目の奥が痛い。

幸い、熱はない。

久々に風邪をひいたようだ。
あんなに手洗いとうがいをしていたのに。

今私が寝込むわけにはいけない。
母は私が体調をくずすと、ものすごく不安がる。
母には言わずにおこう。

薬の副作用で抵抗力ががくんと落ちている夫に
うつすといけないので
明日は夫のところに行くのはやめておこう。
明日は仕事がたてこんでいる。
1日なので、銀行であれやこれやの処理もある。
なんとか時間を見つけて、
風邪薬を処方してもらいに内科にいかねばならない。

ということで、今日は温かくして早寝をすることにした。
みなさんのブログも、このごろ読み逃げが続いていて申し訳ない!

あ、風邪の引き始めに私はこれで治しちゃうぞ~という
秘訣があれば教えてくださいな。


料理をつくるということ

2007年10月29日 | 料理
今朝夫は病院に戻っていった。

また母とふたりだけの日々が始まる。
私ひとりだけだと、おかずも手を抜きまくりになってしまうのだが、
母の体力回復のためにも、
栄養があって食べやすい献立を考えないといけないので、
張りあいがある。
夫の病院にも毎日おかずを持っていくので、
ふつうにあれこれ作ることになる。
それは張り合いでもあると同時に、プレッシャーにもなる。

楽しみながら作れたらそんなにいいことはないと思う。
ここを読んでくださっている皆さんは
嬉し恥ずかしい誤解をして下さっているようだが、
私は料理上手ではない。
作るのは嫌いではないが、得意でもなんでもない。
レシピを見ながらなんとかかんとか作っている。

自分だけのオリジナル料理なんてほど遠いし、
挑戦したことのない分野もたくさんある。
市販のたれやだしや、ドレッシングだってがんがん使う。
本当の料理上手は、そういうものも全て自分で作ると思うし、
あれとこれを組み合わせたらどうなるかしら、
あら、美味しい♪
みたいなかんじでらくらくと、やすやすとメニューを増やしていると思う。

というわけで、私は台所に立つときは
結構必死である。

娘も夫も、
「おかず作りに必死になって、疲れて機嫌が悪くなるくらいなら、
 たとえ手抜きのおかずになっても一家の主婦はにこにこしていたほうがずっといい」
といつも言う。

そうかもしれない。
でもそれが私にはできない。

美味しいものを作ることは
私にとって数少ない家族への愛情表現のひとつなのだ。
にこにこして、優しい言葉をかけるのは正直とても苦手である。
なんだか芝居がかってしまったり、
自分で気恥ずかしくなってしまうのだ。
心に思っていても口に出せないこともある。
その思いを、料理にこめる。

本当は、にこにこ笑いながら楽しみながら料理を作り、
何品作ろうが、どれだけ手間暇かけようが、
へとへとにもならずに平気な顔をしていられるようになりたい。
私はまだその域に達していない。




頭を丸めました

2007年10月27日 | 夫ネタ
頭を丸めたと言っても、
べつに某ボクサーのように謝罪会見をするためではない。

いや、本人は
「病気になっちゃって、各方面の皆様方にご迷惑をおかけしてすんません」
と会見しようかと冗談半分本気半分で言っているけど。


今週もなんとか外泊許可がもらえた夫は、
金曜の午後から月曜の朝まで自宅で過ごす。

1回目にいれた抗ガン剤の副作用が出始めて、
血液中の様々な数値が下がっているため、
感染症などには細心の注意が必要なので外出は禁止。
外に出るときはマスクをしている。
本当は、病院にいたほうがいいのだが、
担当の先生はぎりぎりのところで帰宅を許可してくれた。

髪の毛も抜け始めてきたので、
昨晩夫は自分でバリカンでつるつる坊主に剃り上げた。
これは毎度のことである。
どんどん抜け落ちていく髪の毛を見るのはやはり寂しいし、
寝具も汚れるということで、
毎回少しでも副作用が出始めたら、
まだまだ髪の毛は残っていても
すぱっと剃り上げてスキンヘッドにしてしまう。

髭も抜けちゃうので、全部そってしまったため、
夫の顔はつるつるである。

頭が寒いのでこれをかぶる。

夫と私の間ではこの帽子は「田中小実昌」帽と呼んでいる。

これをかぶり、作務衣を着て、
老眼気味なのでメガネを少しずらして新聞を読んでいる姿は、
神田の古本街の親父のようである。

あと何度かの治療で、おそらく食欲が減退していき、
体重がぐんと減り顔をげっそりやつれることになるのだが
そうるすると夫の面差しは、僧侶のようになる。
もともと普段から、悟りを開いた僧侶的な発言が多いので、
それはそれでかなりさまになる。


病気をすると、体内時計の目盛りの幅が大きくなるようで、
夫のなかで流れる時間はかなりゆったりとしたものになる。
これまで私はその時間の流れになかなか慣れず、
ひとりせかせかしては、夫にたしなめられてきた。
さすがに、病気も4回目となると、
私もそのゆっくりした時間の流れに身を任すこつが分かりつつある。

一緒に、静かにゆっくりと過ごしている。
食欲は落ちているとはいえ、幸いまだ食事は美味しく食べられるので、
家にいるあいだは美味しいものをゆっくり味合わせてやりたいと思う。

今夜は手巻き寿司と茶碗蒸し。
明日は牡蛎フライと牡蛎ご飯。
どれも夫からのリクエストだ。

一緒に自宅で過ごせる時間を大切にしようとつくづく思う。






運命の出会い

2007年10月25日 | 日常
タイトルを見て、
「え?しばらくブログをさぼっていたpecoは、いったい何をとち狂ったんだ?」
「旦那が入院中に、何浮かれたこと言ってるんだ?」
と、思った方。
手をあげて。

ふふふ。
残念でした。

圧力鍋との出会いについて、今日は熱く語ろうと思います。


ウチワワンダフルのほうに書きましたが、
わがやのアイドル、チワワのちとせが初潮を迎え、
お祝いということで例の圧力鍋を使って
お赤飯を作りました。
白米ともち米ではなく、玄米で。
鍋についていたレシピ本のとおりにやっただけ。



お~いし~い♪
保温ができる弁当箱にいれて、夫のところにも持って行った。
ちとせ本人にはまだ食べさせていない。
明日の朝、食べさせてやるつもり。

圧力鍋は、大活躍している。
これまで、切り干し大根、ひじきの煮付け、秋刀魚の甘露煮、
ふろふき大根、さつまいものレモン煮、肉じゃがもどき、
かぼちゃの煮物、干し椎茸と昆布の佃煮を作った。

どれも、ほんとに美味しくて、特に秋刀魚の甘露煮などは、
骨まで全部食べられて、母も喜んでいた。

ベジタリアンの娘が明日帰ったら、
豚の角煮とか、ビーフシチューもぜひ試してみたいと思っている。

いやはや、こんなに圧力鍋が凄腕だとは思ってもみなかった。
あっというまに、美味しくできる。
私のような、融通のきかない人間にとって、
○分加熱、○分蒸らし。
とはっきり分かっているのもとてもありがたい。

ネットのなかにも、圧力鍋を使ったレシピを紹介しているところがたくさんあった。
レシピ本に載っているものを全部試したら、
あとはどうしようと思っていたが、まだまだ奥が深そうである。

これこそ、運命の出会いである。

なぜこんな便利なもの、もっと早くから使いこなさなかったのか、
とても後悔している。

圧力鍋の他にも、もしかしてまだ出会っていない
便利調理器具はあるかもしれない。
あるかもしれないが、これ以上物を増やすのはどうかと思うので、
当面はこのかわいくて有能な圧力鍋くんと力をあわせて、
楽しく料理を作っていきたいと思う。

もう、彼なしでは生きてはいけないっ。
大好き、圧力鍋く~ん。


危険な賭けを回避した娘

2007年10月20日 | 日常
放蕩娘あらため、孝行娘が、
にこにこ顔で「両替して~」と言って部屋からおりてきた。
両手に2つの貯金箱。
ひとつは、何度でも使える陶器製のライオン型のもの。
もうひとつは缶詰型のたれぱんだのキャラクターのもの。

中高時代に、小銭を貯めていた貯金箱を見つけたようだ。
とりあえず、陶器製の貯金箱をあける。
どうせ、五円玉と一円玉、時々10円玉がぎっしりだろうという予想どおり、
400円ちょっとの中身。

たれぱんだの方は、結構ずっしり重い。
が、どう考えても貧乏中高時代に
500円玉や百円玉を貯金箱にいれているとは思えない。
10円玉ばかり出てくるような気がする。

夫は、「どうだ?中身に関わらずこれを2千円で父が買い取るというのは?」
という提案をした。
孝行娘は、一瞬考えた後、「いやだ。中身を確かめて、きちんと両替してもらう。」と言った。
娘は、いくらここに入れたかは完全に失念しているが、
とにかくそんな危険な賭けはしたくないのだろう。

夫、娘が注目するなか、
私が缶切りを使い、フタをあけ、中身を確認すると…。



なんと中身は全て銀色に光り輝く
50円、100円、500円玉ばかり。
「うひょひょ~」
と言いつつ数える娘。
なんと1万数千円もあった。
几帳面な娘は、ライオンさんには1円玉と、5円玉と10円玉。
たれぱんだには、50円玉、100円玉、500円玉というふうに区別していたようだ。
娘の性格を考えれば納得。


「あ~~っ、無理やりにでも2千円で買い取っておけば良かった。」
夫と私は悔しがる。

それにしても、ちりも積もれば山となるだ。
半分忘れていた貯金箱から、
こんなに出てくるなんて羨ましい話しである。

思わず、私も忘れていた貯金箱の存在がないか、
戸棚の奥を探してみたが、
徒労に終わったのは言うまでもない。

忘れていない、妙に存在感のあるペコちゃんの貯金箱はもちろん健在である。


しかし残念ながら忘れていない、存在感のあるほうには
たいして貯まっていないという寂しい現実がある。

私も頑張って貯めよっと。







娘の運転

2007年10月18日 | 日常
放蕩娘、改め孝行娘が帰省している。
ちょうど、仕事の都合がついたので
退院したおばあちゃんの相手をし、
入院中の父を励まし、
忙しく動きまわる私の運転手をつとめてくれるという。

自分自身も体調は良くはないのに、
健気に家族を気遣う娘のことを、もう放蕩娘とは呼べない。

おばあちゃんは、かわいい孫の帰省に大喜びだし、
もちろん夫もウキウキである。

私は、バス移動が多かったのが娘が車を運転してくれて大助かりである。
が。
彼女はいつも軽自動車を運転している。
うちの車はかなり大きい。
しかも、高校卒業後に地元を出て行った孝行娘は、
地元の道がよく分からない。
そして運転しだして日の浅い孝行娘は、
運転技術もかなり未熟である。

私も運転能力、方向感覚が皆無なので、
うまく道案内できない。
せっかくカーナビが道案内してくれているのに、
曲がりどころを曲がり損ね、
どんどん遠回りしてしまったり、
車線変更が遅れて強引に割り込みクラクションの嵐を浴びたり、
車庫入れでとんでもないことになったり
前を走る車にあとちょっとで追突しそうになったりと、
娘とのドライブは、スリルとサスペンス、きわどいカーアクション、
そして涙と笑いに溢れている。
映画なら大ヒット間違いなしである。

今日は、帰宅すると、
自宅の2つある車庫のうち、いれやすいほうの車庫に、
次兄の車が停まっていたため、
いれにくいほうの車庫にいれることになった。

私がおぼつかない様子で誘導し、
孝行娘が涙目でいっぱいいっぱいになりつつ、
必死でハンドルを切る。

世界最弱コンビによる、車庫入れは見事失敗し、
車のボディは傷つき、
娘の心も傷付き痛み、
わがやの財布も修理費で傷むこととなった。

夫は「いいよ、いいよ。そうやって慣れていけば。」
と、メールではえらく鷹揚だった。
明日から3泊の予定で外泊許可をもらい夫が帰ってくる。
孝行娘が車で迎えに行くのだが、
車についた傷を見た夫が、そのまま鷹揚な態度でいられるかはなぞ。

1. そのまま「いいよ、いいよ。」と笑っている
2. 一瞬ショックをうけるが、何事もなかったようにふるまう
3. 「わ~、なんじゃこりゃあ~」と嘆く
4. もう、この車を運転するのは禁止!と、怒り出す

さぁ、どれでしょう。
私は2番だと思います。
皆さんはどう思います?

短期集中料理

2007年10月16日 | 料理
今日は仕事がなかったのと、夫の病院にも行かなかったのとで、
時間があいた。

市場で鱈の半身、昆布、ごり、おから、などを買ってきた。
先日買った圧力鍋は、じっくり説明書やレシピ本を読むヒマがなかったのだが、
ようやく読むことができた。

ごりの佃煮を煮込む間に、切り干し大根を圧力鍋で煮ることにした。
ごりの佃煮は、こちらの名物である。
市販の佃煮は、味が濃すぎたり、固かったりするので、
母はいつも自宅で煮ていた。
今日は私が母に習いつつ煮る。

ごりは塩をまぶしてしばらくおいて、水洗いしてぬめりをとる。
煮汁(番茶、酒、砂糖、醤油)を煮立てたところに、
ごりをいれて、落としぶたをして弱火でじっくり煮詰める。
先日作った鮎の甘露煮の煮汁が残っていたので、
煮汁が三分の一ほどになったらそれも足して、ひたすら煮詰める。
箸休めに最適なので、明日夫のところに持って行く。

その間に、昆布を酢で拭き塩をまぶし、
刺身状にした鱈を並べ、昆布で挟む。
軽く重しをしばらくしてから冷蔵庫へ。
明日には美味しい鱈の昆布〆ができる。
保存がきくので、これも夫のところに持っていこうと思う。

余った身や頭は、冷凍しておいて
夫に外泊許可が出たら鱈ちりにする。

圧力鍋はすごかった。
蒸気が出てきてからたった5分弱火にかけるだけで、
切り干し大根のできあがりだった。
すごい。
もっと早くから買って使いこなしていればよかった。
今度は山菜おこわを作って保温弁当箱にいれて
これも夫のところに持って行く予定。

1時間強のあいだに短期集中で作った。
おそらく、段取りをもう少し工夫したら
もっと短時間でできたかもしれない。

あ、おからまではさすがに作れなかったので、
とりあえず冷凍。
一部は、ミィさんのアドバイスに従い、
わんこのごはんのトッピングに使うことに。


なかなか充実した時間だった。



不審な私

2007年10月15日 | 日常
忙しい。
ほんと、重なる時はいろいろ重なるもので、
今朝は家を出るぎりぎりまでばたばたしていた。

あわてて、用意しておいた外出着に着替えようとしたら、
なんとお気に入りの秋物セーターの背中になんと3カ所の虫食い穴!
が~~~ん。
しかし落ちこんでいる時間はない。
このセーターにあわせて、スカートもタイツも、靴も用意済みである。
違うものを出してきて新たに違うコーディネートをしている時間はない。

あ、ショール羽織って隠せばいいや。

賢い私。

ということで3カ所の小さな虫食い穴をショールで隠し、
脱兎のごとく家を飛び出した。
午前中の仕事を終え、1時間半だけ家に戻る。
洗濯物を干し、母の昼ご飯の用意をし、
晩ご飯の下準備をできるところまでする。

また、あわてて家を飛び出した。
やれやれと、迎えに来てくれていた後輩の車に乗り込む。
汗だくの私を乗せた車は、仕事先へと出発した。
午後の仕事は、代理店の人とともに役所のお偉いさんがたくさん立ち会われる。

今日の服装は、とりあえずそれを頭にいれてのコーディネートだった。

スタジオが近づいた時に私は青くなった。

ショール忘れた!

家でバタバタしているときに脱いでそのままにしてきた。

虫食い穴むきだしの背中。
やばっ。

とにかく、背中を見られなければいいのだ。
とりあえず、車を運転している後輩に命ずる。
「車を降りても、あたしの後ろに立つんじゃないよっ」
女ゴルゴと呼んでくれ。

スタジオの入り口で鉢合わせした代理店の人は
あたかも外人のようにレディーファーストにこだわる人で、
私を先にスタジオに入れようとする。

遠慮しているんじゃないのだ。
私は背中を見られたくないだけなのだ。
とにかくとっとと先に入ってほしいのに、
「どうぞ、どうぞ」と笑顔で譲る代理店。

嗚呼。

スタジオに入ってからも、壁ずたいにカニさん歩きをしつつ
録音ブースに入る不審な女。
それは私。
もちろん、仕事は完璧である。
だって録音ブースの中では背中の虫食い穴を見られる心配はないから。

さっさと終わらせ、さっさとスタジオを後にするときも、
私はカニさん歩き。

仕事を終えて、夫の入院先に行くときも、
なるべく壁ずたいに、さささっと移動。
その様子はまるで、くのいち。

明日は、クローゼットの防虫剤要チェックだな。
まったくもうっ。



お見舞いあれこれ

2007年10月13日 | 日常
本日、母は自分の足でしっかり歩いて退院してきました。
やれうれしや。

で、さっそくお見舞いをいただいた人に自分で
退院報告の電話をしていた。
電話のあとで私に、
「お見舞いをいただいた方のところに、2週間後くらいに届くようにして、
 快気祝いを贈ってくれる?」
と、仕切る、仕切る。
はい、はい。
近日中にデパートに行って決めてくるからね。

今回、母のところはほぼ全員お見舞いはお金でいただいた。
状況が状況だったため、食べ物やお花どころではないだろうと、
皆さん気を廻してくださったようだ。
ありがたかった。

かたや夫のほう。
たくさんの人が心配して、お見舞いに来てくれている。
本当にありがたい。
退屈しているので、いろいろ病院の外の話題を持ってきてくれる
お見舞い客は体調がいいときには大歓迎だ。

けどね。
せっかくアレンジメントをいただいても、スペースが狭くて
飾れないのである。
大スター並に特別室の個室にでも入っていれば、
アレンジメントだろうが胡蝶蘭だろうが大歓迎なのだが、
長期入院を想定しての大部屋暮らしの身には、
お花を飾る余裕がない。
私が持ち帰ろうにも、バス移動のため、
荷物になって持ち帰れない。

ふだんは大好きなスイーツも、
胃と大腸に余分なものを抱える夫にとっては、
量も食べられない。
先日などは
「本日中にお召し上がりください」と書かれた要冷蔵の生菓子を
複数の人からいただき、
いくつも重なってとても困っていた。

専用の冷蔵庫のスペースは本当に狭い。
ミネラルウォーターのボトルと、家から持って行くおかずのタッパ、
果物でもういっぱいいっぱいだ。

ナースセンターにお裾分けしようとしたら、
丁重に断られた。
大病院では最近、いっさいそういうものを受け取らないらしい。
同室の皆さんにお分けしようと思ったらしいが、
ひとりだけ糖尿病で入院されている方がいて、
その方だけお渡ししないのもなんだか申し訳ないし、
かといって食事制限のある方にスイーツをお渡しするわけにもいかず、
悶々としたそうである。

日持ちのするゼリーやジュースなどはなんとでもなるが、
生菓子系はものすごく困るのだ。

気遣いしてもらって、不満を言うのは罰当たりだと思うが、
お見舞いは手ぶらでいいのである。
何かを持ってきて1度きりしか顔を見せないよりも、
手ぶらであっても、気軽に短時間だけお喋りして帰ってくれるような
お見舞いの仕方が夫のような状況の病人には一番ありがたいと思う。
体調がいいかどうか、お見舞いに行っていいかどうかを、
私に連絡して訊いてくれる人が今回は多い。
熱が出ていたり、免疫力が下がって来たときは
遠慮してもらわないといけないので、それはとても助かっている。

私自身、お見舞いというといきなり行ってお花を渡すことが多かった。
しかし、母や夫の入院で考えが大きく変わった。






買ったど~

2007年10月12日 | 日常
明日退院の母のための個別栄養指導をうけてきた。
てっきりもっと具体的なことが聞けるかと思ったのだが、
具体的な調理法や、食材の組み合わせ方は聞けなかった。

とはいえ、かなり母の栄養状態は悪いということはわかった。
かなり頑張って手を変え品を変え、
いろんな食材をまんべんよくということと、
お肉やお魚も卵も少量づつでいいので、
ちゃんと摂るようにしないといけない。
もちろん、塩分は控えめで。

夫のほうは、病院のおかずがまずくて
どんどん食欲が減退している。
これでは副作用が出て吐き気が始まったら、
何も食べられなくなりそうだ。
ということで、毎日きんぴらや、里芋の煮っころがし、大根の煮物なんかを
皮をむいた果物と一緒に持って行っている。
家から持ってきたものなら美味しく食べられるらしい。

丁寧に時間をかけた煮物は美味しい。
娘と知人からは、夫のために玄米食に切り替えるように強くすすめられている。

この2つをクリアするには私には時間が足りない。

ということで、これを買った。
じゃ~ん。



光輝く、ビタクラフトの圧力鍋!

ぶっちゃけ、ちょっと高い。
でも使いやすさと、アフターフォローの良さ、
デザインの美しさではダントツだと思う。

清水の舞台から飛び降りたあと、
もう一回東京タワーからバンジージャンプするくらいの勢いで購入。

圧力鍋を使うのは初めて。
上手に使いこなせるか、一抹の不安もあるけど、
なんとかなるでしょ。
さぁ、何を作ろうかな。





サイズ計測

2007年10月11日 | 日常
今日、カーブスでサイズ計測をしてきた。
サイズ計測は、5月以来である。

今年の4月は人生で一番太っていた。
それであわててカーブスに入会した。
入会時に体重だの、身体の各部のサイズだの骨格筋率だのを計測した。
さんざんだった。
で、その後捻挫だの母の入院だので数ヶ月行けなかった。

その間は、サイズ計測どころか自宅で体重計に乗ることもなかった。

先月から本格的に再開し、週3日はムリだが
週2日はなんとか通うようにしていた。
余裕がなくていけない週や、週1日のときもあったけどね。

今日久々に計測してみた。

そしたらなんと
体重は、  3.7キロ減。
体脂肪率も 1.8%減。
バスト   4.5センチ減。
ウエスト  4.5センチ減。
下腹    7センチ減。
ヒップ   5.5センチ減。
もも周り  3.5センチ減。

で、骨格筋率は0.7アップ。
身体年齢は3歳若返った。
それでもまだ、身体年齢は実年齢よりも6歳年寄りだけど。

でも、すごい。

まぁ、もとがもとだけに減り方も大きいのだろうけど。
ほんと、もとがもとですから(爆)

それでもこうして数字として提示されると、うれしいものだ。

おそらく母の入院、夫の入院で、
やたら忙しく動き回っていたのが勝因だと思う。
車の運転をしない…いや、できない私は、
徒歩とバスを駆使して病院をはしごしていた。
母と夫、それぞれの洗い物、差し入れの果物やおかず、
自分の仕事の道具、
買い物の荷物。
それらを満載したエコバックを肩から提げて。
ときには次兄や、事務所の若い衆が送迎してくれたが、
ほとんどが重い荷物を持っての徒歩とバス移動。

そして、心労もあってか脂っこい食べ物や肉類を受け付けなくなったため、
魚と大豆製品、野菜中心の食事。
ひとりでお酒を飲むと、悪い方向に気持ちが行きそうなので、
お酒も家ではひとりで飲まなくなった。

そんなこんなが重なってのこの結果だと思う。

名付けて、「看病ダイエット」
う~む、あまりおすすめはできないな。
それでも、ちゃんと筋肉はついてるので、
やつれて痩せたわけではない。

夫が元気になる頃までに、もっとすっきりした体型になり、
今年写しそびれた「銀婚式記念写真」を写真館で撮ってもらおうか…
などと考えている。

うれしい報告!

2007年10月10日 | 日常
母が今週の土曜午後に退院することになった。

退院が決まり、母は自分ひとりで院内の理髪店に行き、
顔剃りをしてすっきりした顔をしていた。

金曜日の夕方、私は看護士さんからの個別栄養指導を受ける。
べつに受けなくてもいいらしいが、
母の健康維持のためにも、この際何をどう食べるのがいいのか勉強しようと思う。
今回の病気で、実は母の体重は29キロになってしまった。
可哀相なくらいに骨と皮である。
もともと華奢な身体をした人だったが、
痩せさらばえてしまった。
なんとか少しでも身体に肉をつけてあげたいものだ。

それでも、先生によると自宅ではべつに安静にしていなくても、
適度に身体を動かして自由にしていればいいとのこと。
通院も月に1回のみ。

母は、
「病院の味噌汁はまずい。
 あんたのつくる美味しいすまし汁が食べたいわ。
 あ、のど黒の塩焼きとお刺身も食べたいな。
 それから、帰ってしばらくしたら、自分の食べる煮物とか自分で作りたいわ」
と、やる気満々である。

長かった母の入院生活は、とても良いかたちで終わる。

母にはまだ、夫の入院の件は話していない。
母は心配ごとがあると眠れなくなる。
せっかく体調が良くなって機嫌よく過ごしているので、
夫のことを話すのは、母が退院してからにしようと思っている。

どんなふうに、なんと話そうかはまだ考えていない。
それだけが、ちょっと気がかり。

ともあれ、母の件に関してはめでたし、めでたしである。



あなたは家族にこう思われている占い

2007年10月09日 | 日常
あなたは家族にこう思われている占いなんてのを見つけた。
試しにやってみた。

pecoさんの結果は・・・


pecoさんの50%を家族は[ウッ…生臭い]と思っています
pecoさんの45%を家族は [その話はもう聞いた]と思っています
pecoさんの3%を家族は [言葉をオブラートに包んでよ]と思っています
pecoさんの1%を家族は [昭和のかほりがプンプン]と思っています
pecoさんの1%を家族は [まじめ…っぽい]と思っています

根拠はあるのかっ!
と、占いにつっこみつつも、
その話しはもう聞いたとか、昭和のかほりぷんぷんなんてのは
もろそうだし、
言葉をオブラートに包めとはよく言われる。
まじめというのも、かなり自覚あり。
しかし、ウッ…生臭いってどうよ。
そりゃあ、魚も料理すれば、生ゴミも出すけどさ。

なんてことを思っていると、夫からメールが来た。
「本日より抗ガン剤治療開始。真っ赤な点滴をいれたらおしっこも真っ赤。


絵文字入りだった。

抗ガン剤は色とりどりである。
前回のときは黄色とか青もあったように記憶している。
「♪な~らんだ、な~らんだ。
 あ~か、あお、きいろ。どの薬み~ても、効きそうだ~♪」
と、替え歌を歌っていた。
今回も歌うのだろうか。



ちなみにそんな夫の占い結果。

名前は、このブログでの夫の愛称「ロボット」でやった。

ロボットさんの結果は・・・


ロボットさんの54%を家族は [横暴にも程がある]と思っています
ロボットさんの25%を家族は [宇宙人と交信してる]と思っています
ロボットさんの18%を家族は[またフタ開けっ放しだし]と思っています
ロボットさんの1%を家族は [まだジャンプ読んでるの?]と思っています
ロボットさんの1%を家族は [まじめ…っぽい]と思っています
ロボットさんの1%を家族は[ウッ…生臭い]と思っています

生臭さが、私は50%なのに彼は1%。
ちょっと悔しい。
「フタ開けっ放しだし」と、「まだジャンプ読んでるの」が図星で大笑い。

みなさんもやってみる?







なぐさめ

2007年10月07日 | 日常


昨日、古くからの芝居仲間がこのアレンジメントと私あての手紙を持って
訪ねてきてくれた。
夫にというよりも、へこんでいる私のためのようだった。
ありがたい。
いつもはメールでやりとりしているのだが、
丁寧な手書きのお手紙も心にしみた。

切り花はなるべく切らさないようにしているが、
華やかなアレンジメントを自分のために買ったり、
作ったりする余裕まではなかった。
公演でいただくお花とはまた違う嬉しさがある。



こちらは、昨日私が買ってきた上生菓子。
ケーキも美味しいが、今の私たちには和菓子のほうが口に合う。

美しい花やお菓子は、本当に心を慰めてくれる。

これらで少し元気を出して、今日は久々に大勢の人前へ。
地元の演劇状況の未来を考えるというシンポジウムのパネリストのひとりとして、
夫は参加した。

私は、演劇状況の未来よりわがやの未来を考えたいと、
小さく心の中でつっこんでみる。

ムリをせずに、休んだら?
おそるおそく聞いてみたら、
「最後の晴れ舞台だからな」
と、縁起でもないことを言う。

ブラックジョークのつもりか?
今、この状況でそんなことを言われる身にもなってくれ。

夫はこのあと、知人からお見舞いに行くねと言われ、
「じゃあ花束じゃなくて札束持ってきてくれ」
と軽口をたたいていたようだ。
どうせなら、こういうつっこみやすい軽口だけにしてほしい。

さ、私も明日からはばんばん軽口たたくぞ~。

外泊許可

2007年10月05日 | 日常
夫が今日から8日の夕方まで、外泊許可をもらって帰ってきた。

9日からは、早くも抗ガン剤治療が始まる。
今回は入院をしての治療となった。
それを前にしての一時帰宅だ。

検査結果は、あまり良いものではなかった。
大腸だけでなく、胃や小腸、脾臓にも転移していた。
手術で悪いところだけを取るというわけにはいかないので、
抗ガン剤治療で寛解をめざすことになった。
夫の病に、完治はない。
あくまで寛解である。

寛解まで持って行った時点で、
骨髄移植をするかどうかを決めることになる。
夫はもともと骨髄移植に関しては消極的だった。
この件に関しては、寛解になってからゆっくり相談することにした。
とにかく今は、薬が良く効いて全てのガン細胞をやっつけてくれることが第一だ。


今CMで鳥越俊太郎氏が
「ガンから逃げたらだめだ」みたいなことを言ってるが、
逃げられるものなら逃げてみたい。
向き合わざるを得ないのだ。

夫は、気負わず、恐れず、泰然自若としている。
「へんに頑張ったり、気負ったり、無理に明るくなろうとすると身がもたないからな」
と言っている。
私もなんとか見習いたいものだ。


夫が映画を見に行こうと言うので、
「HERO」を見てきた。
夫も私も大好きな作品なのでわくわくして座っていると
近日公開の「象の背中」という映画の予告編があった。

役所広司扮するサラリーマンが、ガンで余命半年を宣告され、
その半年をどう過ごすかという映画だった。
……………。
今の私たちにとっては、見たくない話しだ。
せっかく楽しく娯楽作品を見に来たのに…と、
苦々しく思う。

で、本編が始まる。
もちろん面白い。
やっぱ、いいよね「HERO」!
と思っていたら、途中で中井喜一が、末期ガン患者役で出てきた。
……………。
それまでの楽しい気持ちが、またまたがくんと盛り下がる。

たしかに、生死の境にいる人はドラマチックに描きやすいと思う。
けど、やっぱり今は見たくない。
これからは全く予備知識なしで映画やドラマを観るのはよそうと心に誓う。

夫は平常心、いつも自然体の人なので、
私ほどではなかったが、やはり気分は良くない。

帰り道に、電気屋に寄ってドライヤーを買おうという。
夫は治療の副作用で髪が抜け落ちる。
それがいやなので、治療が始まるとすぐ、
頭をお坊さんのようにつるつるにそり上げてしまう。
「あなた、しばらくドライヤーいらないじゃん?」
「ちとせのためだ」

私のためではなく、ちとせのためだそうだ。
残念ながらわんこにドライヤーは選べないので、
私好みのを選んで買った。

夕飯は、豆腐ステーキキノコソースがけ、ほうれん草の胡麻和え、
きんぴら牛蒡、大根の味噌汁。

ごく普通の、当たり前の献立。
2人でゆっくりゆっくり食べた。

明日、明後日と夫は仕事をいれてある。
「ムリしないで」と言うのはもうやめた。
何か美味しいものを作って、
ゆっくり二人で食べることが今の私にできることだ。